僕は「マディ・ウォーターズ」「ケブ・モ」
「エルモア・ジェームス」「ハウリン・ウルフ」
「T-ボーンウォーカー」「リトル・ウォーター」
「BBキング」「ルイ・ジョーダン」「ライトキン
グ・ホプキンス」「フレディ・キング」
「ロバート・ジョンソン」などの本物の黒人ブル
ースのCDも所持していて時折愛聴しています。
日本の歌謡曲、演歌の曲名「○○ブルース」は暗い
湿っっぽい歌で、ブルースの定型スタイルとは似て
も似つかない、全くの別物です。あんなの、ブルー
スでも何でもないです。
ブルースは100年の歴史ある音楽です。アフリカ
からアメリカに移住した黒人が、白人の奴隷として
人種差別を受け、低賃金で過酷労働を強いられてい
た時代に、辛さ、悲しさ、苦しみを歌にして、同じ
境遇の黒人同士が励ましあったのがブルースの始ま
りです。
基本的にブルースには12小節のループ、3コード
という決まりがあり、ギタースケールもペンタト
ニック、ブルーノートなどシンプルな物を使い
ます。
エレキギター表現としては、チョーキングやビブ
ラートでギターをガンガン泣かせます。号泣して
泣き叫んでいるかのように、ギターソロに感情を
込めます。また、ブルースではボトルネック
(スライドバー)もよく使われていて、こだわり
派はガラス製や本物のボトルネックを使用します。
「ロックの原型はブルース」とよく言われます。
1950年代にブルースのテンポを速めてロカビリ、
ブルースをシャッフルのリズムで刻みブギウギ、
などスイング系の音楽、いわゆるロックンロール
が生まれました。
60年代にはロックンロールは一気に加熱し、世界
中に拡大し、進化し続けました。
そして、70年代にはブルースをベースにしたハー
ドロックが若者音楽のスタンダードへと成りました。
ハードロック、ヘヴィ・メタルのバンドにはブルース
やアメリカンロックからの影響を否定しているバンド
も多く、北欧メタル系、ネオクラシック系は、ジャー
マンメタル系は
「ロカビリもブルースも嫌いだ。俺のルーツはバッハ、
ベートーベン、ヘンデルだ」
なんてミューシャンも
多いけど、直接的じゃなくとも、HR/HMはブルースから
影響を受けている音楽です。
今回はブルースカラー満載のハードロック名盤を5枚
紹介します。
「エアロスミス」「ボン・ジョヴィ」「オール・マン・
ブラザーズ・バンド」「フリー」「CCR」「バッド・カ
ンパニー」「ジョニー・ウィンター」「グランド・ファ
ンク・レイルロード」「ジャニス・ジョップリン」
「スティーヴィー・レイ・ヴォーン」「ホワイトスネー
ク」「ジョン・メレンキャンプ」「ファイアバード」
などのブルージーな香り漂うロック・ファンは、今から
挙げるアルバムは必須アイテムです。
■ジミ・ヘンドリックス/アー・ユー・エクスペリエンス
ハードロック、サザンロックを語る上で絶対に欠かせない
孤高なるギターの神ジミ・ヘンです。ハードロックサウン
ド、ギター奏法、破壊的なパフォーマンス、全てが
HR/HMの見本です。ハードロックはジミ・ヘンのこの1st
アルバムから始まりました。ブルージーさを前面に出しな
がら、それまでの音楽界にありえなかった歪みまくった
ギターサウンドに世界中のロック・キッズはやられました。
■クリーム/フレッシュ・クリーム
エリック・クラプトンがバラードシンガーと思っている人が
いますが「クリーム」での演奏はまさにハードロックです。
ブルース色で塗り固めた強烈にカッコイイバンドが「クリー
ム」です。エリック・クラプトンは、ジミ・ヘンや
ジョージ・ハリスンと親友でもあり、お互い切磋琢磨しあっ
た結果「クリーム」「ジミ・ヘン」「ビートルズ」はロック
を大きく進化させました。ジャック・ブルースのベース、
ジンジャー・ベイカーのドラムも衝撃的で、この3人が
揃った「クリーム」は今だ色あせる事の無い奇跡です。
ブルース=エリック・クラプトンと言われるほどに、
ブルースを若い世代に広めた伝道者です。
■ゲーリー・ムーア/スティール・ゴット・ザ・ブルース
若い世代にはゲイリー・ムーア=ブルースマンと思ってい
る人も多いけど、列記としたヘヴィ・メタル・ミュージ
シャンだったのです。歌唱力、ギター、ソングライティン
グ能力の何をとっても完璧です。徹底した完ぺき主義者
ゆえメンバーとのトラブルは絶えなかった。ヘヴィ・メ
タルから足を洗って、ブルースへと路線変更したターニ
ングポイントが本作です。ヘヴィメタルで成功し、ブル
ースでも成功し、後には、アイリッシュ、ジャズ、ソウ
ルなどオールマイティで演奏できるミュージシャンへと
なりました。
■レッド・ツェッペリン/レッド・ツェッペリン
ヘヴィ・メタルという言葉はレッド・ツェッペリンを
効いた音楽ライターが作ったと言われています。ブラッ
クサバス説もありますが、有力なのはレッド・ツェッペ
リン説です。ヘヴィ・メタルは重く、激しく、ダミ声で
歌うイメージを持っている人も多いけど、それは「スラッ
シュメタル」「デス・メタル」「ブラックメタル」などの
ジャンルで、ヘヴィメタルと言うとそれらも含んだ広域
ジャンルです。当時としては度肝抜くサウンドで、楽曲
のベースはブルースとインド音楽です。僕もインドの
民族音楽のCDを何枚か持っていますが、ツェッペリンの
影響です。ジミー・ペイジは下手ウマと言われていて
ギターソロが他に類を見ない独特のものがあります。
■マウンテン/勝利への登擧
マウンテンを語らずにブルース・ハード・ロックの話
は閉められません。巨漢のギタリスト、レズリー・ウェ
ストの心を鷲掴みにするギタープレーは何十回聴いても
毎回ときめきます。「グランド・ファンク・レイルロード」
と比較される事も多いけど、僕は圧倒的に「マウンテン」の
方が好きです。ストレートでど真ん中のストライクばかり
狙ったような正統派です。ブルースが好きで、ハードロック
が好きならば、絶対に聴くべきバンドです。
「エルモア・ジェームス」「ハウリン・ウルフ」
「T-ボーンウォーカー」「リトル・ウォーター」
「BBキング」「ルイ・ジョーダン」「ライトキン
グ・ホプキンス」「フレディ・キング」
「ロバート・ジョンソン」などの本物の黒人ブル
ースのCDも所持していて時折愛聴しています。
日本の歌謡曲、演歌の曲名「○○ブルース」は暗い
湿っっぽい歌で、ブルースの定型スタイルとは似て
も似つかない、全くの別物です。あんなの、ブルー
スでも何でもないです。
ブルースは100年の歴史ある音楽です。アフリカ
からアメリカに移住した黒人が、白人の奴隷として
人種差別を受け、低賃金で過酷労働を強いられてい
た時代に、辛さ、悲しさ、苦しみを歌にして、同じ
境遇の黒人同士が励ましあったのがブルースの始ま
りです。
基本的にブルースには12小節のループ、3コード
という決まりがあり、ギタースケールもペンタト
ニック、ブルーノートなどシンプルな物を使い
ます。
エレキギター表現としては、チョーキングやビブ
ラートでギターをガンガン泣かせます。号泣して
泣き叫んでいるかのように、ギターソロに感情を
込めます。また、ブルースではボトルネック
(スライドバー)もよく使われていて、こだわり
派はガラス製や本物のボトルネックを使用します。
「ロックの原型はブルース」とよく言われます。
1950年代にブルースのテンポを速めてロカビリ、
ブルースをシャッフルのリズムで刻みブギウギ、
などスイング系の音楽、いわゆるロックンロール
が生まれました。
60年代にはロックンロールは一気に加熱し、世界
中に拡大し、進化し続けました。
そして、70年代にはブルースをベースにしたハー
ドロックが若者音楽のスタンダードへと成りました。
ハードロック、ヘヴィ・メタルのバンドにはブルース
やアメリカンロックからの影響を否定しているバンド
も多く、北欧メタル系、ネオクラシック系は、ジャー
マンメタル系は
「ロカビリもブルースも嫌いだ。俺のルーツはバッハ、
ベートーベン、ヘンデルだ」
なんてミューシャンも
多いけど、直接的じゃなくとも、HR/HMはブルースから
影響を受けている音楽です。
今回はブルースカラー満載のハードロック名盤を5枚
紹介します。
「エアロスミス」「ボン・ジョヴィ」「オール・マン・
ブラザーズ・バンド」「フリー」「CCR」「バッド・カ
ンパニー」「ジョニー・ウィンター」「グランド・ファ
ンク・レイルロード」「ジャニス・ジョップリン」
「スティーヴィー・レイ・ヴォーン」「ホワイトスネー
ク」「ジョン・メレンキャンプ」「ファイアバード」
などのブルージーな香り漂うロック・ファンは、今から
挙げるアルバムは必須アイテムです。
■ジミ・ヘンドリックス/アー・ユー・エクスペリエンス
ハードロック、サザンロックを語る上で絶対に欠かせない
孤高なるギターの神ジミ・ヘンです。ハードロックサウン
ド、ギター奏法、破壊的なパフォーマンス、全てが
HR/HMの見本です。ハードロックはジミ・ヘンのこの1st
アルバムから始まりました。ブルージーさを前面に出しな
がら、それまでの音楽界にありえなかった歪みまくった
ギターサウンドに世界中のロック・キッズはやられました。
■クリーム/フレッシュ・クリーム
エリック・クラプトンがバラードシンガーと思っている人が
いますが「クリーム」での演奏はまさにハードロックです。
ブルース色で塗り固めた強烈にカッコイイバンドが「クリー
ム」です。エリック・クラプトンは、ジミ・ヘンや
ジョージ・ハリスンと親友でもあり、お互い切磋琢磨しあっ
た結果「クリーム」「ジミ・ヘン」「ビートルズ」はロック
を大きく進化させました。ジャック・ブルースのベース、
ジンジャー・ベイカーのドラムも衝撃的で、この3人が
揃った「クリーム」は今だ色あせる事の無い奇跡です。
ブルース=エリック・クラプトンと言われるほどに、
ブルースを若い世代に広めた伝道者です。
■ゲーリー・ムーア/スティール・ゴット・ザ・ブルース
若い世代にはゲイリー・ムーア=ブルースマンと思ってい
る人も多いけど、列記としたヘヴィ・メタル・ミュージ
シャンだったのです。歌唱力、ギター、ソングライティン
グ能力の何をとっても完璧です。徹底した完ぺき主義者
ゆえメンバーとのトラブルは絶えなかった。ヘヴィ・メ
タルから足を洗って、ブルースへと路線変更したターニ
ングポイントが本作です。ヘヴィメタルで成功し、ブル
ースでも成功し、後には、アイリッシュ、ジャズ、ソウ
ルなどオールマイティで演奏できるミュージシャンへと
なりました。
■レッド・ツェッペリン/レッド・ツェッペリン
ヘヴィ・メタルという言葉はレッド・ツェッペリンを
効いた音楽ライターが作ったと言われています。ブラッ
クサバス説もありますが、有力なのはレッド・ツェッペ
リン説です。ヘヴィ・メタルは重く、激しく、ダミ声で
歌うイメージを持っている人も多いけど、それは「スラッ
シュメタル」「デス・メタル」「ブラックメタル」などの
ジャンルで、ヘヴィメタルと言うとそれらも含んだ広域
ジャンルです。当時としては度肝抜くサウンドで、楽曲
のベースはブルースとインド音楽です。僕もインドの
民族音楽のCDを何枚か持っていますが、ツェッペリンの
影響です。ジミー・ペイジは下手ウマと言われていて
ギターソロが他に類を見ない独特のものがあります。
■マウンテン/勝利への登擧
マウンテンを語らずにブルース・ハード・ロックの話
は閉められません。巨漢のギタリスト、レズリー・ウェ
ストの心を鷲掴みにするギタープレーは何十回聴いても
毎回ときめきます。「グランド・ファンク・レイルロード」
と比較される事も多いけど、僕は圧倒的に「マウンテン」の
方が好きです。ストレートでど真ん中のストライクばかり
狙ったような正統派です。ブルースが好きで、ハードロック
が好きならば、絶対に聴くべきバンドです。