今日、我が家にまた新しい絵が増えました。今度の絵は

レオナルド・ダ・ヴィンチの若き日の名作《受胎告知》(フェレンツェ・ウフィツィ美術館所蔵)です。
未完成品が多いレオナルドの作品の中で、この《受胎告知》は数少ない真筆の完成品のうちのひとつ。20代のレオナルドが渾身の力を傾けて描いた、天才の出発点ともいえる作品です。
これは2007年に、上野の東京国立博物館でレオナルド・ダ・ヴィンチの《受胎告知》が日本初公開された時に購入していたミュージアムグッズのひとつだったものです。長く放置していたのですが、引っ越しして飾れそうになったのでいつか額装しようと思っていたものでした。
この《受胎告知》を正面から見ると、マリアの腕が妙に間延びしていて書見台との位置関係が不自然だったり、跪く大天使ガブリエルの下半身が異様に長かったりと、人物がちょっと不格好に見えます。しかし、最初に納められた教会では部屋の天井近くの壁に斜めに見上げるように掛けられていたことが分かっていて、実際に壁に掛けて斜め方向から見上げてみると

こんな感じで間延びしているマリアの腕や大天使の下半身がいい感じに縮んで、一気にバランスが良くなるのです。
ただ絵を描くだけでなく、実際に飾られる場所や高さまでを計算に入れて絵を完成させるという変態性が、レオナルドをレオナルドたらしめる所以です(褒め言葉です)。その変態性(褒め言葉…)を実感すべく、我が家でも

扉の上にある壁に掛けて斜めに見上げられるようにしてみました。

扉の上にある壁に掛けて斜めに見上げられるようにしてみました。
また一歩、我が家が充実してきました。ますます居心地が良くなって、出不精に磨きがかからないように気をつけようと思います…。