五ヶ山ダムの試験湛水がはじまってまもなく1年5か月になる。昨年からの少雨傾向は今年も続いており、福岡県が50センチ以上の水位変動時に更新している「五ケ山ダムの進捗状況」を見ても殆ど動きがない。水は思うように溜まっていないな、と思っていたら、今朝、「五ケ山ダム供用開始遅れ」(西日本新聞)という報道を目にした。そこで、久しぶりに五ヶ山へ行ってみることにした。
現地訪問は約4か月半ぶりだが、殆ど水位は変わっていないように見えた。福岡県の資料を見ると、この5か月で1.5mほど上昇しているが、目標水位まで24mも足りない。予想以上に雨は少なかったようだ。偶々、現場関係者(環境調査員)の方に遭遇したので伺うと、(報道では明確にされていなかったが)雨不足のため、併用開始は1年くらい遅れるだろうとのことだった。
一方、ダム周辺の環境は回復しているのか、生物も少しずつ戻ってきているとのことだった。ダム湖の水質については失念してしまったが、生物が戻っているところからして、そう悪くはないのだろう。ただこれから気温が上昇するとどうなるか。調査は続けられるようだ。
帰路、堤体の近くで竣工式の準備が行われていた。今から2年前、2016年1月にダム堤体が完成し、同年10月21日に試験湛水がはじまった。そして、2018年3月11日に竣工式。ダム着工(2012年6月)からおよそ6年、五ヶ山ダム事業の計画から40年。途方もない時間である。”本当にダムは必要だったのか”この思いは今も変わらない。
撮影日:2018.3.10
午前9時半頃の気温は4℃ 背振山頂も白い ダム湖に大きな変化はない
変わったといえば、原石山の上に原石が ここは展望台となる
ここのビオトープにはまだ生き物がいないとのことだった(最初からどうかとは思っていたが)
定点観察 目視ではほぼ変化なし
痛々しい姿のまま
オートキャンプ場予定地(桑河内ふれあい公園) 工事はあまり進んでいない
《関連記事》(3月16日更新)
・五ケ山ダム供用開始遅れ 雨不足で試験貯水完了せず(西日本新聞 2018.3.10)
・五ケ山ダム供用開始遅れ 試験湛水に貯水量不足(佐賀新聞 2018.3.13) ※佐賀新聞は1年遅れを報じている。
・五ケ山ダム竣工 県内最大貯水量4020万立方メートル 現地で式典(西日本新聞 2018.3.12)