「よろずのことに気を付けよ」で見事に「江戸川乱歩賞」を受賞した「川瀬七緒」(かわせ ななお)さん。
2011年のことだからもう10年になる。まったく10年ひと昔だ。
というのも、同賞の選考委員会で「稀に見る傑作」として絶賛され早く読みたいと思っていたところ、たまたま遊びに行った福岡の書店で娘からプレゼントされた曰く付きの本なので~。
ミステリー作家の登竜門とされる「江戸川乱歩賞」(賞金1千万円)は、これまで東野圭吾さんをはじめ高橋克彦さんなど華々しい作家を輩出しているので川瀬さんにも大いに将来を嘱望していたところ、期待どおり新境地を開拓されて順調に才能を伸ばされているようだ。
この「法医昆虫学捜査官」シリーズをこの2週間ほどかかりっきりで読み耽ったが、6冊ともまったく「ハズレ」が無かったのには驚いた。
天真爛漫、昆虫に対する愛情は誰にも負けない魅力的な女性主人公を中心に、苦々しくそれでいて優しく見守る古参の刑事などの人間模様の描写が実に素晴らしい。
さらには犯罪現場の昆虫を手掛かりに真相の究明に向かって読者をぐいぐい引っ張っていく筆力も相当なものだ。
女流作家として川瀬さんは間違いなく宮部みゆきさん、柚月裕子さんに続く逸材だと思っている。
そして、その経歴が興味深い。
1970年、福島県生まれ。「文化服装学院」服装科・デザイン専攻科卒業と、本の末尾の略歴紹介にある。
ん、文化服装学院って?
馴染みのない学校なのでググってみると、偏差値はさほど高くないけど入試倍率はかなり高くて、卒業生は引っ張りだこだそう。
しかし、あの筆力と学歴がどうもマッチしないんだけどなあ~(笑)。
だいたいこういう方面に進学する人って、文筆と縁のない方が多いはずなので、思い切った逆転人生に心から応援したくなりますね。大したもんです。
というわけで、「学歴」ってのはときに当てにはならないというお話へ舵を切ろう。
その好例が東大(理一)を出ても支離滅裂な言動を繰り返している「鳩山由紀夫」(元政治家)さん。
つい最近も「独島(日本側の呼称は竹島)は米国の地図では韓国の領土」なんて、日本人としてはおかしな発言を繰り返している。この人、何とかなりませんかね、国外追放処分とか・・(笑)。
ほかにも「マスク拒否」で飛行機の中や食堂で物議をかもした男性もたしか「東大の大学院」出身だった。
人間を推し量る「ものさし」はやはり一筋縄ではいかないようでして・・。
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