またこのような何の罪のない人がいきなり殺されるという事件は発生しました。
上記ニュース記事にもありますように、今回のような通り魔的な犯行を「ローン・オフェンダー(単独での違反者、犯則者・テロ組織に属さない個人が単独でテロ行為に及ぶこと)」と言うそうです。
これまでの例で言うと、記事にもありますように、秋葉原の無差別殺傷事件や安倍元総理の銃撃事件、あと岸田首相(当時)の演説会での襲撃事件もそうでしょう。警視庁もこの春から専門部署を作り対策強化に乗り出すようです。
警察も対策強化に乗り出すぐらいですから、今後もこのような事件が日本各地で起こる可能性があると警察は見ているわけで、もちろん私たちも想定しておかなければならないわけですが、かと言って、個人でそのような現場に遭遇した時は逃げるしかないわけです。普段から対策すると言っても個人でできることは限られてくるでしょう。
しかし、社会が、あるいは警察が普段から対策するべきことを考えるのはそれなりに意味があると思います。
それを考え始めると、やはり以前からこのブログでも時々書いていますが、普段からの警察の犯罪への対応の手ぬるさに言及せざるを得ないでしょう。
先日も某SNSの書き込みにあったのが、下着泥棒に遭った方が被害届を出したものの、被害が続いたので、現場にカメラをセットしたら、犯行の動画が撮れたそうです。それを警察に報告、画像もプリントして警察に渡したそうですが、「犯人の住所がわかれば良いのですが…」と警察に言われたそうです。
そこで、僕は「はぁ?」と思いました。
その住所を調べるのは警察の仕事だろう?と。
被害者の方は、その後犯行後に尾行して犯人の家を突き止めたそうです。
それで犯人は捕まったそうですが、例えば尾行している時に犯人に危害を加えられた場合に警察は責任を取るのでしょうか?
以前も書いたかもしれませんが、アメリカでiPhoneが盗まれた人が当時の「iPhoneを探す」の機能を使って追跡、その場所へ行って犯人に殺された事件がありました。その件もあってか、iPhoneを紛失し「iPhoneを探す」の機能を使って、その場所が特定できたとしても、その場所にすぐ行くのではなく、事前に警察に相談することなどをAppleや携帯電話会社などは促しているようです。
また、「あいちトリエンナーレ2019」での脅迫事件では、例の脅迫FAXが送られてきた際に、警察はFAXのヘッダーの発信者番号が5桁しかなかったために、それではわからない、とぞんざいな態度を示し、誠実に発信元を調べようともせず、結局、津田さんが知り合いの力を借りて、コンビニのFAX送信サービスを利用したものだったことがわかり、そのお店まで特定。それで犯人逮捕につながったそうです。
このFAX発信元の特定も警察がやるべき仕事でしょう。
僕個人も一昨年、交通事故の被害者になった際に、担当した警察官にぞんざいな対応をされ、最後は警察官にキレられるという経験をしています。
このような対応が横行している今の警察に、専門部署を作り対策強化に乗り出すと言っても、本当に有効な対策ができるのか?僕は甚だ疑問です。
大きな事件にはもちろんちゃんと対応しているでしょうが、むしろ小さな事件にも毅然と犯罪には犯罪として対応することこそが、治安を良くし、大きな事件への抑止力にもなると思え、専門部署を作り対策強化に乗り出すのも良いですが、それ以前に基礎的な対応もおろそかにせず普段から小さなものから大きなものまで犯罪に毅然と立ち向かう警察であってほしいものです。
関連リンク。========
無責任な憶測の飛び交う「愛知トリエンナーレ」における実情。藤原新也(写真家・作家)オフィシャルサイト