カルテ番号 は・9(5)
「原さんは、どうなりたいのですか?」
院長は手を腹部に置くと、そう訊いてきた。
やはり、まだ本当の事は話し難い。
「実は私、ここに通っている野上さんの知り合いです。
彼女が明るく変わったので、私ももっと輝きたいと」
そんな風なアイマイな返事になってしまった。
「そうですか」
院長はそれ以上、野上香織の話はしなかった。
いろいろな事情の人が来るのだろう。
まして、こういう医療関係者は患者の守秘義務がある。
香織さんが、どんな風に変わったのか興味があるが、それは話してはくれないだろう。
それでも、院長は何となく、自分の変わりたい方向性を感じてくれているようだ。
数秒毎に身体のアチコチに手を移動していた。
胸や下腹部では、手を離して診断しているようだ。
「身体は特に問題ないようですね」
僅か5分くらいで、そう言って、頭の方に移動した。
指を頭に当てられると、何とも気持ちの良い感覚だった。
「すごく、気持ちが良いですね。
これが、気功ですか?」
院長はゆっくり話し出した。
「気功といっても様々ですよ。私のは、こんな感じです。
もっと荒々しい、あるいは強いエネルギーを感じる気功もありますね。
私のは、医療気功といって、質をやわらげると思って下さい。
まぁ気功といっても、役に立たない微弱な程度かインチキが多いですが」
やがて頭から身体に何かが下りてくるのが感じられた。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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