カルテ番号 ふ・5(6)
藤川の教室以外で、彼女は変わった。
変わるだけの影響ある人と出会った。
それが誰か、あるいはどんな方法か教えて欲しかった。
だが自分が教師だという自尊心が邪魔して、彼女に訊ねる事ができない。
自分のヨガ教室は底が浅い事を認めるのが怖かった。
本当は自分の知っている事など小さい、少ないと気付いている。
自分の小ささを知らないのは、単なる愚かでしかない。
無知で傲慢でない教師は知っている。
ほとんど何も知らない事を知っている。
だが、それを素直に認め、表に出せる人は少ない。
人を教える立場にありがちな弊害だ。
藤川良恵が一歩踏み出せたのは、焦りかもしれない。
言葉忘れの症状は、老いの入り口という焦りがあった。
若さが売り物のヨガ教室だ。
52歳で老いを意識していられない。
その焦りが、彼女に声をかけられた原動力かもしれない。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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