カルテ番号 ふ・5（15）
藤川良恵は
「今日は凄くラッキーな日になったみたい」と言った。
「でも、その先生が言うには、相性が優先するのですって。
素晴らしい人に出会えても、相性が上手くなければ変われないのだそうよ。
相性というのは、人が変わる最優先の条件らしいわ。
藤川先生と気功の先生の相性が良ければ、今日はラッキーな日」
原奈緒子は、微笑みながら、そう言った。
「いいえ、そうじゃないわ。
原さんとお話できた事だけでラッキーな日よ。
原さんの言葉で、幾つもの気づきやヒントがあったわ。
その気功の先生との相性は判らないけれど、原さんとは相性が良いみたい。
今日初めて、こんな話をしたのに、それだけで私は変われそうよ」
原奈緒子は言った。
「私が今日話した言葉は、ほとんど、全てかもしれないけれど、受け売りよ。
その気功の先生の言葉だと思って下さいね。
私は元々、そんなに深く考えて話せない。
でも、言葉が何故か残っていて、それが自然と出て来るの。
受け売りだけれど、上手く話せたと思うわ」
（登場する人物・組織・その他はフィックションです）
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