鬱陶しい梅雨時の気分を追い払いたいとの出来心で取り掛かった「JBL」ユニットの導入だったが、意外な展開をみせてようやく「ジ・エンド」へ。
振り返ってみよう。
JBLのおかげで「低音域担当」からめでたく「フルレンジ」へ昇格となったのがワーフェデールの「スーパー10」(口径25センチ)。
うまく既成のエンクロージャーに収まった。
当初から、どこといって不満の無いサウンドであらゆる音楽ソースをこなす万能選手、「これは参ったなあ!」とばかり、丸1日心ゆくまで楽しんだが、そのうちやっぱりいつものように欲が出てきた。
本格的な低音は無理としても、もっと中低音域に「ふっくら感」があるといいんだけどねえ・・。
原因ははっきりしている。
画像をご覧の通り、SPボックスの板厚が4cmもあって響き(木の共鳴音)があまり良くない。
そもそもイギリス系のユニットはエンクロージャーの響きをうまく活用するように作られている。
たとえば、ずっと以前のブログ「スピーカーボックスによる板厚の違い」は今でも過去ブログでたびたび登場するほどの人気記事だが、AXIOM80について2台の箱で実験したことがある。
左側が自作の箱(板厚1.5cm)、右側が前述の「板厚4cm」の箱だが、圧倒的に自作の箱の方の響きが良かった。
居合わせた仲間も納得だったが、板厚による音の違いはメチャ大きい。我が家がSPボックスの自作に拘る所以である。
というわけで、「AXIOM80」(オリジナル)が入っている自作のボックスにもし「スーパー10」を入れたらどういう音が出るんだろう・・・。
いったん思いつくともう止まらない(笑)。
思い切って、我が家の至宝「AXIOM80」を取り外して(いつでもすぐに復帰できるようにしている)、「スーパー10」を取り付けた。
ワクワクしながら耳を傾けてみると、「AXIOM80よりも上かもしれないね、このサウンドは!」
自己陶酔は「はしたない」のでこの辺で止めておこう(笑)。
オーディオで一番楽しいのは間違いなく「スピーカー弄り」に尽きますね。なぜなら根本的なサウンドの変化が期待できるから。
繰り返すようだが、定評のあるアンプを使っても思い通りのサウンドが出ないときのスピーカー側の原因は「ユニット」と「箱」の責任が半分づつあると思えるほど「箱」の役割は大きい。特に「板厚」!
言い換えると、箱を改造あるいは自作しないと思い通りのサウンドは手に入らないというのが今回の実験、いや50年近い経験を通じて得られた我が家の教訓です。
とはいえ「どうしても自分の気に入った音で好きな音楽を聴きたい」という熱意に裏打ちされた旺盛な「チャレンジ精神」が必要ですよ!
それに手間の方が滅相もないほどかかるので明らかに「素(す)隠居」向きですね、これは。
ちなみに「隠居」にも二種類あって「楽隠居」(お金持ち)と「素隠居」(貧乏人)とがありますから念のため~(笑)。
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