花の四日市スワマエ商店街

四日市の水谷仏具店です 譚

ローマから日本が見える 塩野七生著

2008年09月28日 | わたくしごと、つまり個人的なこと
          
近鉄ブックセンターは陳列が良い。すでにオープンしていたアピタの門脇書店に負けない書店にするため、工夫があったと想像される。
書籍の量と規模では完全に負ける。そこで恥も外聞もなく売れる本を前面に陳列した。雑誌や週刊誌、それに文庫本。
そして、テーマによる訴えかけの陳列をした。名古屋でモディリアニ展が開かれていればそれに関する書籍を、ハリーポッターが話題に上ればそのコーナーを、雑然と並んでいるだけではない。(少しほめすぎか???)
ということで、「ローマから 日本が見える」塩野七生著(ななみと読んで、女性です。おばあさん) 集英社文庫が二段の山になって積んであった。買って下さいと言わんばかりだ。
これが面白い。古代ローマが、かくもドラマティックであったなどとは気がつかなかった。ローマに魅せられた作者は1970年イタリアに在住している。
古代ローマは、紀元前752年から紀元476年までの1000年間続いた。宗教の力を借りずに(キリスト生誕の前になる)武力で制圧したか?ローマ帝国は順調だったか。答えは否である。
次々と困難があった。滅亡の危機は幾度となくあった。ローマはそのときそのときの知恵と工夫で乗り越えた。
時代は、困難あるところにヒーローを生み出す。栄華があり、悲劇が生まれ、挫折があり、それを乗り越える知略があった。
イギリスからスペイン、トルコからアフリカと多民族渦巻く広大な世界を、どうやって支配することができたのか。壮大な叙事詩だ。
秋の夜長、是非ご一読ください。648円(税別)であります。
山のような積読本の中でも、これには読まされました。
コメント
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