針の木岳 蓮華岳
気温は-4℃を指した真冬並みの寒気である。
遠い山がモルゲンロートに染まった。
常念が見える部屋からは、ここが北限、外に出て移動すれば、爺ケ岳 布引 鹿島槍 五龍 唐松 杓子 白馬鑓 白馬と続く。
雪の嶺々は寒風の中で稜線が際立ち、役者の隈どりににて、表情が一段と厳しく冴える。
朝食を食べながら「大根と、葱、野沢菜の収穫をいつにしようか」少ない会話の中でぽつりと言う。
適度な低温晒しは甘みが増すというが、冷凍になったら本も子もない。
しばらくの間 週末毎に続く行事に忙殺されて、気が付くと野菜は雪の下ということになりかねない。
しかし それは雪中野菜といって、最も理想とする野菜保存法であるらしいが、毎朝重装備で大根を掘り出しに行くのも恐ろしい。