緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

熊田千佳慕さんを偲ぶ

2009年08月13日 22時55分01秒 | Weblog

平成21年8月13日(水)

プチファーブル・絵本作家熊田千佳慕さん死去。

旺盛な意欲晩年まで

この訃報を  22時22分 配信のニュースで知りました。

絵本「ファーブル昆虫記」などで人気だった

画家の熊田千佳慕(くまだ・ちかぼ、本名五郎=ごろう)さんが

本日8月13日、誤嚥(ごえん)性肺炎のため神奈川県横浜市の自宅で死去。

98歳。葬儀は近親者のみで行い、後日お別れの会を開く。

喪主は長男のふたば氏。

1911年(明治44年)7月21日、現在の横浜市中区住吉町に生まれる。

父・熊田源太郎は耳鼻咽喉科医、長兄・精華は開港派詩人

横浜市立尋常小学校、鶴見町立鶴見小学校を経て、

神奈川県立工業学校図案科に進学する。

1929年(昭和4年)には東京美術学校鋳造科に入学。

1933年(昭和8年)には兄・精華の親友であった山名文夫に正式に師事する。

そのつてで翌年、名取洋之助の日本工房(第2次)に入社。

グラフ誌NIPPON』のグラフィックデザイン、レイアウト等を、山名とともに担当する。

山名が日本工房を退社(資生堂に復帰)した1936年(昭和11年)以降は、

東京高等工芸学校出身の藤本東五とともに『NIPPON』誌制作に携わった。

1936年から1937年の2年間は土門拳とコンビを組んで『NIPPON』のほとんどの

レイアウトを手がけている。

土門の出世作となった『NIPPON』8号の「伊豆の週末」、

9号の「日本の水兵」などは、いずれも熊田のレイアウトの代表作でもある。

1937年(昭和12年)10月以降、日本工房は河野鷹思亀倉雄策らが本格的に

デザインに加わり、熊田は折り本『日本』の制作を自宅で手がけるようになる。

しかし、完成を見た翌年3月頃よりのちは体調を崩し、

以降、日本工房の仕事はあまり行わなかった。

1939年(昭和14年)末には日本工房を退社。

1943年(昭和18年)には神奈川県立工業学校の

同級生であった高橋錦吉薦めで日本写真工芸社に入社している。

なお、近年広く知られるようになった早稲田大学の1936年度と1937年度の

卒業アルバムも、写真が土門、レイアウトが熊田によるもので、

日本工房の平和な時代を象徴するとともに、土門と熊田の親しい関係を示すもの

として興味深い(朝日新聞〈夕刊〉2006年5月29日参照)。

早稲田以外にも、日本工房では1936年と1937年に東京高等女子師範学校

お茶の水大学の前身)と慶應義塾大学の卒業アルバムが作られたようである。

第二次世界大戦後は、1949年昭和24年)のカネボウ退社ののち、

挿絵や絵本のための画家に転身して活躍する。

昆虫といった自然界を対象とした作品が多く、

ジャン・アンリ・ファーブルの『昆虫記』をテーマにした

ファーブル昆虫記』などが代表作。

70歳となった1981年(昭和56年)には、絵本の国際展として名高い

イタリアボローニャの国際絵本展に招待出品し、

以後、国際的な評価も確立する。

1989年(平成元年)には小学館児童出版文化賞第38回)、

1996年(平成8年)には神奈川県文化賞を受賞。

2009年(平成21年)8月13日未明に誤嚥性肺炎のため自宅で死去。

享年99(満98歳没)。

主要展覧会 童画に関する展覧会

  • 花と虫を愛して 熊田千佳慕の世界展:横浜高島屋、ほか。朝日新聞。1998年。
  • 熊田千佳慕(くまだちかぼ)の世界:はな・むし・とり・ゆめ:福島県立美術館。2002年。
  • 熊田千佳慕展:目黒区美術館。2006年。
  日本工房時代の作品

主要文献

  • 熊田千佳慕 『ファーブル昆虫記の虫たち』〈全4巻〉 小学館、1998年。
  • 熊田千佳慕 『花を愛して - 熊田千佳慕の世界』 小学館、2001年。
  • 白山眞理、堀宜雄 編 『名取洋之助と日本工房』〈1931‐45〉 岩波書店、2006年。
  • 熊田千佳慕 『千佳慕の横浜ハイカラ少年記』 フレーベル館、2006年。
  • 熊田千佳慕 『千佳慕の横浜ハイカラ青年記』 フレーベル館、2007年。
  • 展覧会カタログ
    • 「花と虫を愛して 熊田千佳慕の世界展」 朝日新聞、1998年。
    • 「熊田千佳慕(くまだちかぼ)の世界:はな・むし・とり・ゆめ」 福島県立美術館、2002年。

  

虫や鳥、草花などを美しい色彩で描写する細密画で知られ子どもも大人も魅了。

グラフィックデザイナーを経て、戦後、絵本作家としてデビュー。

ファーブル昆虫記」の虫たちを描く作品群に力を入れ、

同シリーズでボローニャ国際絵本原画展に2回入選。

  http://www.itabashiartmuseum.jp/art/bologna/index.html

“日本のプチファーブル”とも呼ばれた。

「プチファーブル・熊田千佳慕展」

(8月24日まで、東京・松屋銀座)の開催中に、息を引き取られました。 

天才的な素晴らしい絵の数々。

まるで生きているような虫を表現してくださった

熊田千佳慕さんのご冥福をお祈りしつつ、

虫を愛する心を子ども達にも伝えたいという気がしています。

生涯にわたって夢中になって取り組むことがある人生は素敵ですね。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。