皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

祭りの後で

2016-07-25 21:42:41 | 神社と歴史
平成28年例大祭も無事に終了しました。
少ないながらも、6年生の女の子中心に、村の中心無事まで、神輿を担ぐ事が出来ました。祭りの間、氏子の皆さんの話を伺いながら、いろいろな事を考えていました。
神事として、また地域の繋がりとしていつまでも続けていきたいと思うとともに、その意義を伝えていくことの難しさを実感しています…皿尾城の空の下、遠い昔に思いを馳せつつ、来月は風神祭を迎えます。そういえば、拝殿の軒下に、雀蜂の巣が出来てしまいました。明日除去の依頼をしなければ…自然と共に生き、育てながら、自然に抗い除去すること必要です。
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大祭を前に

2016-07-21 16:56:37 | 神社と歴史
明後日より例大祭が行われます。社記による例祭日は28日から29日ですが、前後の土日に行います。文治四年(1188)成田長景が、平家追討の折、伊豆三嶋大社に祈願し、当地に勧請したのが始まりとされています。本殿に掛かる扁額も江戸時代から伝わる社宝の一つです。本殿の幣束も掃除します。また、本殿正面に奉納された御鏡は昭和6年星宮青年団皿尾支部と刻まれています。現在の社殿は昭和6年建築、至る所に当時の寺社建築の技術が施されています。梅雨明けが待たれますが、大神様の御加護のもと、天候に恵まれることを願うばかりです。
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目と鼻の先

2016-07-20 22:14:43 | 神社と歴史
国道125号バイパスを羽生方面に進み、市境の下須戸北交差点を曲がってすぐの処に小さな杜が見えます。
ここ三年以上ここを通って会社に向かっていました。カーナビには羽黒神社と表示されますが、『埼玉の神社』北埼玉編には羽黒神社の項は見当たりません。
地区は行田ではなく羽生市下新田。神社の登録は大物忌神社となっています。しかし、鳥居の扁額には羽黒神社の名が掛かります。社殿はなく石碑が本殿として祀られていて、つい先日例大祭があったようで、玉串が納められていました。口碑によると、昔この地に忍城の出城があり、羽生の殿様と戦をし、忍の本城に恨みを持って死んだ人が多くでたとめ、その霊を祀るため石碑を建てたというそうです。また、江戸時代、羽黒神社と言っていたところ、神仏分離令により、大物忌神社と改称させられたという歴史があるそうです。羽生城と忍城の戦いから500年。
今日こうしてその戦禍の霊を慰める社の前を毎日通っていた事に気付き、初めて参拝しました。
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生駒神社

2016-07-17 22:02:52 | 神社と歴史 忍領行田

皿尾の駒形地区の生駒神社。村落の中に佇んでいます。その歴史は古く、鎌倉時代に遡ります。北武八志という歴史書の中に『皿尾村にあり、また駒形明神という。昔鎌倉の時、梶原景時検地として巡回せし時、馬を留めて休息せし処なりと。按ずるに隣谷郷村は、東鑑にも鶴岡八幡の御分武蔵国矢古宇郷寄附状の事見えたれば、事証拠なしとて棄つべきにもあらず。』とあります。また昭和38年発行の『行田市史』によれば、平安時代にこの地周辺では、律令制に即した給馬の制により放牧が行われ、地名として残った事が記されています。

鎌倉時代から続く集落と、その神社との長い歴史が伝えられています。江戸時代の隣り組制度の名残から、今でも自治会の班とは言わず、番組と呼び、5番組の社となっています。
その飛び地がひと区画あり、竹林の伐採がほぼ終わりました。
地区の人たちは奥萬様と呼び、8月のお盆が終わると、お祭りをしています。
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500年の時を越え

2016-07-09 16:41:04 | 神社と歴史
今日は羽生天王さま夏祭り。あいにくの天気となりましたが、多くの人で賑わっているようです。生まれも育ちも行田の私は、羽生とは縁がないものとずっと思っていました。しかし、今の会社に入って10年近くになりますが、その半分は羽生で勤務しています。
今年初めて、祭りの様子を見ることが出来ました。日々同じ事の繰り返しと思っていた事が、何かに気づいた事で、景色が変わって見えると言います。[user_image 33/1f/be06b6a78f8a5a3b9454044d1250c17b.jpg
この本がきっかけで、身の回りの歴史に再発見させてもらえています。
皿尾皿尾城と羽生城の関係。越後上杉謙信への忠義の背景。500年の時を越え、毎日その両地を往復している事に気付き、益々歴史の面白さに引き込まれていきます。皿尾城も羽生城も現在その姿を見る事はできません。先週の大河ドラマのなかで、人は生まれる時代を選ぶ事は出来ない。人は定めに気付かどうかどうか!と言っていました。少しずつ地域の歴史を紐解き、学んでいく事が定めのように思います。
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