市ヶ谷から靖国神社に向かう途中にある一口坂の上空を飛ぶツバメです。
今朝は数十羽を超える群れが交差点の上を飛び回っていました。こんなにたくさんのツバメを見たのは久しぶりです。
そういえば最近はツバメだけではなく、スズメの姿もあまり見かけません。スズメはこの50年で10分の1に減っているそうです。その理由は色々ありますが、密閉した構造の住宅が増えて巣を作るのに適したすき間が見つかりにくくなっていることも大きな原因のようです。
企業という組織を家にたとえるのも少し乱暴な話ですが、20年以上前の会社にはなんとなく「すき間」のようなものがあったような気がします。
いまの会社は洗面所に行くのにもIDカードを忘れると締め出されたり、ぶらりと他の部署に行こうと思ってもセキュリティの制限で部屋に入れなかったりします。
機密性の高くなったオフィスは、まるで気密性の高くなった住宅のようです。社員がスズメのように会社の中を気ままに歩き回ることはできません。
かつてヒューレット・パッカード社(HP)には”management by wandering around (MBWA) ”というポリシーがありました。意訳すれば、「マネージャが会社の中をぶらぶら歩き回って気軽に話しかけたり意見を聴いたりする管理方法」です。
すき間のなくなったオフィスで今でもMBWAができているのでしょうか。ちょっと知りたい気がします。
(人材育成社)