今日も小学校支援級では、様々なことがありました。特に今日は支援級の高学年の子が、授業中に自分の思い通りに事が進まなくて先生の指示を丸無視するという暴挙に出たので、私がその子を廊下に出してコンコンとお説教するという場面もありました。
誤解を恐れずに言うなら基本彼らは自分本位な考えの持ち主なので、自分の思った通りにならないと文句をつけたり、酷い時には器物に当たり散らしたりします。そういう時に大人たちが怒ったり宥めすかしたりしても意味がないので、先ずは廊下に出したりして一対一になる状況に引きずり出した上で感情を放棄して淡々とお説教すると、彼らも自身の身勝手さを見つめることができるようになることが多いのです。
そんな修羅場チックなことを繰り返しながら徐々に子どもたちとの距離を縮めていくのが、まだるっこいながらも最善の方法です。正に『急がば回れ』『急いては事を仕損ずる』です。
そんなこんなで、今日もいろいろとあった小学校勤務を終えてから、帰りに小田原城址公園に寄り道してみることにしました。我が家の近所で藤の花が咲いていたのですが、もしかすると例年なら5月初旬に咲くこちらの《御感の藤》も咲いてしまっているのではないかと思ったのです。
お城の南堀に向かうと、
堀の向こうの藤棚が薄紫色に染まっていました。これが小田原城址公園名物のひとつである《御感の藤》です。
以前にも書きましたがこの藤の花が《御感の藤》と呼ばれているのは、大正天皇が皇太子嘉仁親王殿下であらせられた折、小田原に逗留された際に馬でお出かけになったところ馬がにわかに駆け出してこの藤の花の咲く中に入ってしまい、殿下の御召し物に花がふりかかってしまいました。周りの者が御召し物を汚してしまったと恐縮している中で当の皇太子殿下が
「見事な藤に心ないことよ。」
と感じ入られたことから、後にこの藤の花を《御感の藤》と呼ぶようになったのです。
たった二株から大きく育った藤は藤棚いっぱいに枝を伸ばし、
今やこれほどまでの大きさとなりました。右手に写っている人物と比較すると、如何にこの《御感の藤》が大きいかがお分かりいただけるかと思います。
満開ではなかったものの五分咲きくらいの開花状況だった《御感の藤》でしたが、それでも
見事な花房を観ることができました。藤棚の中に入って見上げると
独特の甘い香りの中で藤の花房が風にそよぎ、ハナアブたちが忙しなく採蜜していました。
明日はかなり強い雨が降る予報が出されています。もしかしたら折角咲いた藤の花が散らされてしまうかも知れませんが、来週もう一度来てみようと思います。