月曜に休暇を取って、両親と上高地・奥飛騨・西穂高を旅行してきた。
上高地は4~5年前に友人と訪れて、とても良かった。
奥飛騨・穂高は、今年の夏に「青春18きっぷ」を使って一人旅をしたばかり。
いずれもあの峻険で圧倒的な山々を前に「あぁ、両親を連れて来たいなぁ」と思ったものだ。
父は最近「山」に凝っていると言う。
もう自分では登れないので、せめて遠くから眺めるだけでも良いらしい。
だから普段は写真集や、ビデオで楽しんでいるということだ。
だったら上高地や穂高に連れてゆき、せめて間近から見上げたり麓や中腹まで行って名山の数々を体感させたいと思っていた。
夏の旅行から帰って、すぐに実家に電話した。
僕「ねぇ、秋に上高地に行かない?親父も喜ぶと思うんだよね」
母「そうねぇ、行きたいだろうけど足がどうかな」
僕「だから今年が最後のチャンスかも。無理しても行っておいたほうがいいんじゃない?」
母「そうだね、考えてみようか」
父も足には不安があったようだが、「山見たさ」が勝り、上高地行きが決まった。
透析があるので、日月でしか出掛けられない。それで僕は月曜に休暇を取ることにした。
さて、日曜の朝8時過ぎに僕の車で川崎を出発。さすが日曜の朝、都内はガラガラだ。
環八から甲州街道、調布インターで中央高速に乗った。
長野自動車道の松本で降りて、一路国道158号線で上高地を目指した。
新島々を過ぎるあたりから山が深くなり、紅葉もどんどん色濃くなってくる。
奈川渡ダムを過ぎると、もう沢渡(さわんど)だ。
ここに車を置いて、タクシーで上高地・大正池に向った。
久しぶりの大正池だったが・・・水がない!
タクシーの運転手さんが言っていたが、このところ水が減っており、以前は5mあった水深が、今は1.5mだとか!
だから池の真ん中の方まで歩いて行ける。河童橋あたりは結構の水量なのになぜなんだろう。
また堰き止めればいいのにね・・・?
しかしこのあたりから見渡す焼岳と奥穂高は絶景だ。父は感激することしきり。
「いいなぁ、見事だなぁ、すごいなぁ!」
連れて来た甲斐があるというものだ。
普通ならここから河童橋まではゆっくり散歩して約1時間だが、今の父母にはちょっと無理。
タクシーを拾って河童橋へ。
河童橋まで来ると、手前に岳沢、その先に聳える奥穂高!
父は益々感激したようだ。母は何十年前かに来たことがあるらしいが、父は初めて。
こんなに喜ぶなら、もっと早くつれて来ればよかった。
宿泊は夏のときと同じ「平湯温泉」今回は「平田館」に宿を取った。
この旅館は宿泊代はリーズナブルだったが、部屋も広くてきれいで食事も良かった。
お風呂は内風呂が檜造りで掛け流し。無味無臭ながら柔らかなお湯は気持ちよかった。
これで露天風呂がもっと広ければ言うことなしだ。
平湯温泉の各旅館の露天風呂は、どこあまり広くないようだ。
露天風呂は、やっぱり広々して景色が一望できる方が良い。ちょっと残念だ。
でも母は「檜造りのお風呂なんて久しぶり」と喜んでいた。
食事も部屋食でそれなりだ。年寄りには十分過ぎる量と値段以上の質。
地酒の「氷室」が美味かった。
僕はちょっと呑み過ぎて、今回も9時には布団に倒れ込んだ(らしい)。