カルテ番号 れ・1(12)
美和は今まで思っていた癌に対するイメージが崩れた。
院長は言葉を続ける。
「癌は弱い生物だからこそ、知恵を絞ってこっそり隠れています。
強くなるには、大きく育たなくてはならない事を知っています。
小さな時では、人間の治療で死んでしまいます。
大きくなるまでは、こっそり隠れています。
だから、宿主の人間に気づかれないように痛みも出しません。
そして大きく育つと、今度は強くなっています。
それからの治療は大変です。
癌は手ごわい相手に変身しています。
皆さんがイメージする癌は、育ってからの癌です。
育って、アチコチに転移という形で分散してからの癌です。
育つまでは、とても弱く卑怯に隠れて、いないと思わせています。
癌との闘い、という見方をすれば、大部分の時間は人間有利です。
癌は特別に狡賢い生物ですから、油断してしまいます。
もっとも、病というのは原因があるからではないのです。
原因など日常生活に数限りなくあります。
何故病になるのか?
それは、原因よりも、ケアをしない事にあります。
もう一つは、油断です。
病は日常生活の中で、少しのケアをすれは防げるのがほとんどなのです」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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