タルシス三山の一つで一番南にあるArsia Monsの北西面に2.1億年前大量の水が湖を形成していた可能性があるとのことです。
火星の地質年代でthe Amazonian後期(4億年前から現在)の頃まで生命が存在できる環境を維持していた可能性があります。
凄い!
CuriosityやOpportunityが水の存在を確認した年代は、30億年から40億年前ですから、それと比較して超最近の出来事と言えるでしょう。
Brown 大学の地質学者が中心となって行った最近の研究で明らかになりました。Brown大学の発表は、こちらです。
論文は、the journal Icarusに掲載されています。
かなり詳細な内容のようです。 事務局は、論文をまだ読んでいませんが・・・
論文は、Kathleen E. Scanlonさん、James W. Headさん、Lionel Wilsonさん、David R. Marchantさんの4名の共同署名です。
Scanlonさんが代表者です。
*Kathleen E. Scanlonさん:Department of Geological Sciences, Brown University
*James W. Headさん:同上
*Lionel Wilsonさん:Lancaster Environment Centre, Lancaster University
*David R. Marchantさん:Department of Earth and Environment, Boston University
論文の主な内容は、下記の通りです。
・Arsia Monsの氷河堆積物中の氷河火山地形を調査。
・枕状溶岩やハイアロクラスタイト、氷に閉じ込められた溶岩の流れ、tuya(?)の証拠を見つける。
・上記の物を作り出すには、数百立方キロメートルもの氷が溶けたであろう。
・glaciovolcanic雪解け水は、100年から数1000年のタイムスケールで存続していた可能性がある。
科学者達は、1970年代からこの地域に注目していたそうです。
*マリナー9号やバイキングの頃から目をつけていたことになりますね。
注目した理由の一つは、Arsia Monsの周辺の地形が地球の南極のドライバレーに非常に似ているからです。
さらに地軸の変動による気候変動を考慮した最近開発された気候モデルによって、この地域に氷河があった可能性が示されているそうです。
また、この地域のMRO(Mars Reconnaissance Orbiter)の画像から、地球上で観測されている「枕状溶岩」「溶岩が氷河で遮られた時にできるマウンドと尾根」等を発見しました。
下図の地域が水が存在していた証拠があって、生命がいた可能性のある場所です。
驚くべきことに研究者達は、この地域に現在も水の氷が存在している可能性も示唆しています。
人類が最初に降り立つ場所は、ここが良いのかも知れませんね。