いよいよ来月に迫ってきた参院選。
群馬選挙区では、現職官僚の自民党参議の前で、野党の足並みはそろっていない。投票を待つまでもなく、結果はすでに誰もが想像がつくような味気ない選挙戦になり下がろうとしている。この陣形では自民現職が圧勝することは疑いないからだ。
2009年の政権交代を目前にした総選挙では、共産候補が全国的に絞られ戦線統一に協力した。しかし今回の参院選では各選挙区に定番通り、勝敗を度外視したように候補者を擁立している。
群馬選挙区の場合、共産、民主の候補に類似の政策的主張(脱原発、反TPPなど)が見られるだけに政権批判票が分散することになるだろう。それに女性候補という点も双方共通している。
野党各陣営が政局に対してまだまだ危機意識が弱いように思う。群馬県で全野党、全労働団体が一致団結し統一して闘ったのは後にも先にも1976年の県知事選のみ。群馬県労働基準局長だった山田譲氏を当時の全野党(社会党、民社党、公明党、共産党)と地評(総評系)、同盟、中立労連、新産別の主要労働4団体が結束し統一候補として選挙戦に臨んだのは布陣の形としては実に見事だった。以下のような結果ではあったが闘い方としては正攻法であり、敗れてもすがすがしいものがあったと記憶している。
群馬県知事選挙1976(昭和51)年7月25日(投票率:71.66%)
484,459 清水一郎 自由民主党(新)
373,443 山田 譲 無所属 革新(新)
今や小選挙区制度になり死票は増えている。それだけに各党は小異を捨てて大同団結をしなければ民意には応えられない。群馬に住む年配の有権者なら過去の「山田譲方式」を覚えていらっしゃるはず。この経験に照らしてみて今回の挑戦者・野党側の対応を、どのようにお感じになられるか・・。残念です。
山田譲(やまだ ゆずる 1924-2012)群馬生まれ。東大(法)ー自治省ー群馬県労働基準局長ー革新統一候補で知事選ー群馬地方区から参議院議員(社会党)1期。
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