いくつかのマスコミでJAXA(宇宙航空研究開発機構)が6月9日、政府の宇宙政策委員会の小委員会で火星の衛星からのサンプルリターン計画を説明して、大筋で了承を得たことが報道されています。
その計画は、火星の衛星に着陸して、砂や氷などを採取して地球に持ち帰る無人探査機を2021年度をめどに打ち上げるというものです。
マスコミの発表は、朝日新聞デジタルは、こちらで、全体的にまとまっているのがThe Huffington Post でした。
The Huffington Post によれば、「宇宙政策委で正式に認められれば、文部科学省は2016年度の概算要求に関連予算を盛り込み、JAXAが開発に着手する。総開発費は約300億円になる見込みだ。」とのことです。
6月9日の「第2回 宇宙科学・探査小委員会 議事要旨」は、こちらです。
*事務局は、JAXAの正式発表は、見つけることが出来ませんでした。
*かなり、意欲的な計画だと思います。
相変わらず、隙間狙いの感もありますが、どこもやっていない事への挑戦ということでワクワクしますね!
1998年7月4日に打上げられた火星探査機「のぞみ」は、失敗に終わりましたが、今も火星と同じ公転軌道上を回っているはずですので、応援してくれることでしょう。
ロシアも2012年に地球軌道からの離脱に失敗したPhobos-Gruntの後継機を2020年に打上げる計画ということです。
良きライバルを得て、競い合うのも楽しみですね!
火星の最接近をみると、2020年10月6日が6,207万kmで、2022年12月1日が8,145万kmです。
発表時の表現と火星接近から予想すると、ロシアが2020年6月頃の打上で、日本は、2022年8月頃の打上と考えられますね。
(しかしながら、JAXAは、2021年度と言ってますので、2022年3月までには、打上げられることになります。どんな軌道を飛ぶ予定なんでしょうか?)
なんとか、一緒に飛んでってほしいものです。
そうは言っても、確実に成果を得ることの方が大切ではあります。
どちらも良い成果を期待してます!
火星の衛星探査機のイメージ図(JAXA提供)
http://mainichi.jp/select/news/20150625k0000m040138000c.html
JAXAは、太陽観測衛星など3件を選定していたようです。この中には、火星は入ってなかったのかな?MELOSは、どうなったんだろうか?
事務局は、MELOSの計画が何らかの理由で衛星サンプルリターンに変わったとばかり思っていました。