じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

新井満「苺」

2021-12-04 22:54:35 | Weblog
★ 地震が相次いでいる。今、南海地震が起こったらドラマ「日本沈没」は放映が延期になるだろうなぁと、ぼんやり思った。

★ さて、今日は新井満さんの「苺」(「ヴェクサシオン」文集文庫所収)を読んだ。苺のように甘酸っぱい青春の日が蘇った。

★ 主人公は東京に出てきた大学1年生。ひと月も絶たぬ間に、胃に穴が開いて救急搬送、結局、1年間留年して新たな出発。寮に引きこもり気味の毎日だったが、ゴールデンウィークが終わるその日に、一人の女性が訪ねてきた。ほぼ初対面の彼女が打ち明けたこととは。

★ 作品の中に出てくるワイエスのポスター、確かに風が描かれている(ネットで見れるのはありがたい)。シオランの「生誕の災厄」も読んでみたくなった。鬱になりそうだけれど。

★ 若い頃の村上春樹作品や映画「ヒポクラテスたち」を思い起こした。1986年に発表された作品だというから、同じような時代なのか。主人公は1945年生まれだというから、60年から70年にかけての学園紛争世代か。作品の中に政治的な臭いはないが。

★ 青い空、白い雲、そして真っ赤な苺が印象的だった。奥付に「1994年9月4日読了」とあるから、「ヴェクサシオン」は一度読んだんだね。どんな作品だったかな。

★ 夜、ふと中村勘九郎さん主演の「忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段 前編」(NHK)を観た。面白かった。
コメント