ときおり、小津安二郎の作品を観たくなる。
確か7、8年前、テレビで「秋刀魚の味」を観たのがきっかけだったと思う。はじめは、昭和37年当時の風俗を懐かしがって観ていただけだが、魅力はそれだけでなく、緩やかに営まれる小市民の日常が淡々と、小さなさざ波を起こしながら流れて行く。娘の結婚、連れ合いの死、家族制度の崩壊等。
「麦秋」より
戦後の小津作品には、生活に安定している小ブルジョア的家族を描いたものが多い。特に娘が嫁いで行く寂しさ、悲しさがしみじみと描かれているのが印象に残る。「晩春」「麦秋」では原節子、「彼岸花」では有馬稲子、「秋日和」では司葉子、「秋刀魚の味」では岩下志摩が「長い間お世話になりました」と花嫁姿で親元を離れて行く。式を終えた夜、花嫁の親は(「晩秋」「麦秋」「秋刀魚の味」では笠智衆、「彼岸花」では佐分利信、「秋日和」では原節子)が、安堵と寂しさに肩を落とす。
(訂正 「麦秋」での父親役は菅井一郎であって、笠智衆は兄夫婦役でゴザイマシタ。ここに改めて訂正させていただきます)
「晩春」より
それだけなら単に悲しい作品なのだけれど、結婚にこぎつくまでの周囲の温かい目が小さな騒動を起こしながらユーモアを交えて展開されていく。そんな小津の世界に浸れるときが、自分にとって至福の時間なのです。
幸い、小津生誕100年を記念してDVDが新しくプリントされた。そして幸いにも数日前、市の文化国際課が「文化の駅サテライトステーション事業」の募集をしていることを知った。補助金交付は2団体に限られている。確率は薄いけれど応募してみる気になりました。(ダメモト)
この事業の対象地域は四日市の中心市街地。募集締切りは5月19日。まちの活性化と文化普及の活動が条件となっている。
応募要項書は四日市商店連合会内(情報部 水谷武生)までドーゾ。
確か7、8年前、テレビで「秋刀魚の味」を観たのがきっかけだったと思う。はじめは、昭和37年当時の風俗を懐かしがって観ていただけだが、魅力はそれだけでなく、緩やかに営まれる小市民の日常が淡々と、小さなさざ波を起こしながら流れて行く。娘の結婚、連れ合いの死、家族制度の崩壊等。

戦後の小津作品には、生活に安定している小ブルジョア的家族を描いたものが多い。特に娘が嫁いで行く寂しさ、悲しさがしみじみと描かれているのが印象に残る。「晩春」「麦秋」では原節子、「彼岸花」では有馬稲子、「秋日和」では司葉子、「秋刀魚の味」では岩下志摩が「長い間お世話になりました」と花嫁姿で親元を離れて行く。式を終えた夜、花嫁の親は(「晩秋」「麦秋」「秋刀魚の味」では笠智衆、「彼岸花」では佐分利信、「秋日和」では原節子)が、安堵と寂しさに肩を落とす。
(訂正 「麦秋」での父親役は菅井一郎であって、笠智衆は兄夫婦役でゴザイマシタ。ここに改めて訂正させていただきます)

それだけなら単に悲しい作品なのだけれど、結婚にこぎつくまでの周囲の温かい目が小さな騒動を起こしながらユーモアを交えて展開されていく。そんな小津の世界に浸れるときが、自分にとって至福の時間なのです。
幸い、小津生誕100年を記念してDVDが新しくプリントされた。そして幸いにも数日前、市の文化国際課が「文化の駅サテライトステーション事業」の募集をしていることを知った。補助金交付は2団体に限られている。確率は薄いけれど応募してみる気になりました。(ダメモト)
この事業の対象地域は四日市の中心市街地。募集締切りは5月19日。まちの活性化と文化普及の活動が条件となっている。
応募要項書は四日市商店連合会内(情報部 水谷武生)までドーゾ。