タカちゃんの絵日記

何気ない日々の感動を、スケッチと好きな音楽と、そして野鳥写真を。。。

  ~『人馬一体』の正体は『愛』~

2015-12-28 | その他

昨日は、本年最後のGⅠ『有馬記念』が行われ、競馬ファンとしては当然の勝負の日。

その結果は、北日本の天候同様に少々荒れた決着となった。(残念・・・) 

しかしこの日は、馬つながりで良いものを観ました。

それは、~アスリートの魂 『もう一度 人馬一体へ』 常石勝義~

JRA障害競走の最高峰(GⅠ)中山大障害を制した、騎手:常石勝義の事故からの再起に賭けるドキュメンタリーの

再放送(NHK)。

GⅠ勝利の翌年、レース中の落馬により頭部を強打、31日目に意識を取り戻したのだが、記憶脳等に障害を受け、

半身の麻痺と高次脳機能障害が残り、母親が誰かも分からない状況でベッドに横たわり反応のない常石騎手、しか

し、ジョッキー時代に愛用していた鞭(ムチ)を母親が手渡しすと、無意識の内にその鞭を握り、振って見せていたの

である。

「あれだけ馬を愛していた勝義だから、馬場に連れて行ってやれば、何か生きる力を取り戻してくれるのではないだ

ろうか。」・・・やはり母の願いは天に通じたのだ、サラブレッドに対面するや車いすからスーツと自然に立ち上がった

のだった。

落馬事故により競馬界を去った常石選手であったが、母親の大きな愛に支えられて、「もう一度、夢を目指すアスリ

ートとして、強く生きたい。」「障害者馬術でパラリンピックを目指す。」と、夢は膨らみ決意するのであった。

苦難のリハビリに耐えに耐えて、再び愛馬:「メイエイ」にまたがった。

「勝義をパラリンピックに出場させるのが、母親としての私の最後の仕事」と、それ以後、母と子の二人三脚の厳し

い特訓の日々は続く。

しかし、左半身の麻痺に加えて、重い記憶障害が立ちはだかり、多くの定められたコースが覚えられずに苦しむ(馬

術競技では致命的)、しかしそんな中でも、常石騎手には「馬の心」を読み取る力が奇跡的に残っていたのです。

愛馬:メイエイに、「一緒にがんばろうな」と話しかけ、その力を借りながら、~「もう一度、人馬一体」の瞬間をめざす

日々が、どこまでも続くのでした。

このドキュメンタリーの中で、常石騎手がコースや手綱捌きを、自分の意志では抗えず忘れる事により、賢い馬(メイ

イ)は、次第に常石騎手に対する信頼を失い、厩舎において常石騎手が世話をしていても、ことごとく反抗する日

が続きました

そんな馬の姿を見ていると、馬は騎手の手綱捌き一つで、その力量を瞬時に見極め「嫌なものは、嫌」と主張すると

言われている意味が、良く分かります。

しかしそんなメイエイの反抗も、常石騎手の限りない『愛情』と、繰り返し々々、血の滲むような努力を重ねる姿に、

次第に信頼を取り戻していくのでした。

『人馬一体』とは、よく言ったものです。

これがその正体なのだと、映像を観ていて私は大変感動しました。

人間には科学や医学を超えた、目に見えない大きな力のある事を、改めて思い知らされた次第です。

多分、それは一言で言うなら、『愛』なのではないでしょうか。

今私の膝で、我が家の困難な局面で、大きなパワーを与えてくれた、愛犬”ミカ嬢”が、大きな欠伸を一つしました。

                                        出典:NHKアスリートの魂 『もう一度 人馬一体へ』

~貴方にとって今日も良い一日であります様に~

 

BB・キング~「The Thrill ls Gone」