絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2021年2月27日(土)イラストじっくりコース・福田利之先生の授業内容

2021-02-28 18:51:18 | イラストじっくり塾
本日のイラストじっくりコースは、福田利之先生でドローイングの授業でした。

線画で描かれているイラストレーター 塩川いづみさん・松尾みゆきさん・Noritakeさんなどを紹介していただきました。



福田先生もロゴやテキスタイルなどは線画で描かれています。


本日のドローイング授業は、上手に描くとは思わず自由な気持ちで描いてみましょう。
皆さんにはどういう可能性があるか分からないので、いろんな描き方を試してみます。



前に座っている方の顔を描いていきます。
まずは相手の顔を見ながら、下(スケッチブック)は見ないで描いてみる。
意外な線が良かったりしますよね。皆さん、どうでしたか?



利き手と逆の手でも描いてみます。
上手に描こうとは思わないでいいですよ。

次には一分間じっと顔を見て、目を閉じて描いてみる。
何も考えずに手を動かしましょう。

 

顔以外のモチーフも描いてみました。
モチーフをじっくり観察して、目を閉じて描いてみます。

 



15秒間でも描いてみました。
どれだけ簡略化出来るか。少ない線で描いたらオシャレですね。

 

黒色だけでなく赤色をポイントに入れてみます。
どの部分に赤色を持ってくるか、センスが光ります。

 

次はチューリップをピカソになったつもりで描きました。



ピカソの次はゴッホ。
だんだん自由な線が描けるようになって、皆さん楽しそうです。

 
 
  

最後は人物全身を描きます。
また人物を何かに例えて描いてみます。
擬人化した動物、物なんでもいいです。
いろんな発想があって楽しいイラストが描けていますね。

 

 

 


沢山描いていくと、自分の中にある癖が出てきます。
それが個性になります。

カッコよく描く、人に良いと思われたい、こう描かないといけないという既成概念を外し、子どもが描くように自由に描く。
新しい発見があったでしょうか?



次回の授業では、ダンボールを使ってワークショップをします。
イラストや文字など入って面白いダンボールがあったら、持ってきてくださいね。

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2021年2月24日(水)特別授業・tupera tupera 亀山達矢さんの授業内容

2021-02-25 16:23:18 | 絵話塾総合
授業の始めにもうすぐ出版される絵本のご紹介などしていただきました。
手のひらに乗る四角い絵本や城崎温泉で販売されているじゃばら絵本など、いつもアイデアが面白いです。
『城崎ユノマトペ』は期間限定でオンライン販売されることになったそうです。
ぜひ、お買い求めくださいね。

 

本日の授業は、恒例になっています「スゴロク」です。
コクヨから発売されている「キューブスゴロク」
サイコロ型のケースに、マスとコマが入っています。
マスを自由に並べて独自のスゴロクを作り遊べて、毎回違う楽しみを味わえるスゴロクです。



まず、20センチ×20センチの色画用紙に、それぞれ考えたマスを作っていきます。
あと大事な自分のコマも作ります。
さぁ、制作開始です!

 



 

机いっぱいにマスを並べて、コマはスタートに集合。
なかなかの見応えですね。

 

一位から三位の方には、亀山さんが制作したマスをいただけます。
他にも豪華な賞品が、亀山さんからプレゼントされるので、皆さん真剣勝負です!

 

3コマ下がるというますに何度も止まって、行ったり来たりしている方もいて、なかなか進めなかったり、
サイコロを3回振って合計の数を進むというビッグウェーブのマスがあったり、最後まで気は許せません。

   

最後に順位を発表し賞品の贈呈です。「おめでとうございます!」


ワイワイ楽しみながらコマを作って、みんなで楽しさを分かち合う、みんなが繋がって前に進む。
絵本作りは遊びみたいなもので、どうなっていくか分からないことを、手を動かしながら楽しく物作りをしていく。
一人では出来なくて、いろんな方の協力があって完成していく。
今回のすごろくも絵本作りに通じるものがある。と、亀山先生はおっしゃっていました。

亀山さん、いつも楽しい授業をありがとうございました。

最後に展覧会のお知らせ!
3月10日まで京都にある「TOBICHI京都」にて『おやおやおやつ なにしてる?』の原画展を開催されています。
ほぼ日のおやつ展と同時開催ですので、おいしいおやつがいっぱいですよ。
是非、お出掛けくださいね。



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2021年2月20日(土)イラストレベルアップコース・山内庸資先生の授業内容

2021-02-24 19:04:01 | イラストレベルアップコース
本日のイラストレベルアップコースは、
山内庸資先生がRe:s所属の編集者・竹内厚さんをゲストにお迎えして、お二人のトークショー形式で進めていきました。

 
初めに山内先生とのお仕事を紹介していただきました。

イラストレーターの方に会う機会はあっても、デザイナーや編集者の方にお会いする機会は少ないですよね。
本日は編集者の目線から見たお話で面白かったです。

広告などのメディアでは、まずクライアントとデザイナーがどう仕上げていくかを決めることが多く、イラストレーターは常に受け身の状態。
そんな中どう攻めていけばいいのか⋯⋯

また編集者の方は保守的な方が多く、仕事の依頼も知っている方の方が頼みやすい。
なぜなら信頼性(納期を守れる) 完成度が想像出来るという、安心感があります。

そういう保守的な方が多い中、竹内さんは写真で伝えれる部分をイラストにしたりと新鮮な試みをされています。



竹内さんは展覧会も沢山見られるそうです。
最近ではギャラリーに限らず本屋やバーなどで展示されているのも多いですね。
誰が見るか分からない。そこから小さな依頼があって、また次に繋がっていく。
誰にでも可能性があって面白いですよね。

展覧会のDMも大事になります。
デザイナーや編集者が、作品を見たいと思えるもの。
展覧会場で作家に会って、そこから仕事に繋がることもあります。



ポートフォリオも既成のファイルに作品のコピーを入れているだけなら、あまり魅力的ではないですよね。
作品を覚えていただくためにも、個性を出して制作するといいですよ。
「この人、面白い!一緒に仕事してみないな」と思える何かがあるといいですね。

 

イラストの可能性は、思っているほど沢山あると思います。
普段の暮らしの中で何かに興味や関心を持つことは大事です。
何か一つに秀でていると、このイラストは〇〇さんにお願いしよう。というようになります。

皆さんもどんな可能性があるかな分からないので、沢山イラストを描いていってくださいね。

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2021年2月20日(土)イラストじっくりコース・おさないまこと先生の授業内容

2021-02-20 21:54:34 | イラストじっくり塾
おさないまこと先生の2回目の授業です。
前回制作した立体の研磨・着色を行いました。

作業に入る前におさない先生が最近制作されたノートパソコンケースとスマホケースを見せていただきました。
完成度が高くてビックリです。



では、そろそろ作業を始めましょう。

研磨はスポンジ研磨剤を使います。
今回は粗いものから細かいものを用途に合わせて使用していきます。
スポンジなので細かい部分も削りやすいですね。



研磨の際は、細かい白い粉が出るのでマスク着用です。
本日はお天気が良いので、ベランダに出て作業しました。





つるつるの陶器のような質感に仕上げる人もいれば、カッターで削って荒く仕上げる人もいてそれぞれです。

細い部分が削っているうちに割れてしまうこともあります。
その場合は中にステンレスの針金を差し込んで組み立てます。



研磨後、アクリル絵の具等で着色しました。
紙を貼ったり、フエルトを使って装飾している方もいますね。



 

時間内に完成するのは難しかったですが、頑張って完成した方もいらっしゃいました。



各自作業しながら、次回クラス全員で作るカレンダーの話し合いをしました。
おさない先生の今後の授業では、皆でひとつのテーマで6場面を作り、写真を撮ってカレンダーを作ります。
今回は『てぶくろ』に決まりました。

次回3/13 には、そのお話を6場面に分けて、場面構成を考えていきます。


【課題】『てぶくろ』のお話を読んできてもらい、創作でお話を考えれる方は書いてきて下さい。

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2021年2月13日(土)文章たっぷりコース第7回目の授業内容・高科正信先生

2021-02-14 18:57:32 | 文章たっぷりコース
この日の “掴み” は、確定申告についてでした。
先生は、本の購入や展覧会に行くことも取材費(必要経費)に計上していて
美術館の入場料や交通費も詳細に記録しているそうです。
文筆業も職業ですから、事務的なことも必要になってくるのですね。

授業を始める前に、生徒さんから質問がありました。
「文章量が決められていない課題の場合、どうしたら良いのでしょうか?」先生の答えは
①自分でどのくらいの分量にするか、先に決めてから書く。
②長く書いてから削る。必要なものは加える。
③他の人に読んでもらうことも大切。 ということでした。



授業はまずテキスト『書く力』(池上彰・竹内政明/朝日新書)から、
・なぜその本が好きなのかを分析してみる
・「控えめな表現」の効用
・「たとえ」の作り方
・「です・ます」調と「だ・である」調の使い分け
のところを見て行きました。

文章がうまくなるには、とにかくたくさんの本を読むことが必要で
その中から自分の好きな本を見つけ、なぜ良いと思ったのかを自分なりに分析することが
文章を書く栄養分になる、というのです。
自分でしっくりくる表現を探して、類語辞典を引いたり
倉嶋厚の『雨の言葉辞典』(講談社学術文庫)のような本で言葉を知るのも良いでしょう。

文末の違いで、呼んだ時に受ける印象が変わってきます。
「です・ます」は柔らかく、「だ・である」は硬い感じ。
読み手にリラックスしてもらいたいか、緊張感を持って欲しいかで使い分けてください。

次に、江國滋の『日本語八つ当たり』(新潮社)から
・とりあえず三つ
・五十音順 のところを見ていきました。



江國さんがきらいな日本語の語法を三つと、ジェンダーにまつわる言葉について好き勝手に書いておられます。
1989年出版の本なので、少し古い感じもしますが
文章を書くうえで今一度気を付けなければいけないことに留意するべきでしょう。

それから、符号の使い方について教わりました。
・「……」(思考点)は省略や余情を表す時に使い、「——」(思考線)は余情効果を持たせたり問題を提起したり、注記する時に使う
・「?」「!」はここぞという時にだけ使って、多用しないほうが良い
・「々」などの繰り返し記号はそれだけでは意味をなさないので、行頭に来る時は使わずに繰り返す文字をもう一度書く
など、頭に入れておいた方が良いことばかりでした。



そして、まどみちおの詩「イヌが歩く」と「地球の用事」を読んで
前回の課題「冬のさんぽ道」に求められたものを考えました。

長田弘は『散歩する精神』の中で、「散歩には散歩する精神が必要だ」と言っており
日本サッカーの父、デッドマール・クラマーは
「目は何も見えない 耳は何も聞かない
 見るのは精神であり 聞くのは精神である」という言葉を残しています。
散歩を通して、何かを見つけるためには明確な意思が必要だということを理解しようとのことでした。

例えば岩槻秀明の『散歩の草花図鑑』(ビジュアルだいわ文庫)などを手に歩いてみると
気になった草花が何か調べることができて、散歩がより楽しくなります。



最後は今回の課題「絵本のテキストを書く」についての説明でした。



絵本というのは絵と文章でできているもの(中には文のないものや絵のないものもあります)で、
小さい子どもからお年寄りまでが手にする書物です。
絵本はページをめくってお話を読み進めるので、 “めくることが引き立つ媒体” といえます。
絵本は印刷の都合上8の倍数のページで構成されていて、
そのうち最初と最後のページはストーリーとは違う使い方をされるので
24pの本なら11見開き、32pの本なら15見開きで話を構成を考えるのが基本です。
そのことをふまえて、今回は11または15見開きのお話を全てひらがなで書きます。
テーマは「一週間絵本」。主人公(誰でも・何でも良い)がいて、7日間に何かが起きるお話を考えてください。



絵本自体は左開き(左から右へめくる)の横書きと、右開き(右から左へめくる)の縦書きのものがありますが
今回はまず原稿用紙に縦書きで書いてみます。
ページをめくるところでは1〜2行あけて、文章のない見開きは「文章(キャプション)なし」と書き、
文字ではなく絵で説明したいところにはト書きを入れます。



読者の高揚感を引き出すために、どんな風にお話を展開していくか考えましょう。
7日間の推移が分かれば、曜日は分からなくても構いません。



突拍子もないアイデアを出すとおもしろいのではないか、ということで
長新太の『月夜のキャベツくん』(文研出版)と、高科先生の『たまのりおたまちゃん』(フレーベル館)を読み聞かせてくださいました。






絵本の文章は何度も書き直して、声に出して読んでみることが大事です。

川本三郎は絵本の評論の中で
「絵本は読者をここではないどこかに連れて行ってくれるもの」と言っています。
長新太の「絵本おまんじゅう論」によると、
絵本の絵と文はおまんじゅうのあんこと皮とに似ていて、どちらかが多すぎないほどよい関係だそうです。

今回は文章だけを書くのですが、どんな絵が入るのかも想像しながら
オリジナルの楽しいお話を作ってください。

よろしくお願いします。

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