先月までNHKで放送されていた、朝ドラ「カーネーション」。
そのモデルとなった小篠綾子さん。
僕は写真屋の副店長をやっていた頃、店のあった大阪市住之江区・粉浜の商店街のイベントで、ゲストに招かれていた、小篠さんを見たことがある。
確か、1999年頃の春前後。
一緒に、招かれていたのが、大相撲春場所(大阪)を終えたばかりの関取さんで、
当初は、千代大海関の予定だったが、場所中に負傷(鼻から流血していたのを覚えている。)し、急遽、別の関取さんが来ていたが、その関取さんの名前は覚えていない。
そして、小篠さんは、その関取さんと一緒に、商店街をパレードされた。
小篠さんを初めて見た時、あまりのその素朴さに、一瞬、その方が小篠さんとわからず、スルーしてしまいそうになった。
醸しだしている雰囲気が、一見、その辺のおばちゃんと変わらない。
そして、生易しい環境で育っている僕からすると、ちょっとこわい印象。
それが、デザイナーとしての威厳だったのか、岸和田のおかんとして出ている威厳だったのかは、その時はわからなかった。
でも、今、想えば、その両方あったのかもしれない。
確か、その時に僕は、パレードで歩いている小篠さんを見ながら、カメラを持っていた記憶があるので、もしかしたら、撮影していて、そのネガが実家のどこかに、今でもあるのかもしれない。
でも、最初にわからず、スルーしてしまいそうになった後、その方を小篠さんと初めて認識した時に目にした、あの素朴な表情は、未だにしっかりと頭の中に焼き付いています。