Mars Expressのサイトで2月6日に火星で海の存在を確認したとの報告が出ました。
やはり、皆さん興味があるようで多くの紹介がされていますね。
当ブログでも遅くなりましたが、メモしておきます。
Mars ExpressのMARSISレーダーによる成果ですね。
MARSISレーダーは、地下60m~80mまで観測できます。
MARSISレーダーは、2005年からデーターを収集してきました。
そして、グルノーブル惑星・天体物理学研究所(IPAG)のJérémie Mouginot博士らによる2年以上に亘るデーター解析によって北部平原の海岸線と予想されている範囲の内側が低密度の物質で覆われていることを発見しました。
堆積物で覆われており、水の氷が多く含まれていると推測されています。
40億年前と30億年前の2回、海が存在していたようです。
40億年前の海は、惑星形成時の温暖な一時期の海だったのではないでしょうか?
30億年前の海は、地熱活動の結果生じた海で約100万年程度しか存在できず消滅したと推測されています。
予想される海の範囲は、下図の通りですが、実際の地形と比べてよく判りませんね。
過去の海が存在していた時の地軸変動時の地形のようですね。
左上方に見えるのは、タルシス三山で青く広がっているのがアキダリア平原とユートピア平原でしょうか?
下記は、火星の高度マップです。
火星の海岸線については、北海道大学のレポートがありました。
今までの観測から火星の平原を数千キロメートルにわたって取り囲む海岸線が推定されていましたが、その後、海岸線の標高が数Kmの振幅で上下していることが判明しました。
このことが古海洋の海岸線ではないかという仮説に対する有力な反証とされてきたとのことです。
しかしながら、この地形変化は極移動(True Polar Wander)によって生じうることが明らかにされた(Taylor et al.,2007)とのことです。
今回の観測結果から過去に液体の水が存在していたことについて更に有力な情報が得られたわけです。
やはり、行くしかないようですね!