じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

楠田匡介「影なき射手」

2021-12-20 23:03:15 | Weblog
★ 「時効警察はじめました」(2019年)を観終わった。「時効警察」(2006年)「帰ってきた時効警察」(2007年)から12年。時効管理課を中心にほぼ同じキャストが演じるというのは驚異的だった。「時効警察はじめました」は視聴率で振るわなかったが、改めて見ると実に面白い。

★ 第4話の「ゾンビ映画殺人事件」などは当時流行っていた「カメラを止めるな」の要素が盛り込まれている。第2話の「超人気ミステリー作家の密室殺人」はミステリー作品の蘊蓄がいっぱいだ。その中で紹介されていたのが楠田匡介さんの「影なき射手」だ。

★ そこで、ミステリー文学資料館編「江戸川乱歩の推理教室」(光文社文庫)から同作品を読んだ。

★ アウトローの社長。仕事柄敵が多く、遂に射殺体で発見された。犯人はその筋では有名な殺し屋と思われたが、犯人は別にいた。犯人は誰か、そして凶器のピストルはどのように始末をしたのか。というのが読者への挑戦状だ。エドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」の例もある。犯人は必ずしも人とは限らない。

★ 大学入試センター試験に採用された作品では井上荒野さんの「キュウリのいろいろ」(2018年度採用)を読んだ。35年前に息子を亡くし、昨年夫を亡くした初老の女性。お盆になるとキュウリを細工した馬をつくるのが習慣だ。そんな彼女に一つの依頼が。夫の同級生からで名簿を作るため夫の高校時代のスナップ写真を貸してほしいというのだ。そして彼女は夫が青春時代を過ごした夫の故郷を訪れることに。

★ 18歳の受験生に60を超えた女性の気持ちがわかるかどうか。

★ 大学入試共通テストまで30日をきった。これに続き、本格的に入試シーズンが始まる。今日、高校3年生と受験の話をしていて、私が大学受験をしてからもう50年近くがたったんだなぁと思うと感慨深かった。いろいろあったけれど、結局自分は何をしてきたのだろうかと思った。 
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