今日も日中は暑くなりました。これで梅雨入りしていないことが、どうにも信じられない心境です…。
さて、特に練習しなければならない用事も無いので基礎練習くらいで楽器を仕舞ってしまうと、本当にやることがありません。かと言って長々と昼寝なんかしてしまうと夜に眠れなくなってしまうので、それも憚られます。
などと思いながら、気が向いてレコードの入っているキャビネットを開けてみると、

私が中学生の時に出場した吹奏楽コンクールを収録したレコードが出てきました。これは昭和60(1985)年の8月に、茨城県水戸市の茨城県民文化センターで開催された茨城県吹奏楽コンクール中学校の部本選の模様を収録したものです。
吹奏楽コンクールでは指定された課題曲と学校毎に選ぶ自由曲の2曲を演奏することになっていますが、この当時本選に進んだ学校の半数近くが自由曲にアメリカの作曲家アルフレッド・リードの作品を選んでいました。

アルフレッド・リード(1921〜2005)はアメリカ生まれの作曲家で、主に吹奏楽のための作品を200曲以上世に送り出しています。中でもリード作品最大のヒット曲といっても過言でないのが、1973年に初演された《アルメニアン・ダンス パート1》と、1976年に初演された《アルメニアン・ダンス パート2)です。
特に冒頭のファンファーレが華やかなパート1は人気が高く、この3枚のレコードに収録されている学校の何校かが自由曲に選んでいるほどです。そして私がいた学校の吹奏楽部がこの時自由曲に選んでいたのがパート2の第3楽章『ロリの歌』でした。
『農民の訴え』『結婚の舞曲』『ロリの歌』の3楽章から成る《アルメニアン・ダンス パート2》の中で終楽章にあたる『ロリの歌』は、華やかな演奏効果とコンクール自由曲に使う演奏時間の絶妙さで、当時はパート1に次ぐ人気を誇っていました。すっかり忘れていましたが、私のいた中学校以外にも何校かが『ロリの歌』を自由曲にしていました。
この《アルメニアン・ダンス》シリーズはアルメニア音楽の特徴である変拍子と強烈なリズムで、聞き映えがすることもあって人気でした。今でも吹奏楽のコンサートで採り上げられていることからも、人気のほどがうかがえます。
懐かしく聴いていると、やはり上手な学校とそれなりの学校とでは演奏レベルが違うことに気づきます。私の学校は…金賞ではなく銀賞だっただけのことはありました…。
そんなわけで、今日は数ある『ロリの歌』の動画の中から、私の学校の演奏に一番テンポ感の近かった京都精華学園高等学校吹奏楽部の演奏動画を転載してみました。リード作品ならではの大編成吹奏楽による、迫力満点の世界観を御堪能ください。