本日のテーマは「子どもと秘密・成長の証としての秘密」でした。
前回は「私とは誰か・家出という”私”探し」のテーマでお話しましたが、時間がなくて紹介出来ていなかった
『ピーターのいす』エズラ・ジャック・キーツ 1969年 (偕成社) を紹介していただきました。
ピーターのものだったゆりかごが、妹が産まれたことで自分のものでなくなる。
ピーターは「誰にもかまってもらえない」と思い、小さい頃に座っていた椅子を持って小さな家出をします。
でも自分がもう座れなくなったことを実感して「ぼくは大きくなった」と、お兄ちゃんになった自覚をする。
子どもにとって、自分自身のものが自分自身のものでなくなること(妹のものになること)は、悲しみ・やりきれない気持ちでいっぱいになる。
ピーターは、この悲しみを家出をするという行為で表しています。
子どもが家出をする(行って帰って来る行動)は、成長するのに大事なことなのです。
『ピーターのいす』は、子どもの自立を描いた素晴らしい絵本です。
では本題の「子どもと秘密」のお話に入ります。
秘密は私だけ(私たちだけ)が知っているもので、子どもが秘密をもつのは、子どもの成長にどんな役割があるのか?
今回の授業では、子どもの秘密がテーマになっている絵本を紹介していただきました。
『クローディアの秘密』 E.L カ二グズバーグ 作・絵 (岩波少年文庫) 1967年
平凡な暮らしに飽き飽きした11才のクローディアは弟を連れて、メトロポリタン美術館へ家出をします。
クローディアは大金持ちのおばさんと出会いお互いの秘密をもちます。
秘密が何なのか知られることはいやでも「秘密をもっている」ということを知られることは大切。
秘密は何なのかと関心をもたれるからです。
そして家出をすることで私自身(新しい自分)を発見でき、私が私であることを知るきっかけにもなるのです。
『手のひらのねこ』 舟崎靖子 文・ 小泉孝司 絵 (偕成社) 1983年
自分の心の中で猫を飼う女の子のお話。
女の子は小さい頃に飼えなかった猫を、心の中で飼い続けていた。
成長していく過程、いつも心の中には猫も一緒。誰も知らない自分だけの秘密。
『ぺろぺろ』 島野千鶴子 作・絵 (偕成社) 1985年
駄菓子屋さんでズルをしてくじを引いて、当たりが出たが嬉しくなかった……
人は誰も子どもの時に負った傷(秘密)をかかえて大人になっていきます。
この絵本は誰もが経験するであろう秘密を、切り絵と型染めで制作されています。
『おしゃべりなたまごやき』 寺村輝夫 文・ 長新太 絵 (福音館書店) 1972年
王さまの秘密を聞いためんどりが、たまごの中に秘密を入れるお話。
秘密が持つ深刻さを、パッと割って秘密が面白くなるナンセンス絵本。
子どもが秘密を持つことは、成長過程では重要なこと。
人が秘密を持つことを、子どもの文学ではこのように表現されているのですね。
前回の課題は「森の絵本」をテーマにして絵本のテキストを書いてくるでした。
マリー・ホール・エッツの『もりのなか』や『またもりへ』のような、森をテーマにした絵本はたくさんあります。
心理学者の河合隼雄さんは、森は母親の胎内であるとおっしゃっていたそうです。
制作者の意図を持って、どういうテーマで制作をしたのか、絵本には書かなくても、人に問われた時に答えれるほうがいいですね。
次回の課題は「うみの絵本」がテーマで絵本のテキストを書いてください。
4月6日(水)提出です。
絵話塾 第19期生
12月からいよいよ募集開始です。
2月のガイダンスにご参加の方でお申込みされますと「特典」がございます。
人数に限りがありますので、興味のある方は
ギャラリーVie絵話塾までお問い合わせください。
皆さん待っています!
●ガイダンスのお知らせ
2月11日(金・祝)……p.m2:00~ p.m5:00~
2月12日(土) ......a.m11:00〜
2月13日(日) ......p.m5:00~
2月19日(土) ......p.m2:00~
2月20日(日) ......a.m11:00〜
2月26日(土) ......a.m11:00〜
2月27日(日) ......a.m11:00〜
……………………………………………………………
〒650-0022
神戸市中央区元町通3-2-15セントラルビル元町5F
ギャラリーVie 絵話塾 村上政行
mail:kaiwajuku@galleryvie.jp
URL:https://www.galleryvie.jp/
tel.078-332-5808
fax.078-332-5807
前回は「私とは誰か・家出という”私”探し」のテーマでお話しましたが、時間がなくて紹介出来ていなかった
『ピーターのいす』エズラ・ジャック・キーツ 1969年 (偕成社) を紹介していただきました。
ピーターのものだったゆりかごが、妹が産まれたことで自分のものでなくなる。
ピーターは「誰にもかまってもらえない」と思い、小さい頃に座っていた椅子を持って小さな家出をします。
でも自分がもう座れなくなったことを実感して「ぼくは大きくなった」と、お兄ちゃんになった自覚をする。
子どもにとって、自分自身のものが自分自身のものでなくなること(妹のものになること)は、悲しみ・やりきれない気持ちでいっぱいになる。
ピーターは、この悲しみを家出をするという行為で表しています。
子どもが家出をする(行って帰って来る行動)は、成長するのに大事なことなのです。
『ピーターのいす』は、子どもの自立を描いた素晴らしい絵本です。
では本題の「子どもと秘密」のお話に入ります。
秘密は私だけ(私たちだけ)が知っているもので、子どもが秘密をもつのは、子どもの成長にどんな役割があるのか?
今回の授業では、子どもの秘密がテーマになっている絵本を紹介していただきました。
『クローディアの秘密』 E.L カ二グズバーグ 作・絵 (岩波少年文庫) 1967年
平凡な暮らしに飽き飽きした11才のクローディアは弟を連れて、メトロポリタン美術館へ家出をします。
クローディアは大金持ちのおばさんと出会いお互いの秘密をもちます。
秘密が何なのか知られることはいやでも「秘密をもっている」ということを知られることは大切。
秘密は何なのかと関心をもたれるからです。
そして家出をすることで私自身(新しい自分)を発見でき、私が私であることを知るきっかけにもなるのです。
『手のひらのねこ』 舟崎靖子 文・ 小泉孝司 絵 (偕成社) 1983年
自分の心の中で猫を飼う女の子のお話。
女の子は小さい頃に飼えなかった猫を、心の中で飼い続けていた。
成長していく過程、いつも心の中には猫も一緒。誰も知らない自分だけの秘密。
『ぺろぺろ』 島野千鶴子 作・絵 (偕成社) 1985年
駄菓子屋さんでズルをしてくじを引いて、当たりが出たが嬉しくなかった……
人は誰も子どもの時に負った傷(秘密)をかかえて大人になっていきます。
この絵本は誰もが経験するであろう秘密を、切り絵と型染めで制作されています。
『おしゃべりなたまごやき』 寺村輝夫 文・ 長新太 絵 (福音館書店) 1972年
王さまの秘密を聞いためんどりが、たまごの中に秘密を入れるお話。
秘密が持つ深刻さを、パッと割って秘密が面白くなるナンセンス絵本。
子どもが秘密を持つことは、成長過程では重要なこと。
人が秘密を持つことを、子どもの文学ではこのように表現されているのですね。
前回の課題は「森の絵本」をテーマにして絵本のテキストを書いてくるでした。
マリー・ホール・エッツの『もりのなか』や『またもりへ』のような、森をテーマにした絵本はたくさんあります。
心理学者の河合隼雄さんは、森は母親の胎内であるとおっしゃっていたそうです。
制作者の意図を持って、どういうテーマで制作をしたのか、絵本には書かなくても、人に問われた時に答えれるほうがいいですね。
次回の課題は「うみの絵本」がテーマで絵本のテキストを書いてください。
4月6日(水)提出です。
絵話塾 第19期生
12月からいよいよ募集開始です。
2月のガイダンスにご参加の方でお申込みされますと「特典」がございます。
人数に限りがありますので、興味のある方は
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皆さん待っています!
●ガイダンスのお知らせ
2月11日(金・祝)……p.m2:00~ p.m5:00~
2月12日(土) ......a.m11:00〜
2月13日(日) ......p.m5:00~
2月19日(土) ......p.m2:00~
2月20日(日) ......a.m11:00〜
2月26日(土) ......a.m11:00〜
2月27日(日) ......a.m11:00〜
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