《甲》コカ・コーラ
《乙》コカ・コーラ レモン
《丙》コカ・コーラ ゼロ
《丁》コカ・コーラ ライフ
(1)《丁》が2015年3月9日から全国で発売され始めた。コカ・コーラのおいしさはそのままにカロリーオフ(19kcal/100ml)したのだそうだ。
《甲》は1本(500ml)当たりのエネルギーが225kcalであるのに対し、《丁》はその半分以下(95kcal)だ。
(2)《丁》は天然甘味料のステビアを添加し、カロリーを低く抑えている。ステビアは、南米原産のステビア(キク科)の葉から抽出したもので、ステビオシドとレバウジオシドという甘味料が含まれる。砂糖の200~300倍の甘味度があり、少量で飲料に甘みを持たせることができる。そのため、低カロリーの飲料を実現できる。
しかし、ステビアには、いくつか問題がある。
南米では、ステビアを100年以上前から甘味料として利用してきた。不妊・避妊作用がある、と言われていたが、今日では否定されつつある。しかし、EU委員会は1999年、使用を認めないと決定した。理由・・・・ステビアが体内で代謝してできるステビオールが動物のオスの精巣に悪影響があり、繁殖毒性が認められたから。
ただし、その後安全性が再検討され、同委員会は2011年12月から、体重1kg当たり4mg以下の摂取に抑えるという条件付きでステビアの使用を認めた(危険性が完全に払拭されたわけではない)。
(3)《甲》《乙》《丙》《丁》にはカラメル色素が添加されている。
カラメル色素には、カラメルⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの4種類がある。カラメルⅢとⅣの場合、原料にアンモニウム化合物が含まれているため、色素を作る際の熱処理によって、それが化学変化を起こして4-メチルイミダゾールに変化する。4-メチルイミダゾールは、米国で行われた動物実験では発癌性が確認されている。
カルフォニア州は、環境汚染に厳しい姿勢をとっている。4-メチルイミダゾールの1日の摂取量を29マイクログラム(グラムの100万分の1)と定める。その3倍超の100マイクログラム以上がコーラ1缶(355ml)に含まれる。米コカ・コーラは、製法を変えることで含有量を減らしたコーラを新たに発売したのだ。
(4)日本で販売されている《甲》は、従来の製法と変わりがないため、この基準を超える4-メチルイミダゾールが含まれている。
《丁》はどうか。
日本コカ・コーラの回答は、「原材料は安全性を確認したものを使っている。具体的な製法は教えられない」。同社は、以前から「カラメル色素は安全性に問題ない」という姿勢を貫き、《甲》も原材料や製法を変えていない。だから、《丁》も同様なカラメル色素が使われている可能性が高く、4-メチルイミダゾールが含まれているものと推定される。
(5)《丙》には、安全性に不安のある合成甘味料(アスパルテーム、アセスルファムK、スクラトース)が使われている。
・アスパルテーム・・・・脳腫瘍を起こす、との指摘があり、イタリアにおける動物実験では白血病とリンパ腫を起こす、と認められた。
・アセスルファムK・・・・イヌを使った実験で肝臓にダメージを与えたり、免疫力を低下させることが示唆された。
・スクラトース(有機塩素化合物の一種)・・・・ラットによる実験で、免疫力を低下させることが示唆された。
(6)《甲》《乙》《丙》《丁》で、香料と酸味料に何が使われているか不明だ。
□渡辺雄二「新しい「コカ・コーラ」は体にやさしいか ~新・買ってはいけない 207~」(「週刊金曜日」2015年4月17日号)
↓クリック、プリーズ。↓
《乙》コカ・コーラ レモン
《丙》コカ・コーラ ゼロ
《丁》コカ・コーラ ライフ
(1)《丁》が2015年3月9日から全国で発売され始めた。コカ・コーラのおいしさはそのままにカロリーオフ(19kcal/100ml)したのだそうだ。
《甲》は1本(500ml)当たりのエネルギーが225kcalであるのに対し、《丁》はその半分以下(95kcal)だ。
(2)《丁》は天然甘味料のステビアを添加し、カロリーを低く抑えている。ステビアは、南米原産のステビア(キク科)の葉から抽出したもので、ステビオシドとレバウジオシドという甘味料が含まれる。砂糖の200~300倍の甘味度があり、少量で飲料に甘みを持たせることができる。そのため、低カロリーの飲料を実現できる。
しかし、ステビアには、いくつか問題がある。
南米では、ステビアを100年以上前から甘味料として利用してきた。不妊・避妊作用がある、と言われていたが、今日では否定されつつある。しかし、EU委員会は1999年、使用を認めないと決定した。理由・・・・ステビアが体内で代謝してできるステビオールが動物のオスの精巣に悪影響があり、繁殖毒性が認められたから。
ただし、その後安全性が再検討され、同委員会は2011年12月から、体重1kg当たり4mg以下の摂取に抑えるという条件付きでステビアの使用を認めた(危険性が完全に払拭されたわけではない)。
(3)《甲》《乙》《丙》《丁》にはカラメル色素が添加されている。
カラメル色素には、カラメルⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの4種類がある。カラメルⅢとⅣの場合、原料にアンモニウム化合物が含まれているため、色素を作る際の熱処理によって、それが化学変化を起こして4-メチルイミダゾールに変化する。4-メチルイミダゾールは、米国で行われた動物実験では発癌性が確認されている。
カルフォニア州は、環境汚染に厳しい姿勢をとっている。4-メチルイミダゾールの1日の摂取量を29マイクログラム(グラムの100万分の1)と定める。その3倍超の100マイクログラム以上がコーラ1缶(355ml)に含まれる。米コカ・コーラは、製法を変えることで含有量を減らしたコーラを新たに発売したのだ。
(4)日本で販売されている《甲》は、従来の製法と変わりがないため、この基準を超える4-メチルイミダゾールが含まれている。
《丁》はどうか。
日本コカ・コーラの回答は、「原材料は安全性を確認したものを使っている。具体的な製法は教えられない」。同社は、以前から「カラメル色素は安全性に問題ない」という姿勢を貫き、《甲》も原材料や製法を変えていない。だから、《丁》も同様なカラメル色素が使われている可能性が高く、4-メチルイミダゾールが含まれているものと推定される。
(5)《丙》には、安全性に不安のある合成甘味料(アスパルテーム、アセスルファムK、スクラトース)が使われている。
・アスパルテーム・・・・脳腫瘍を起こす、との指摘があり、イタリアにおける動物実験では白血病とリンパ腫を起こす、と認められた。
・アセスルファムK・・・・イヌを使った実験で肝臓にダメージを与えたり、免疫力を低下させることが示唆された。
・スクラトース(有機塩素化合物の一種)・・・・ラットによる実験で、免疫力を低下させることが示唆された。
(6)《甲》《乙》《丙》《丁》で、香料と酸味料に何が使われているか不明だ。
□渡辺雄二「新しい「コカ・コーラ」は体にやさしいか ~新・買ってはいけない 207~」(「週刊金曜日」2015年4月17日号)
↓クリック、プリーズ。↓