姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

ネットコミュニケーションの落とし穴

2011年12月11日 | メディアリテラシー

【2011年の記事】


 今日は 三重県松阪市 市P連の 講演会にお招きいただきました。

 三重県には とてもご縁があって これまでに何度も研修やら講演やらで お呼びいただいております。

 ありがたいご縁です。

 三重県は東海3県にはいりますが ことばは関西弁です。

 でも こてこての大阪弁ではなく なんだかふんわりと優しい響きで

 聴いていて心地よいんですよね。

 日本語のニュアンスって その地方 その地方で 五感を刺激しますね。

 今日のテーマは 「ネットコミュニケーションの落とし穴~子どもとケータイ、ネットの関わり方~」

 単にネットの問題や危険性を語るのではなく 子どものコミュニケーションの発達や五感、感性とのかかわり、子どもたちの人間関係の特徴など 現場の体験も交えながらお話しさせていただきました。

 私は 小学校勤務時代から 養護教諭の立場から、ケータイリテラシーに取り組んできて 実際に保健指導や総合的学習にかかわりながら 子どもたちとともにインターネットの問題に取り組んできました。また、中学校の現場では 子どもたちの人間関係トラブルの仲にケータイやネット問題が深く入り込んでいることを実感してきました。

 平成19年に、ケータイやネットの問題を取り上げた学校保健委員会を開催した時の生徒の感想はこちらです。

 今回の講演では こうした内容も紹介しながら お話を進めました。

 ただ、ケータイの進化は本当に早く すでに 平成19年の頃の実態とは いろいろな面で変化しています。

 実際、2年前に 同じように ケータイやネット問題について講演した時のパワーポイントの内容も 3分の2を作り替えなければならないほど、データ一つとっても 大きく変わってきています。

 自分の中のデータも 常に更新しながらも 基本的に変わらないものもあります。

 今回は

(1)子どもたちのネット使用の実態とその問題点

   子どもたちのケータイ問題が深刻化したのは、ケータイがインターネットへの接続が可能になった時から。それにともなう犯罪性も人間関係のもつれも複雑化 深刻化しました。

 ここ1,2年のデータを使いながら お話ししました。

(2)ネット社会における子どもたちの心・人間関係・コミュニケーション

 人間のコミュニケーションを豊かにするために生れてきたはずのデジタルツール。しかし、一向に人間関係にまつわる問題は 解決しません。そればかりか、より複雑 深刻化しています。

 つまりは 人間のコミュニケーションを豊かにするのは 決してツール(道具)ではないということになります。使う人がどう使うかで 刃にもなりますってことです。
 ここでは、普段の家庭でのコミュニケーションが ネットにおける危機回避能力と関係が深いという話や子どもたちが陥っている文字コミュニケーションの不確実性について ワークも用いながらお話ししました。

 言語と非言語。

 私たちがよりコミュニケーションの判断に使っているのは言葉ではなく 非言語です。
 このことを、子どもたちに伝えていく必要があります。

 つまりは、文字では100通メールしてもわかりあえないこともあるってことです。

 アナログコミュニケーションの苦い経験も 人と心がリアルで伝わる温かい体験も たくさんしたうえでの デジタルコミュニケーションであってほしいと思っています。

(3)ネット問題にどう対応するか?

 ここでは、こうしたマイナスの部分をもつ ケータイやインターネットを理解したうえで 子どもたちに何をどう伝えていくかということを、お話ししました。

 基本的には 子どもを有害サイトから守ってあげるという大人サイドの対応だけでなく、子どもたちは、望むと望まないにかかわらず 情報化社会に生き 情報化社会を担っていく世代であることをふまえての対応が必要ということになります。

 子どもたちに 今 ネット社会で何が起きているのかを伝えながらも 子どもたち自身に対策や より社会に役立つ使い方を考えさせることが必要だです。

 (4)まとめ

 と、大まかにこんな感じでお話しさせていただきました。

 参加してくださった方々が 本当に熱心に 聴いてくださって 

 感謝、感謝です。

 ご縁をいただいた 担当校の養護教諭 N先生 

 細やかに対応してくださった PTAの Yさん

 役員の皆さま 参加者の皆さま ありがとうございました。

 


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