昨夜は、藤沢周平原作の短編小説『時雨みち』を基に、篠原哲雄監督によって映
画化された「山桜」を観ました。
私は映画大好き人間で、初めて映画を観たのは、からかれこれ60年前、子供の
頃は、学校の講堂等を利用した年数回の上映会に、そして街の映画館通い、さら
にビデオ時代に入ると、レンタル店に足げく通い、どれだけの映画を観て来た事で
しょうか。
若い頃は洋画中心でしたが、歳とともに邦画も観る様になり、その後しばらく映画
から遠ざかっていた間に、私の好きな藤沢時代小説の映画化が、沢山あり、中に
はまだ観ていない作品も、数本あることから楽しみにしています。
『山桜』は、江戸時代後期の海坂藩(山形・鶴岡市周辺か?・・・ちなみによく舞台となる海坂(うなさ
か)とは:海の水平線の丸味を意味するとか)を舞台に、不幸な結婚生活を送る女性、野江(田
中麗奈)は里帰りの途中、山桜の花で花曇り木の下で、かつての縁談話の中の一
人の武士、手塚(東山紀之)との運命的な出会いをする。
つらい日々に耐える絶望的だった人生に、淡い光を見い出していく姿を静かな映像
で描かれている。(起伏のない静かなストーリー展開には、賛否両論あると思われるが?)
この作品は、従来の藤沢映画?の映像美を駆使した作品とは趣を異にし、藤沢の原
作にかなり忠実に描かれていて、台詞も原作そのままに再現されている場面が多い
など、藤沢ファンの私的には、非常に好感のもてる作品となっていました。
~今日も良い一日であります様に~