通勤街道一番乗り
稲刈りは15、16日、17日頃が最盛期になるらしい。
大型農業機械が唸りを上げて藁屑をまき散らして旋回すると、稲刈りと呼ばれる行事は伝説のかなたに消えてしまう程である。
しかし 一区画だけを、昔ながらの作法を守って、家族総出の稲刈りを続ける農家も多い。
刈り取った稲をハゼ掛けして、太陽光と風で自然乾燥させた米を、ハゼ掛け米と云ってブランド米の中でも特別扱いされているらしい。
ハゼ掛けは美味しい自家用米を確保しながら、農の伝統を継承する一石二鳥の効果があると思う。
棄農して久しい者がいうことではないが、農作業は厳しい反面、楽しみや希望や喜びが随所にあったことを思い出している。
農繁期 きつい農作業の合間にある休憩時間が待ち遠しく、「おこひる」と呼ばれる休息時間、それは至福の時だった。
待望の新米を焚いて、神棚に捧げ、家中揃ってとろろ汁で食った。
お腹の底が抜けてしまったようにいくらでも入った。