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長野

 8月最後の日曜日、9月になったらもう休みはなくなるので、どこか遠出をしたくなった。海に行くか山に行くか、少々迷ったが、いつまでも暑い日中を少しでも楽に過ごせるよう山へ行くことにした。と言っても、急な思い付きであるため、細かな目的は定めず、ただ蕎麦を食べに中央高速を走って長野方面に出かけようとだけ決めて出発した。
 子供たちが小さかった頃は年に何度も昼神温泉に日帰りで遊びに行った。中央高速で恵那山トンネルを抜けるとすぐにある園原インターを下りたところにパークランドという施設があり、そこでニジマスやアマゴを釣って焼いて食べるのが楽しくてよく行ったものだ。土地勘と呼べるほどのものではないにせよ、その辺りに行けば蕎麦が食べられるのは分かっていた。ただ今回はちょっと冒険してみようかと、インターをもうひとつ乗り越して飯田で降りることにした。
 しかし、大雑把な性格が早くも災いしてしまった。飯田市街までたどり着いたものの、沿道に蕎麦屋など一軒もない。ちょっと走れば簡単に見つかるものと軽い気持ちでいた私を襲う焦燥感・・。「どうして?飯田には蕎麦屋はないの?」などと何度もぶつぶつ言いながら車を走らせていると、妻が携帯で検索を始めた。そうか、その手があったか!Google 検索には絶大な自信を持つ妻は、あっという間に近辺の蕎麦屋を見つけ出した。その店の電話番号を車のナビに入力したところ、さっそく道路案内を始めてくれた。Good Job!!。ビリー隊長の聞きなれたフレーズを叫びながら、ナビの音声案内に従って行ったら、首尾よく目的の蕎麦屋に着くことができた。(ナビにこれほど感謝したのは初めてだ!)たどり着いたのは「千秋庵」という店。

 

しばらくお預けを食らって空腹の私が注文したのは、「天ざる蕎麦」の大盛り。注文したときに店の人が、「うちの天ざるは温かいおつゆに冷たい蕎麦をつけて召し上がっていただくのですが、よろしいですか?」と聞いてきた。なんだかよく分からなかったが、「はい」と答えたところ、普通のざる蕎麦と、温かい醤油つゆの中にえび天やしいたけ・かまぼこなどの入ったどんぶりとが出てきた。つけ麺のようにして食べたのだが、う~~ん、どうだろう、ざる蕎麦ならやっぱり冷たいつゆでさっぱり食べたかったなあと思った。蕎麦のうま味もさほど感じられず、Google 検索でヒットしたコメントほどの味ではなかった、というのが正直な感想だった。
 お腹が満たされたら、近くの温泉に入りたくなった。飯田からはやはり昼神温泉だ。車をしばらく走らせればすぐに着いたのだが、ここまで来たら以前によく来たパークラドに行ってみようということになった。

  
第3セクターで営業されている施設で、ニジマス・アマゴの釣り池があり、釣った魚はその場で焼いて食べられる。ニジマス3匹とアマゴ1匹を釣り上げて(イワナ3匹は店が用意してくれた)、調理されたものを自分たちで焼いて夕ご飯のおかずに持ち帰ったのだが、時間がたってもおいしく食べられた。
 この後、パークランド近くにある「月川」という温泉宿に立ち寄って、お風呂に入った。


南信州といってもまだまだ日差しは強く、じっとしていても汗ばむ天気だっただけに、温泉につかってさっぱりできたことは心身ともにリラックスできた。露天風呂もあり、入浴後に肌がつるつるしたのは気持ちよかった。
 いろいろ楽しい一日だったが、久しぶりに出会った長野の自然の雄大さは私の心をゆったりさせてくれ、心が随分軽くなった。

  
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