皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

千代田の祭り 川せがき

2024-08-18 23:43:12 | 日記

ご縁あって現在群馬県大泉町まで通勤していますが、途中武蔵大橋(利根大堰)を渡ってしばらく通るのが群馬県千代田町。本日8月18日は千代田の祭り川せがきが開催されています。

19時過ぎから灯籠流しと読経が行われますが、行事の由来は明治初期まで遡ります。

赤岩村(現在の千代田町赤岩)の『かぶとや』という豆腐屋に倉吉という誠実な男が働いていましたが、利根川に投網打ちにいった時、誤って利根川に落ちて水死してしまいました。明治十年八月十八日のことでした。

この知らせを聞いた『かぶとや』の主人は早速赤岩の光恩寺の住職と相談し倉吉の霊を弔うため河瀬で供養したそうです。これが川せがきの始まりと伝わります(川せがき案内より引用)

近くで勤務していることからとても興味があり、今年はぜひ赤岩の渡しまでいって見ようと決めていました。お陰で供養の法要にお線香を揚げて帰ることができました。

今年から有料の観覧席の販売が始まりましたが、できれば誰でも楽しめる花火であってほしいと感じています。

自宅に買えって打ち上がる花火が見えます。自宅から川岸まで約10キロ。

八月に見る自宅からの花火もこれが最後でしょう。

夏もようやく終わりが見えてきたように感じます

 

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令和六年 蓮花根植え付け

2024-04-09 21:59:51 | 日記

令和六年の桜の開花は予想から遅れること十日以上、近年では珍しい4月に入ってからとなりました。

桜の花頃が蓮の植え時と言います。田んぼの土を用いて境内にて蓮花根を定植しました。

今年も行田蓮大使木暮照子先生から蓮根を奉納いただいております。ご主人様の木暮桂先生(生物学博士)から昨年蓮植えの基礎を直接ご指導いただいたことから、今年は神社前の田んぼの泥を用いて自力で蓮植えを行いました。

蓮文化研究会のテキストに沿って土の量を計り、手水舎の水を加えて粘土状にします。昨年いただいた元肥と追肥がありますので、鉢の総量に沿って添加します。今年で三年目となりますので、おおよその感覚は身に着いたように思います。

桜の咲く頃が蓮の植え時。そう教えていただきました。美しい桜の風景を眺めながら、夏の蓮の美しさをイメージします。

皿尾城碑脇に撒いたキンセンカも花の盛りを迎えています。冬を超えて花開くキンセンカはとても生命力にあふれています。

夏には美しい蓮の花が見られることを私自身が一番楽しみにしています。

 

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分け入っても積る雪

2024-02-07 23:22:39 | 日記

立春過ぎて降る雪は白く、春を待つ日の長さを改めて思わせる。

田んぼを覆い尽くす雪は改めて自然の厳しさを教えてくれるのだろう。
分け入っても分け入っても白い雪
自由律の俳人種田山頭火は青い山をそう読んだそうだ。雪に踏み入ることはなくとも果てしなく続く白銀の世界がここ北武蔵にも広がっている。
雪がとければ春も遠くはなかろう
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新年のご挨拶

2024-01-02 21:40:29 | 日記

令和六年甲辰の年頭に当たり皇室の弥栄と皆様方のご健勝を祈念申し上げます。
また北陸地方の震災に際し心よりお見舞い申し上げます。
元旦に歳旦祭を執り行いました。昨年奉納された大幟が青空に映える様子です。ただし強風にあおられ、大晦日の晩はほとんど眠れないほど旗のことを心配している次第でした。神社にしろ、赤子にしろ誰かが面倒を見なくちゃならん。そんなことをお世話になった神社総代さんから聞いたのは何年前になるでしょうか。誰かの世話をして一人前と聞かされてああそういうものかと漠然と感じておりましたが、自分も五十歳を過ぎてそういう立場になったのだと改めて思います。

皿尾城から見える景色はいくつになっても変わることがありません。東の秩父連峰と北の赤城山。
この景色を見ながらゆっくりで構わないので少しずつでも歩みを進めたいと願います。


初日の出は拝めませんでしたが元日の美しい夕焼けを眺めながら日々の暮らしに改めて感謝する次第です。
いつも拙いブログにお付き合いいただきまして誠にありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
令和六年 正月
皿尾城 久伊豆神社大雷神社合殿 二十三代宮司 青木孝茂
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丑の日の浮き城祭り

2023-08-01 23:30:02 | 日記

令和五年夏の土用の丑の日は七月三十日の日曜日でした。一年で最も暑さの厳しい時季で、陰陽五行では春は木、夏は火、秋は金、冬は水、そして各季節の間が「土」に当たります。年四回ある土用ののうち、夏の土用は特に暑さを乗り越えるのが厳しく特別視されています。

行田市民祭り「浮き城祭り」の前身は「だんべ祭り」です。私が子供のころはだんべ祭りでした。郷土の方言である○○だんべというフレーズを祭りの名称にしたのは私の住む地区の市役所職員だと聞いたことがあります(真偽はわかりかねます)

夏の土用は立秋前の十八日間。丑の日には鰻など「う」の付く食べ物を食べるなど、また「丑湯」という薬湯に入ったり土用餅を食べるなどの習慣が残っています。

盛大な山車のたたき合いが見どころの行田浮き城祭り。全身のだんべ祭りからその行われる日は七月の最終日曜日です。

もともとは忍城鎮守である忍諏訪神社の例大祭が七月二六、二七に行われ、その日だけは城鎮守である諏訪神社に町人も参詣が許されたことからこの時季に祭りが行われているようです。

城と町人との関係がいまだに顕著に残っている。人あっての城。城を誇りに思う人。

城下町忍の行田が益々栄えることを祈ります。

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