ある気功師・507
更に3年さかのぼる。
Cさんは73歳、夫は80歳手前。
戦友会というものがある。
第二次戦時中に同じ部隊だった人達の集まりだ。
生き残った人達が助け合ったりする会でもある。
憲兵隊というのは特殊な部隊だ。
兵隊を取り締まるので嫌われ役でもあった。
その分、同じ憲兵仲間は絆が強い。
身体も精神も強いが、それでも年齢が高くなり亡くなる。
仲間意識の強さから、残された配偶者や子供の面倒もみる。
Cさんの夫も何かと配偶者を支えていた。
その人からの手紙をCさんが読んでしまったのだ。
真意はわからないが、Cさんは浮気を邪推した。
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