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ここ国分寺(住所は小平)に引っ越した
昨秋、駅から家の徒歩15分の間には
すてきな樹たちがいた。

横に伸びた幹から
鍾乳洞のように垂れ下がったかたちの
年代もののイチョウ。

葉をしのぐようにぱっぱと咲きみだれた椿。
(いまとなれば、それが最後の開花)

柏餅につかいたい、うれしい葉っぱの
柏の木。

そんな庭樹たち、ここ1年未満で
次々と消えた。
家の建て替えや、相続のために
土地をならし、分譲住宅を建てる。
そういうタイミングの時期だった。

少しでも、そんな樹たちに逢えてよかった。

庭のなくなり方はあっという間。
2,3日で跡形もない。
何十年も、散歩しながら眺めていた人は
びっくりかも。
『永い間、この庭を愛でてくださった
 皆さまありがとうございました』
(+、欲しい樹があればおっしゃってください)
そんな立て札が事前に立ってもいいかもね。

通学路で眺めていた乙女は

ああ 君よ
ある午後 急にいなくなり
そよぎつづける 我がまぶたの奥

なんて詠んでるかも。

僕もちょっと淋しくて
不思議な娘に打ち明けたら、
何も無くなった土地の前で、
彼女が目を閉じてこう言った

「すがたはないけれど、
 ずっとここにいるよ」

うん、僕もわすれない。

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