小暑の次候にあたる「蓮始開」。仏教とともに渡来し蓮華とも呼ばれる蓮の花が開くころ。「泥(でい)より出でて泥に染まらず」と言われる通り蓮は古来より清らかさの象徴とされてきました。
蓮の花は深夜よに闇の中でひっそりと開き始め、完全に開くのは夜明けごろ。そして昼過ぎにはその花を閉じてしまいます。
また蓮の実の皮は厚く長期にわたって発芽能力を保ちます。
1951年に発見された弥生時代の蓮の実が二千年の時を超えて花を咲かせた「大賀ハス」は国内外で話題となりました。
1971年(昭和46年)行田市では小針地区にゴミ焼却場を建設するため造成工事を始めます。この時掘り起こされたのが地中深く眠っていた古代蓮の実であったそうです。1975年(昭和50年)の調査で行田の古代蓮は2500~3000年ほど前のものと判明したそうです。
ここ古代蓮の里が公園として開園したのは1995年(平成7年)のこと。わたしはここを高校時代に自転車で毎日走っていました。1988年(平成元年頃です)から1991年にかけて。まだ公園も整備されていない時代です。まさに一面の田んぼでした。
三十年後立派に整備され、日本一の田んぼアートの町となるとは夢にも思いませんでした。
多くの観光客が訪れる素晴らしい古代蓮の里を地元の住民として誇りに思います。