3学期がはじまって2週間。
3年生は、入試に向けての面接練習が始まっています。
ある生徒が、保健室で、面接用のテキストを見ながら・・・
「あなたのモットーってなんですかっていう項目がある・・・。なんだろうな。私のモットー・・・」
「あ、それ聞きたいな。姫先生にも教えて」
「うううん。死なないこと!!」
「へっ?」
「ああ。言い方悪いかな。・・・あ、生きていればいいことある!!!って、そういうことだよ!」
「へぇ~。それ、すごい。。」
この子の中で、きっと何か思いがったのだろうと思います。
この何年間か、いろいろな出来事の中で、たくさんのことを彼女なりに乗り越えてきました。
はたから見れば、、大した変りないじゃんっておもうかもしれない。
でも、ずっとかかわってきた私は、彼女の心の中にあったいろいろなものが、玉ねぎの薄皮をはいでいくように・・・
少しづつ目くれていくのがわかりました。
よく、がんばったよね。
あなたが耐えて、涙を流して、自分を見つめてきた そのがんばりが
やっと一つの「進路」となって、目の前にやってきました。
どうか、自分を信じて、頑張ってほしい。
目の前に降りてきたラッキーやハッピーを、あえて手を伸ばすことなく、
落してしまう子がいます。
自分には、それを受取る価値がないとおもってしまう子がいます。
そんなことはないのです。
自分が自分の価値を認めたとき、受け取る器は、大きくなる。
目の前のラッキーに、目がいくようになる。
そしたら、それは、自然にあなたに近づいてくる。
手を出して、受け取りなさい。
あなたには、十分にその価値があるのだから・・。
知人に元教師が幾人かいます。
矢張り進路指導、父兄との関係に気も心も遣われたようです。
社会に出て大事なことは、職場環境に順応出来る能力を養って来たかどうかですね。
学力も大事ですが、人間関係が上手くいくかどうかは学力や職種選択以上に決定的になります。
企業が能力主義を取るようになった今日の経営指針の下で、人間関係がバラバラにされ、いい仕事には就いたが人間関係がイヤだと言うのには困った社会です。
高学歴、高い教養に超したことはありません。でも人間は集団でしか生きられませんしそこでしか学歴も教養も能力も生かすことは出来ませんから、仲間を信頼し合う事の出来る人作り・・・実は学校だけかと思ってましたら、企業も地域も同じなんですね。
定年になってつくづく思うことです。
大変なお仕事ですね。姫先生の奮戦が想像されます。
訪ねて下さってありがとうございました。
手に取らせたければ、それがその子にとって価値あるものになるよう適度に縁を授けねばなりません。
姫先生の価値あるものとその子の価値あるものは異なるのです。