どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

30時間後

2015-01-25 05:18:00 | 日記

 

おもいっきり寝坊をして、電話で起こされました。唐突に仕事発生です。網張のキャンプ場にいます。

 

 

最近は毛色の変わった仕事が入って来ているのですが、そのシリーズですね。簡単に仕事は終わり、温泉に入ります。

裸の男どもを眺めていますと、なにかイロイロ考えますね。なんというか、裸からにじみ出てくる人生みたいなものがあります。普段はプールで見る訳で、そこには健康を意識した人しか来ない訳で太っていてもそれなりの筋肉があるとか、あるバランスがある訳です。そして最近では真面目に泳ぐ人ほど体毛処理をしている訳で、それが温泉だとありとあらゆる種類がいる訳で、見ていて飽きなかったです。そしてスキー帰りの人も交じっている訳で、カオスになる訳です。ボディービルダーがいたな。

男の背中と言う言葉をしみじみ感じました。腰痛の人が多い様です。

なにを見ているんだか。人の歩いている足だけを見るとか、そうゆう変態な所があります。

 

 

いやしかし昨日は飲み過ぎた。大体このブログは飲みながら書いているのだが、分量が多かった。そして一緒にいった人も二日酔い。飲んだくれコンビでした。行きはISIS人質事件が話題でした。まあ実際この事件をどう捉えるのかは人によりけりでしたが、かなり楽観している人とかなり悲観している人の組み合わせはなかなか面白いものでした。

まあそれにしても後藤さんのお母さんですが、あれって売名行為じゃないの?と言う疑問がネット上で出始めていますね。

 

 

帰りの車の中の話題は、同行者の知人が亡くなった事だった。でも出張でその葬式に出れなかった事を悔やんでいる様ですが、同時に行きたくないと言う感情もあるようで、ダラダラと時間が過ぎました。

 

 

そういえばニューズウイークの記事に「原油暴落で原理主義のヒズボラが破産?」という記事があった。ヒズボラはシーア派の過激派組織でレバノンに拠点がある。1982年から活動をしているのでアルカイダより2年古い組織になる。主なスポンサーはシリアとイランだ。シリアは現在壊滅状態なので資金源にはならない。そしてイランはこの原油安で資金を絞っていると言う。イランは財政赤字が90億ドルになったようだ。それではさすがに無理だろう。しかしヒズボラの幹部達の暮らしはどうなのか。

 

「レバノン南部にある、ごつごつした岩だらけの丘は、どう見ても不動産投資に適しているようには思えない。首都ベイルートから100キロほど、イスラエル国境に近いこの地域は、15年に及ぶ内戦と、イスラエルとの激しい戦いに苦しんできた。だが過去数年、この一帯に10軒以上の別荘が建てられた。オリーブ畑、羊の放牧地、荒れた農場......。そんな光景の中に並ぶ豪邸は、場違いな感じがする。地元住民によれば、豪邸の持ち主はイスラム教シーア派過激派組織ヒズボラの幹部たちだ。」

 

確かに地位のある人はそれに相応しい生活を送るべきだと思う。だがやり過ぎだと思う。それが今構成員への賃金の遅配とかになっている。現在の原油安とイランとアメリカの交渉次第では、どうなるのか解らない。ただシーア派である限りISISやアルカイダにはいけない訳だ。破産したとしても幹部達の豪邸はどうなるのかと言う問題がある。売却出来ればいいのだが、構成員はどうなのか。

イスラムは共同体としてイスラム銀行が無利子だとか、喜捨の伝統がある。それは素晴らしい事なのだが、投資と言う意味合いもあったりする。無利子だから成功してもらってその利益をとる、そういった考えがある。ベンチャーキャピタルに近い。ただその中で縁故主義がはびこりやすいのが欠点だ。そして喜捨の概念も無謀な投資に向かう訳だ。それがアルカイダでありヒズボラだった。

なので彼らは原始共産主義的だと思わない方がいい。かといって資本主義では全くないのが特徴だ。部族主義に近いものだ。共同体でのコンセンサスが無ければ投資は出来ない訳で、その投資の方向が変わっていると思う訳です。

簡単な例では現在のイスラム世界では理系はIT中心で、あとは文系に進むと言われています。製造業がどうして起こらないのかの不思議と言われています。それではなぜ文系かと言えば出世出来るからです。イスラム法学とかですね。エリートコースです。技術者を格下と思っているとも言われています。そして新しい技術を使おうにも、悪魔では無いのかと言う検証実験もある訳でスピードが遅くなる訳です。

16世紀まで科学技術で世界最先端だったイスラム圏がなんでそこから伸びなかったのかと言う疑問も起きる訳です。これはもしかすると江戸時代の北越雪譜のような科学的でもあり非科学的でもあるそういった科学だったからと言うのがあるのかもしれません。

哲学としての科学であって、実証主義的な現在の科学では全く無かったからだと思います。実証主義はヨーロッパで生まれますが、その前にイスラム圏の科学はその統治者でかなり変わったと思います。緩い時代には発展し、カリフがあたらし物好きだったらガンガン進むと言う時代があったと思います。極端なのはトルコですか。ヨーロッパから技術者を呼びました。勝つためには必要だったのですが、カリフ制ならではの事でした。

それではカリフ制の集団合議制とまたひと味違うシーアはその辺が楽なのかもしれません。カリフはいないのだけどまた現れるから、その日まで信仰を固くしようと言う考えです。だから科学技術に対しては柔軟な対応が出来る訳です。現世の事ですらか。

 

 

湯川さんが殺されたようだ。その写真を後藤さんが持っているビデオが流された。後藤さんの目から光が消えているのが悲しい。

この現場の写真を撮らされたとすれば非道だろう。なぜかそんな気がしている。でもそれは無さそうだ。

写真の合成説だが、この場合は実は無いかも知れない。プリントアウトされたものとはいえ少し画像がイマイチなのだ。古いガラケーで撮ればこんな感じになるだろう。合成説よりどこにでもありそうな畑で撮影されているのが気になる。

確か昔読んだ本で、画家の書いた首がはねられた絵でスルタンがクレームを付けたと言うのがある。首をはねた直後はいったん首が引っ込んで動脈が飛び出る、そういって奴隷を呼び出して画家の前で首をはねたと言う。

要求も一人1億ドルから「サジダ・リシャウィ」という女性を取引にしていることから、ISISもかなり疲弊している可能性がある。

そして、私のシュミレーションなら後藤さんを先に殺した方が映像的には効果的だったはずだ。そしてジャーナリストを殺して来たという一貫性もある。

それをしなかったのは、母の愛なのだろうか。多分それも違う。要求が明確になって来たからなのだろう。

 

 

祈ると言う言葉がどうしようもなく軽すぎてどうも話したくない言葉なのですが、解りやすく言えばご冥福をお祈りします、なのですがその祈りと言う言葉がどうも何とも出来ない所があって、形式上出来てもこの場合は出来ない。

だから言い換える。湯川さんの事は毎日ではないが年に1回は思い出そう。あった事も無い人だが、絶対忘れない。それを供養とさせて頂きたい。


盛岡の喫茶「響」に入り浸って72時間が経った

2015-01-24 00:55:27 | 日記

 

 

3月8日

「響」の場所を書きましたので、位置関係をお求めの方はそちらをどうぞ

 

昨日は雪だった。メレンゲクッキーの粉のテストもあったし、ググロフもどきも作らなければいけない。泳ぎに行こうと思ったのだが、それもちょっと時間が足りない。そこで緑が丘の新しい喫茶店「響」に行く事にした。なにしろキーコーヒーに勤務して、トラジャコーヒーの2代目の営農者でもありバイヤーでもあり、そしてテイスターでロースターでもあったと言うとんでもない経歴の持ち主。かなり上の役職だったのではないのだろうか。早期退職でたまたま盛岡に店を開く事になった。

で、盛岡の自家焙煎コーヒー屋ではかなり噂になっていたらしい。そりゃそうだ、本当のプロが登場したのだ。もちろんプロは何人もいる。でも全部を知っているプロと言うのはそうそういない訳だ。

 

 

最初にケニアを頼んだ。ABランクと少し低いのだが、飲んだ瞬間ガツンときた。強い酸味と柔らかな甘さ、そして苦みと香りが立体のように絡み合って舌の上に空間を造ってゆく。その形がどんどん大きくなり城のようになったのだ。そして飲み進むに連れて温度が変化しバランスも変化し、形がどんどん変わってゆく。ウワっと思って、ブラジルの深煎りを頼むと今度は極めて重層的に香りと苦みと甘さが漂い下に少し酸味を残る。河口に近い海に潜った時の皮膚感覚がよみがえる。それでいて安心につつまれてゆく。

ガテマラを頼むと、今度はカテドラルが、あの南米の巨大で複雑なゴシック様式が立ち現れてくる。

凄いの一言だ。味が立体になって迫ってくる。雑味はほとんど無くもの凄く切れ味のいいのだが、余韻が深く残ってゆく。所が一切変わった所は無いのだ。ただ単にうまいコーヒーなのだ。家に帰ってから舌に残った味を思い出して行くと、過去に飲んだ美味しいと言われているコーヒーの味がどんどん思い出されて来た。そう「響」のコーヒーは究極のスタンダードなのだ。

過去に飲んだ味を再現させる事が出来る。あそこでは苦みと甘さがこんなバランスだったとか、ここでは酸味をこう作りたかったのだがうまく出来なかったとかが見えてくるのだ。今までバラバラだった記憶が一つにまとまってゆくのは凄まじい体験だった。スタンダードと言われて来た、神がかったランブルでもなく科学をまとうバッハでもない、本当のスタンダードなのだ。

過去に飲んだコーヒーが否定される事無い「響」のコーヒーは、コーヒーのど真ん中なのだと思う。ただそのど真ん中を極めるのはかなり難しい訳で、それが出来ると言うのが実際凄い事なのだ。

オーディオも凄いしそれにあわせた建物も面積に対しての客席数の少なさも凄まじい。そうキーコーヒーは喫茶店の営業指導もしていたので抜かりの無い内装です。そこから少しずらした所もたまりません。

定休日は水・木で、営業時間は11時から20時までです。

この日はサウジアラビアのアブドラ国王が亡くなった。サルマン皇太子が継承するが、皇太子も79歳だ。次の皇太子も決まったが、正直な所サウド家は巨大すぎる。このまますんなりいけばいいのだが。

今のこの時点で、アブドラ国王が亡くなった意味は余りにも巨大だ。

 

 

幸せな時間で誤摩化した。とはいえコーヒー三杯は後から効いた。寝付けなくて困った。もちろんあの味の興奮もあった。

そして今日はそれでも早くに目が覚めた。ゴミを出してトーストを食べた。かなり飲み過ぎたようだ。ラジオもかけないでいた。メレンゲクッキーを一ロットつくって、メールマガジンを見ていた。

石原慎太郎が産経に書いた記事が面白かった。

「要約すれば、数世紀続いてきた白人の世界支配がようやく終わろうとしている今、新しい宗教戦争が始まろうとしているのだ。」

我田引水しようという気がする。本質1割です。

「警察の捜査が湯川さん・後藤さんの危機的状況を引き起こした」ジャーナリスト常岡浩介が会見。BLOGOSの記事です。ここでは北大生私戦予備・陰謀罪問題で事情徴収されたのですが、その結果パソコンから全部押収され、結果情報提供者のリストを失い、正確に言えば全部破棄したし提供者にも破棄を連絡した。盗聴防止のためだ。そういったことで実は手だてが限られているが、それでも交渉出来ると訴えている内用だ。

だが実際彼らに外務省は連絡しなかった訳だ。理由は簡単だ。私戦予備・陰謀罪関係者と見なされているからだ。法的に渡航は無理なのだ。そしてそれを超える措置をしても確実に時間的に無理だっただろう。そして後藤さんのように経験豊かなジャーナリストでも、多分売り飛ばされた可能性がある。どうもトルコ国境で、越境して来る人の情報を売る商売があるようだ。実は常岡氏が会見の中で、湯川氏はイスラムに改宗しておりイスラム法では改宗したものは過去の罪に問われないと言う原則がある。だからこれを使えば可能性がある、と考えていたようだ。後藤さんもそう考えていたと思われるが、湯川さんと後藤さんに接点があると言う報道を彼らが見つけた可能性はある。

その上での外務省の考えは、ありとあらゆる可能性があったとしても、新たに人質が増えるのは避けたいと言うものだろう。そしてそれが外務省の人間だったらともかく外部委託した場合には目も当てられない。だから使わないルートなのだろう。そしてここからが重要なのだが、彼に対してISISは湯川さんは処刑の対象にならないと言っていたのが、急転直下で変わった訳だ。だからこのルートの実現性はかなり薄いと言う事だ。トップが急に作戦を変更したと考えられるからだ。

残念ながら外務省の考えは正しい。

ゆぴあすに泳ぎに行った。だが65歳以上無料開放デーだったようだ。おまけに水泳教室が2本時間をずらしてある。ちょっと真面目に泳ぐのは無理だということで、全速力のみで泳いだ結果1000メートルも泳げなかった。その後どんどこ人が来る訳で、泳ぐのは止める。

ISISが死刑執行のカウントダウンを始めたと言うニュースを、ロビーのテレビが流していた。

 

 

またしても「響」にいってしまう。理由は逃げるためだがもう一つ、彼がイスラムと触れていたからだ。だから私の心を傷つける言葉は決して出ない。

コーヒーの話とイスラムはつきものだ。ジャコウネコに食べさせたコーヒーの話(アメリカでは動物虐待に当たると輸入禁止になった)から始まって、私がゾウに食べさせて糞からコーヒ豆をとる話をしつつ、その中東では原始的なコーヒーはどうだったかという話になった。イエメンではチェリービーンズをただ単に乾燥させたものがありそれが時によってはコーヒー生豆より高価になったりするそうだ。

「インドネシアのように緩やかなイスラムだったら」

そのイエメンでは、現在大統領宮殿がシーア派のホーシ派に占領されて大統領が辞任した、イエメンはスンニ派の政権だった。だがここでまた良くわからない事に「アラビア半島のアルカイダ」とISISが争いはじめている大混乱がはじまった。

「それでもコーヒー豆は出てくるのですよ」

恐ろしい一言が出た。そしてそれは正しいのだ。これこそが過去に植民地支配があった世界でのモノカルチャーとコモディティ市場そのものの姿だ。ガルシア・マルケスの世界が広がってゆく。

ブラジルの浅煎りの、柔らかさにつられてゆくと森の中の小さな教会にたどり着く。それをデミタスで飲むと輪郭が明快になってゆくが、その教会が何かが更にわからなくなってくる。そうこのまったり感が濃厚になるだけで更に謎につつまれてゆきます。

ああ、逃げまくっています。常岡氏がいう通りに殺害予告があった人はほとんど死んでいます。ほぼ最終通告的な意味合いです。だから逃げて逃げて逃げています。

 

 

BLOGOSの記事で後藤氏の母の会見全文があります。なお国内報道は会見ではなくブリーフィング用の文章を使っていると言うのが特徴です。理由は、会見では母全面だしだからです。でもこれは全く無理がないのですが、どうも親戚から会見するなと妨害があったようで、これまたJAPANですな。でもそれ以上におかしいのは、どうも息子と関係が悪かったと言う事なのだと。

「昨日健二の妻である嫁と初めて電話で交信いたしました。聞きますと、2週間前に赤ちゃんが生まれたそうです。私はびっくりいたしました。生まれたばっかりの2週間しか経っていない子どもを置いて、なぜ遠い所に行ったのですかと質問しました。 」

うん。母だ。思いっきり母だ。あり得ないくらい母だ。

だから親戚が反対したんだろう。嫁姑問題を超えて、孫誕生をガン無視していた訳です。2週間。義絶状態だったと考えてもいいのではないのかと思います。

でもこの「母」の錯乱っぷりは見事です。正しく母です。間違いなく彼女を否定するのはおかしいくらいの母だから許される錯乱です。

こんな女になりたくないと思うアナタ!母になったら解る。男は母の恐怖を知り尽くしている。その意味すらも知り尽くしている。

バーチャル母でもある。

この錯乱しつつ一貫した所もある会見なのだが、ただやっぱり人情で訴えなければいけない。だから外国人あいての会見だと思う。突っ込みどころ満載の会見だと思うが、これは世界に当惑されながら伝わったと思う。

何らかで義絶した関係なのだろうから本当は問題がある。

ただ、母は錯乱する。そして岩も動かす。

 

そして中国からISISにいった人がいるとかなんとかそう言ったニュースが溢れている。今流行のニュースであり、かんじんかなめな情報は一切無い。

 

2月23日追記

「響」の場所を書きましたので、位置関係はそちらをどうぞ


37時間後

2015-01-22 03:04:27 | 日記

 

ネットを見ていると、昨日の事件の反応は様々だ。身代金を払って金で宗教を売ったと笑い者しようというのが面白かった。その前に殺害予告映像のカットをいじり倒しておもしろおかしくしている人もいた。ただこういったのは現実から目をそらすための行為だと思う。それはそれで健康なことだ。何も出来ないと言う無力感の前には、ただ笑うしか無いものだ。

マトモなのは日本で政府批判が起きたとしてもそれはISISの思うつぼだ、と言うものがあった。中東・イスラム学の風姿花伝というブログだ。池内恵東大准教授が書いている。引用する。

「しかしテロリスト側が中東諸国への経済支援まで正当なテロの対象であると主張しているのが今回の殺害予告の特徴であり、重大な要素である。それが日本国民に広く受け入れられるか、日本の政策になんらかの影響を与えたとみなされた場合は、今後テロの危険性は極めて高くなる。日本をテロの対象とすることがロー・リスクであるとともに、経済的に、あるいは外交姿勢を変えさせて欧米側陣営に象徴的な足並みの乱れを生じさせる、ハイ・リターンの国であることが明白になるからだ。」

ということで、この件に関しては政権批判も出来ない。マスコミによっては変な反応する所もあるだろうが、これこそ事実のみを報道するしか無い。なにしろ人質事件なので情報が全く出せない。そのため水増しした記事を書かざるを得ないのだろうが、書きようによっては逆効果があり得ると言う事だ。

 

 

池内恵さんの「イスラーム国の衝撃」が文芸春秋新書から出た。この本は今年1月20日に出たばっかりなのだが既にアマゾンで在庫切れになっている。一冊在庫があると書いていたのでポチったら、在庫切れになっていた。秒速の世界だ。そして既にプレミア付きで中古が出ている。1200円以上している。アホか。

ミシェル・ウエルベックというフランス人の小説「屈服」、イスラム原理主義者に統治されたフランスという世界を描いているようだが、これもまたタイミングの絶妙さであった。もちろん意図したものでは無いのだろう。それにしても日本でも同じ現象が起きている、しかもミシェル・ウエルベックという話題になりやすい作家のものでなく、話題になりにくい東大准教授の本と言うのが面白い事だ。

これはISISのメディア戦略ではなく、1年以上前からこのイスラムでおきている動きが注目されていたと言う事だろう。小説はもう少しスパンが必要だが、それでもこの10年間の動きからこういったやり方だとは思わなかったが、小説の構想くらいは作れていただろう。

ウエルベック氏は「この小説は、挑発でも何でもない。実際に起こるであろうことを加速して、少し繰り上げて語っているだけだ」と語っているらしい。

 

 

池内恵氏がブログで語っているが、今この忙しい時期にマスコミから電話取材攻撃で辟易しているそうだ。

このマスコミの忘れっぽさは相変わらずだ。昨年から始まるこの人質事件だが、その間にISISに対して勉強している記者が少なすぎたようだ。大手マスコミだと海外特派員がいるはずなのだ。それでも専門家に話を取りに行くと言うのは、解らない訳ではないが、特派員の質がとても低いように感じられる。

アルジャジーラの記事を翻訳して終わり、という記者が多いのかも知れない。だが現実に危機管理を徹底しすぎたというのが大きいかも知れない。このため危険な地域や、戦闘集団との接触が難しくなり現地での言葉が出せにくくなっていると思われる。

その上で現地で取材しているフリーランスの記者の記事まで回避するようになっている。

このイスラム過激派問題がどこからはじまったのかも解っている。だれがそれを育てたのかも解っている。そして広がった理由も解っている。だが誰もが責任を取ろうとしない。そのままのこの状況を固定出来ない理由も解っている。だからこういったテロが起きる。しかしそれに対する本質的な解決法は無い。

 

 

何度でも言うが、出来る事が無い。祈る事は出来るがそれは実現可能性が薄い。だから最悪の可能性しか考えていない。

自民党の幹部が、この金額は無理だといったようだ。実際そうなのだ。可能だけど可能でない金額なのだ。すべての意味で無理なのだ。この無理を通せるのかどうなのかだが、この件に関しては政府批判は止めよう。ただ透明性だけは担保して欲しい。

 

 

とても悩んでいる。

 

 

国家と人民と言う問いがある。今回はそれが緩い日本にとって大きな事件になった。


60時間後

2015-01-21 00:59:42 | 日記

 

ISISが日本人人質二人を、72時間以内に2億ドル払わなければ殺害すると予告した。このニュースが飛び込んだ時には、思わず湯川遥菜さんが生きていた!と喜んでしまった。

そう彼女が人質になった時、ネット上ではお祭り騒ぎになっていた。誰かを特定しようとだ。そのうち民間軍事会社の社長だったというのが解って更に騒然。そして瞬く間に特定された時、ネットが重苦しく静まり返ったように感じた。

ミリタリーショップを経営するが店を閉じる事になり、そのうち生前自分は女性だったと言い出して改名、あそこを切ったとか。そして民間軍事会社を設立するが、自衛隊経験も無くましてや傭兵にすらなった事が無い。そこでシリアで経験を積もうとシリア戦線に合流、そこでISISに捕まったと言う。

そう痛すぎる経歴なのだ。ネットでは「この人殺す意味も無いから、殺さないで」と言うコメントがあったが、それに激しく同意した。今回やはり殺害予告が出た後藤健二さんが湯川さんとあった事があると言っていた。どうにも不思議な人柄で人なつこく温和で、それだからあの中に入れたのだと思う、と語っていたと記憶している。お金をバラまいて入ったと言う説もあったが、どんなにお金を積んでも入れない人は入れないので、いや使えない日本人なんて同行させない訳で、だから多分こういった事で彼らの信頼を得たのだろう。

だからISISの中でもうまく立ち回って欲しいと思っていたのだが、そもそも彼は女である時点で相当厄介な問題がある。神は性同一障害者を作らなかった事になっている。だから何かの拍子にそれがバレて殺される可能性だってあった訳だ。それがまだ生きていてくれた、というのは正直喜ぶ事だった。

 

 

安倍首相のイスラエルでの記者会見を聞いた。よく練られたスピーチだと思う。だが声に明らかな動揺があった。それはそうだ、ヨルダンやレバノンにいる難民達のための救援資金に2億ドルを拠出すると言ったばかりだったからだ。そしてパレスチナの産業創出のための資金も出すと言ったばかりの所に、2億ドルの身代金。そしてアメリカやイギリスが身代金を払うのは彼らを太らせるから出来ないと言い切るのと、ヨーロッパのようにケースバイケースという考え方もある。しかし通常の20倍以上の身代金だ。巨額すぎる。まさしく彼らを太らす事しか無い金額だ。自分の決断一つで人が二人死ぬ。

これに動揺しない人はいない。ましてや愛国者な安倍総理は自国民が惨殺されるのを見守るしか無いと言う屈辱を味わうのだ。

以前イラクでやっぱり人質事件があった。その時は世論は自己責任といって身代金を惜しんだ。いや政府すらそう言った事を言っていたような気がする。だが政府は身代金で事を解決した。そのころアフガニスタンで外交官が殺されたが、彼は国葬扱いになった。

逆にこの扱いの差が世論をしらけさせた。やっぱり官はえらいんだ。その後日本人傭兵が殺害された時には、誰も何も言わなくなった。この前後のマスコミ操作が余りにも酷かったからだ。

いまあの時の苦い思い出が蘇っていると思う。どちらを選択しても非難されるのだ。そして外交官もそうだが、自衛隊員の問題も残されている。自衛隊員は国土防衛のためにあるのだが、それが中東に派遣された場合戦死する可能性がある訳だ。その場合どう扱ってくれるのかと言う問題が残っている。だから外交官の死の時に一つの形を作ろうとしたのだろう。

しかし突きつけられた問題は、公務であろうと無かろうと日本人が人質になった場合、それは同一の処遇であるべきだ、と言う問題がある。公務だから守られると言うのは、逆に公務員の行動を制限しすぎる事になりかねないからだ。同胞は守る、その上国家が危険な任務を与えたものに対しては保証をする。そう言った考えが一貫していないと不味い。

私は安倍総理はアメリカに追随して、身代金を払わない方向に向かうと考えている。国際政治上それが正しい選択だ。身代金の巨額さは無理ではないだろう。逆に巨額すぎてISISに混乱を招きかねないほどだ。

確かにまだ時間はある。だから政府も厳しい交渉をするだろう。だが時間が少なすぎる。

 

 

政府はこれを奇貨とするだろう。今後に控える防衛関連法案のために使われるのだろう。

だがそのためには、政府はどのような交渉を行って来たのかを明白にする必要がある。諸外国に対する協力要請などありとあらゆる事を湯川さんの拉致以降行って来たのか、かなり透明性の高い報告をするべきだろう。もちろん発表出来ないものも多数あると思うが、これをしないと後が続かないと思う。

だがその上でも安倍首相は、十字架を背負うだろう。彼の勇気を褒めるのではない。結果としてそうなるだろう。だからかなり重くなる。

 

 

シャリル・エブド事件の後、中国はウイグルへの締め付けを強くしたようだ。そう言った事は良くある話なのだが、このイスラム過激派の無邪気さには全く持って驚く。大多数の同胞が困る事ばかりをしようとしている。そしてその困った同胞の中から賛同者が現れ、彼らと合流するようにしむけているのだろうか。

なぜ誰もが仕合せになるように出来ないのか。その困難な道を求めないのか。

ポゴ・ハラムに至ってはどうすんだ。

 

 

世界にはもの凄い矛盾が満ちあふれている。日本だってそうなのだがそれ以上になっている。今年には世界の富の50%が世界の人口の1%に占められているだろうと言われている。

この状況が言い訳は無い。

なお最近の一番の問題なのだが、このイスラム問題で通信社系以上のジャーナリストがいなくなったと言う事だ。それは社として責任が取れない、と言うのが理由だ。もしも誘拐事件が起きた場合その身代金を払えない可能性があるからだ。そしてフリージャーナリストの記事も掲載しなくなっている。理由はこれまた同じだ。その死に対しての保証が出来ないからだ。命がけと言うのが既に意味が無くなっている。

このイスラム圏の報道が減る、もしくは偏った情報ばかりになる可能性は大きい。それは健全ではない。アルジャジーラはかなりいいと思っているがそれでもやはり偏りがある。

報道も含め情報の偏りが、いかに国を殺めて来たのかと言うのを日本人は良くわかっていると思う。だから後藤健二さんのような人が必要なのです。

政府はこの二人を殺すだろう。そしてその政府の治める国の一人の私は同じ罪を負うのだろう。そのやり切れなさが切ないのだが、その感情を利用しようとしてくるのだろうか。あのときネットでおきた重苦しさは、まさにそれだった。

死んだ方がいいと言う論理がある集団はあってはいけない。オウム真理教事件で学んだ事だ。

 

PS

映像をNHKオンデマンドで見たが、クロマキー合成の疑いはある。二人の影の出方が違うからだ。そして風の動きが少し違う。湯川さんの方が風が強く動いているようだ。二人は別な場所にいると言う可能性がある。

生理的嫌悪感がある映像だ。


久しぶりの除雪

2015-01-20 03:51:25 | 日記

 

今日は7時から10時にかけて猛烈に雪が降った。3時間で10センチだ。その後は天候も安定した。チョロっと仕事をしてそれから町内の除雪、そして歯医者と何か忙しかった。

チョウセンゴヨウマツですね。例の松の実です。松ぼっくりをほぐして中の大きな種を出して、固い殻を割って頂きます。身のは言っていない奴が多いのが難点です。

 

 

盛岡市内ではサザンカは難しいですね。

さて今週は欧州中央銀行の会議があり、そこで量的緩和が認められると言われている。多分確実だろう。スイスがスイスフラン防衛を諦めたと言うのがある。上限設定措置の撤廃を決めた。ユーロ安が確実になるから、スイスフランを買い支える大量の資金をどうするのかと言う問題にブチ当たったのだろう。

なお量的緩和は、実は日本がはじめにやったと言われている。日銀が2006年3月で突然止めてしまったものだ。ただこの時は規模が小さかった。この反省からアメリカは規模を大きくしてのぞんだ訳だ。アメリカは手じまいの途中だが、日本では規模を大きくして現在続行中、EUもこの流れから行けば大規模に行うはずなのだが、連合通貨なのでどう転ぶか解らない。

そしてギリシャの総選挙がある。しかも名誉職である大統領を誰にするかで議会がモメにモメたあげくの選挙だ。もの凄く厄介なのは有力政党がEUが支持する緊縮財政を全否定している事だ。もしも総選挙で中道派が弱くなれば、ユーロの不安材料そのものになる。なので、というかそれでドイツで損切り的な話が伝わって来ている。ギリシャのユーロ離脱を認めるというものだ。

ドイツ国民はギリシャへの財政支援を、自分たちの税金がドブに捨てられると反対した。それでもEUを守るために政治決断した訳だが、その努力を考えないギリシャに諦めが出ているのだろう。そしてギリシャ離脱があったとしても、準備ができていると言う事なのだろう。

ローマ帝国史を見ていると、ローマのギリシャ愛というのがある。ヨーロッパ発祥の地という聖地でもあるからそうなのだ。だからEUも我慢していた所はあったが、堪忍袋がきれそうなようだ。

岩手県で言えば、平泉町だろうか。プライドの高さと現状が一致していない。

 

 

ギリシャで何かあった場合、ウクライナに飛び火するだろう。自由は簡単だ。ギリシャもムチャクチャだったがウクライナもどっこいどっこいだ。EUに入れていいのかどうか、ましてやユーロに加盟させてはいけないのは間違いが無い。それを政治判断で入れようとして来た向きにブレーキがかかるのではないのか。NATOもどうなのか?そう言った所がある。

日本の話題では、東京大学が軍事研究を解禁すると言うニュースがあった。ただこれは産經新聞発と言うだけあってかなりのフライングのようだ。

大学では論文発表してなんぼの研究者がいる所だ。だから完全軍事ものは研究対象にならない。公開前提でなければいけないからだ。しかも全体ではなく情報理工学系研究科のガイドライン改正で、直接的軍事研究はしないが危なそうなものは研究者の良識に任せる程度だ。

更に東大そのものも、軍事研究を明快に禁止している訳ではない。これはデュアルユースという考えだけではない。軍隊と言う組織の持つ問題だ。その広さ故に無理と言うのが実情だ。

軍隊と言えばその扱う兵器が考えられる。だから工学部とかが疑われやすい。それでは理学部は?原爆の理論を作ったのは、その基礎研究だった。薬学部は?過去には兵士にアンフェタミンを与えていた軍隊があったな。心理学は?いまや軍隊でのPTSD問題に関わっている。実は経済学も軍は情報を集めているものだぞ。

いやその前にソニーのゲーム機を連結させればスーパーコンピューターになるんじゃないのかと実証実験したのは、アメリカ軍だった。民生機のように大量にあるものをうまく使えば低予算でスーパーコンピューターになるんじゃないのかという話だ。

なおプレイステーションは北朝鮮に無いはずだ。輸出規制されているからだ。どんだけヤバいものかと言えばプレイステーション2でノドンを8発自動誘導出来る能力がある。ところが北朝鮮からゲームに参加しているユーザーがいると言われている。

軍隊と言うのは生活単位である。そして目的からありとあらゆる知見を集めて効率よく動くように準備している。その中で公開されている最先端の情報というのは貴重なものだ。だが直接投資は滅多にしない。

なぜ産經新聞がこういった記事を書いたのかと言えば、東京大学と言うシンボルとその過大評価にあると思う。多大な予算を使って何にも役に立たんものばかり研究しているという批判がある上で、安心してこの記事を書いたのだろう。

東大が研究したら画期的な兵器が出来るのではないのか?

間違ってもそれは無い。それを作る工業力が重要なのだ。日本にはそれがあるかもしれないが、研究室から出たばっかりの技術を応用させるためには多大な予算が必要になる。そこまでの体力のある企業は極めて少ないということだ。

アメリカでも、秘密漏洩の防止のために応用は民間企業に委託しているのではないのかな?

 

 

ただ国立大学改革プランでの文系削減と言う流れを見ても、この技術主導型の国家観はどうなのかと思う。意味が無いのではないのかと思う。大戦中の科学朝日のような単純な考えに見える。

例えればiPhoneかも知れない。使う人への洞察があったからの技術であって、そういった哲学や心理学などが駆使されていないとできなかったものだ。今でもカラシニコフは動いているが、それは戦場での心理を知り尽くしたから生まれた兵器だ。

そういった文化の側面を解っていない。

簑田驚胸の再来かも知れない。当ブログでは簑田驚胸の名を散々書いているが、彼は極めて硬真面目だったんだけど、最悪なくらいに国家に裏切られた人間だ。

右翼、頭に乗り過ぎだ。危険だぞ。

いつまでも あると思うな 言論の自由

 

 

子供が模様を傘で描いてゆきました。手前の手形が可愛いです。

さて今週はいろいろありそうです。

 

ps

またでた。味の素のコマーシャル。最近体重ネタはしゃべっていないと思うのだが。体重80キロで体脂肪率18%だったらいいんじゃないの。