皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

あの人は今

2017-03-31 23:51:24 | 記憶の片隅
年度末。明日からはまた新年度。たくさんの先生が異動したり、退職されたり。新聞の特報記事に目を凝らす一日。懐かしい先生の名を見つけては、遠い学校時代に思いを巡らせる。
小学校も中学時代も楽しかった。勿論高校生活も。自分が生徒の頃は、先生は皆とても大人に見えた。自分の記憶に残る先生たちの年を、実際に越えてみて、あの頃自分の先生たちも各々悩み、また教師という仕事に精一杯取り組みながら毎日生きていたんだと感じている。
桜の花が咲く度に新しい学校生活が始まる。自分も先生になりたかったと思うこともある。新聞を見つめながら遠い記憶をまた手繰り寄せている。
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弥生の祈念祭

2017-03-30 19:13:32 | 神社と歴史
25日に春の祈念祭が行われました。農耕祭祀としては一年の始まりですが、神社の年番担当の方には年度の最後の奉仕となります。この春の祈念祭と、8月の風神祭にだけ、黒豆の御飯を神饌として御神前にに捧げます。御神饌(おみごく)と呼び、氏子年番が釜で炊いています。以前は餅もついていましたが、市内の金沢製菓さんにここ数年お願いしています。黒豆の御飯だけは地域の伝統として残して欲しいと思います。
ここ数年ですと春祭には桜も五分咲きほどの年が続いていましたが、今年は寒さで桜の開花もおくれています。一年一年祭祀も積み重ねることで、よりいっそう季節の移り変わりも感じるようになりました。
大雷神社本殿側面には、風神雷神が左右に彫られています。社殿の至るところに歴史と文化が刻み込まれ、地域の暮らしを見守っているようです。
桜の花も今日になってようやく少し花が開き始めました。庭の榊に鳩が巣を作っていました。来年度も穏やかな日々が続くことを願います。
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子安神社と観音像

2017-03-23 21:08:14 | 神社と歴史 忍領行田
国道125号バイパス沿い行田市総合運動公園北側に位置する旧池守地区。昭和53年の道路建設に伴う発掘調査のさい、遺跡が発掘され池上遺跡と名付けられました。
江戸時代前期に上池守、下池守、中池守と別れた歴史をたどります。江戸時代の「忍名所図會」という文書に昔この当たりに大きな池があったとの記載があることから、地名の由来と考えられます。
子安神社の御祭神は木花咲哉姫命。言い伝えによれば、「ある名主がこの村を母の胸に抱かれた赤子のように安らかになることを願い、子安明神を勘請して村の鎮守とした。」と言われています。
また嘉永7年年の子安略縁起には、昔境内に杉の大木があり、乳不足の婦人はこの樹皮を懐中に入れれば、満足に出るようになったとあります。同様の話が羽生の小松神社にあることから、当時の子育ての苦難、人々の信仰が伺われます。
新編武蔵風土記によれば、天正18年石田三成忍城攻の時、この地は兵火をこうむり、逃げるさい、御神体を近くに埋めて目印に木を植えた。100年後の元禄年間にその木が夜な夜な光るので、掘って見ると伝説通り銅像が出てきたのでこれを祀って子安神社としたという。
更に子安観音像は銅像であるが、金でできていると噂がたち、何度も盗難にあった。面白いことに、金か銅かの議論の末、観音像の鼻を子育て石に擦り付け確認すると、池守村には「鼻びっちゃん」の子供ばかり生まれるようになったとの伝説まで残っている。
現在の子安観音像は鼻がこすられていて、子育て石には金色の線が残っており、伝説と事実か一致している。
(「行田-忍城と町の歴史」より)
氏神と氏子の関係を伝える貴重な言い伝えでありとても興味深い神社です。
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ありがとうの折り紙

2017-03-22 22:49:39 | 生活
明日は小学校の卒業式。6年間の学校生活は長いようで、短いものです。我が子は来年ですが。
卒業式が終われば、終業式。一年過ぎるのはとても早いですね。二年生の弟が先生に折り紙で、くす玉を作って渡すそうです。本を見ながら本人は一生懸命折っていました。最後は見ないでも折れるよ!と誇らしげにしていました。一年の思い出を積み重ねながら着実に大きくなっていきます。上の子はここまで5年間皆勤賞。あと一年頑張って欲しいと思います。卒業する六年生の子供たちにはとてもお世話になり、特に一学年違いではありますが、とても仲良くしてもらったようです。卒業おめでとう!
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雨に降られ花も美しく

2017-03-21 20:35:45 | 生活
三寒四温の言葉通り、暖かかった彼岸の入りから一転、中日を過ぎて雨とともに、肌寒い一日になりました。祝日に休みは取りづらく、春分の日を過ぎてお墓にお参りします。
どの家もお墓を大事にしている様子が、色とりどりの生花から伝わります。花を売る立場からすれば、商盛期になるのでしょうか。以前にも書きましたが、我が家は代々社家ですが、お墓はお寺に御世話になりますが戒名はいただきません。墓前にも榊をあげています。
普段は自宅の榊をあげますが、スーパーで購入しました。聞くところによれば、流通する榊の8割近くは中国産ということで、近年国産榊、特に三重県の伊勢の榊を全国に広めようとする活動もされているようです。
幼いころから、神社の境内の側で育った自分にとって榊は身近な木。あって当たり前のものが少なくなっていることに、驚きます。運送業や、建設業の自営の方は自社の神棚を大切にし、榊をあげるため購買頻度が高いと聞いたことがあります。
地元皿尾地区は、明治期に治水事業として、煉瓦水門が数多く建てられました。その一つが墓地の脇に残っています。
東京では桜が開花しました。皿尾の桜ももう少しです。
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