報道によりますと記者からの質問に対して、「元総理が一方の総理に嘘つきといういい方が本当にやり方として良いのか」といったことを述べたとのことです。
野田首相は「嘘つき」と言うキーワードに、必要以上に強く反応しているように見受けられます。マニフェストに無かった消費税増税を「命をかけて」そして「近い内に国民に信を問う」とまで言って自公を抱き込み、大量離党者を出してまでも遮二無二突き進んできました。
「近い内」と言った時には、本当にその心算だったのかも知れません。しかし、党内からの突き上げに対して妥協を重ねズルズルと解散のタイミングを逸してしまった。内心忸怩たるものがあるところを自民党の安倍総裁から嘘つき呼ばわりされ、敏感に反応してしまったのではないかと想像します。
そのようなところからみますと、野田首相は案外真面目で繊細な心の持ち主なのではないかと思ったりします。そのような方が、何故消費税増税を実現できてしまったのか不思議でなりません。あの頃の首相とは打って変わって別人であるかのような印象を受けてしまいます。
総理たるもの嘘つきと呼ばれようが何と言われようが、国家国民の為に必要なことであるならば不退転の決意で実現する意気込み(だからといって嘘をついて良いと言う訳ではありません。)が必要だと思います。このような人格攻撃とも言えるようなことに敏感に反応してしまうようでは、野田首相は燃え尽きてしまっていると言われても仕方ないように思います。
攻める方も、もう少し言葉を選んでいただければと思います。確かに一国の首相に対して「嘘つき」呼ばわりは如何なものかと思います。国民にとっては、分かり易い表現ではありますが、若干品性に欠けるのではないかと思います。もう既に外堀は埋められ万策尽きたようですし、傷つきやすい心の持ち主のようですので、もっとお手柔らかにお願いしたいところです。