yamanba's blog

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「小川内の杉」移植から半年~いよいよ試験湛水

2016-10-08 11:22:17 | 五ケ山ダム

「小川内の杉」移植から間もなく半年を迎える。今年の夏の暑さに加え、度重なる台風到来に移植したばかりの巨木は持ち堪えているのか。現場へ着くといつものように「ご神木」が出迎えてくれた。すでに周辺は綺麗に整備されており、身近にその姿を拝むことができた。前回に比べると幾分元気がなさそうに見えたが、心配するほどではなく、一先ずほっとした。

そこは標高500m付近だけあって風が心地よい。耳を澄ますと川のせせらぎが聞こえる。見ると山手側に小さな滝がある。それは小川となって「小川内の杉」のそばを流れている。まるでかつての場所と同じように。ただ以前と違うのは、それが人為的に作られているというところ。それでも景観に配慮したのか小川は石積みでつくられていた。その後、水は排水管へと流れ、かつての場所(ここに滝があった)をとおり那珂川へと流れていた。反対側にもうひとつ水源がある。こちらは水量が多い。そのため直接排水坑へ流れるようになっていた。いかに五ヶ山が水の豊富な場所であるかがわかる。もともと移植された場所は山だった。そこを削ったことで水脈は否応なしに分断されてしまった。今後、何かの影響がありはしないか心配になる。「小川内の杉」がしっかり根付くまで、大きな災害がなければよいが。

一方、五ヶ山ダム周辺では、コンクリート製造設備やケーブルクレーンなどが撤去され、併用開始に向けた工事が気忙しく行われていた。新倉谷七曲線もすでに完成しているようで、来月にはここを歩く「ウォーキングイベント」(福岡県主催)なるものが開催される。帰路、那珂川町が先月末まで行っていた「湖底活用イベント」の場所(堤体下)へ行ってみることにした。しかし、案の定、関係者以外は堤体に近寄ることができなかった。ならばと現場員の方と雑談することにした。色々話を聞いているうちに、試験湛水が今月20日からはじまることがわかった。この6年間、五ヶ山が変わってゆく姿を見守ってきたが、とうとうその時がやってきた。これほど巨大なダムにどれほどの水が溜まるのか。きちんとした検証もされず進められた五ヶ山ダム建設のために移植を余儀なくされた「小川内の杉」のこれからは、、燻る思いを胸に五ヶ山通いは続く。

 

 

 撮影日:2016年10月6日

「ご神木」 お出迎え

 

 

 

 

 

近寄ってみる

 

 

 

 

 

 どれだけ大きいか

 

 

 

 

 

案内板は昔のまま 

 

かつての場所で

 

 

 

  

奥に小さな滝が見える

 

 

 

 

 

そばを流れる

 

 

 

 

 

水は排水管を通って、かつての場所へ (写真左のコンクリートは移植に使われた土台、レールは取り除かれている) 

移植(斜面移動)の様子はこちら

 

 

 

 

 

 かつての場所は虚しく くり抜かれた部分が見える(佐賀大橋から撮影)

 

 

かつては

 

  

 

 

 

もうひとつの水源は

 

 

 

 

 

勢いよく

 

 

 

 

 

 

親子一緒に

 

 

 

 

 

 

根元部分 ミスト散布用の設備

 

 

 

 

 

どんどん伸びて

 

 

 

 

 

孫たちもすくすく伸びて(写真中央の3本 右は山祗神社)

 

 

 

 

  

五ヶ山ダム現場 骨材設備の解体が終了 ここもダムの底に

 

 

 

 

 

原石山跡と完成した新倉谷七曲線

 

 

 

 

 

堤頂部のゲートが見える(許可を得て撮影)

 

 

 

 

 

現場員の方からもらった計画図(施工業者に配布されているもの) ※「小川内の杉」の場所を記入

 

 

 

 

《関連資料》

福岡県五ヶ山ダム建設事務所