絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2021年4月25日(日)絵本ゆっくりコース・高畠那生先生の授業内容

2021-04-28 12:59:00 | 絵本ゆっくり塾
本日の授業は、高畠那生先生が東京からの移動が難しいため、ご自宅からのオンライン授業でした。

教室にはご自宅からの参加が難しい方やお近くにお住まいの方が集まり、いつもの半数で参加されました。
ご自宅からご参加の方も、画面越しで話が出来るのでとても便利ですね。



高畠先生もお変わりなくお元気そう(お肌つやつや)でなによりです。

アトリエには愛犬のましろちゃんの姿も!可愛いです。


まずは高畠先生の自己紹介・絵本制作のお話をお聞きしました。

高畠先生の絵本制作では「面白い」が基本です。
読んだ後どう思うのかは読者のものとして、自分はどれだけ面白いかを考えて制作されているそうです。



絵本のアイデアは、まずどんなシーンが描きたいのかを描いてみます。
そこから話を広げていきます。
ラフを描く時に、このページに犬を出したい。このページにはバナナといったように先に描いていくのだそう。



『バナナじけん』のアイデアも大きなバナナを描きたいと閃いてから、約30分でお話が出来上がったそうです。
そんな『バナナじけん』を、読み聞かせしていただきました。



『だるまだ!』『カエルのおでかけ』『みて!』どれもお話の展開が面白くて笑い声が教室に響きます。



次に皆さんの自己紹介と絵本の講評をしていただきました。



それぞれどういう絵本なのかをページをめくりながら説明します。
高畠先生が見て思ったこと感じたことをアドバイスしていただきました。

テキストが多いと読むだけで疲れちゃう。
多くても3〜4行で収めるといいですよ。

一冊の絵本の中に沢山の要素が盛り込まれていて、せっかく伝えたい部分が薄くなってしまいます。
1つの要素に絞った方がいいいですよ。

壮大な話になるとピンとこなくなってしまうので、身の周りの出来事にした方が面白い。

「高畠先生の絵の作風は初めからですか?」という質問に
マイラ・カルマンの『FIRE BOAT』を見て、この絵が描きたい!と思って絵本を買い真似て描いてみたそうです。



絵を描くのに悩まれている方は、好きな絵を探して模写してみるといいですよ。


後半は、高畠先生が実際に絵を描いてくださりました。

皆さんからリクエストをいただき「いぬ」「バナナ」「人間」この3つを組み合わせて絵を描いていただきます。



サッと下絵を描いてライトボックスで透かして本番の下絵を描き着色していきます。
アクリル絵の具の青・赤・黄色・白・黒の5色をパレットに出し、
少しずつ混ぜ合わせながら色を作られていました。



初めに描きやすいバナナを描いて、次に背景を描きます。
人間などの細かな部分は、最後に描かれていました。



一から完成するまでを見ることが出来て贅沢な時間ですね。



見るだけではなくジャンケンで勝った方にこの絵をプレゼントすることに!



ジャンケンに勝った方はラッキーです。羨ましい〜。

次の授業までに、新しい絵本のラフを考えて、1、2枚は着色もしてきてください。
約一ヶ月半です。大変かもしれないですが、今日のアドバイスを活かして制作してくださいね。









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2021年4月24日(土)文章たっぷりコース第12回めの授業内容・高科正信先生

2021-04-27 19:10:30 | 文章たっぷりコース
今回は、前夜に兵庫県を含む4都道府県に緊急事態宣言が出たことにより、
リモートで受講される方が多く、教室内は少し寂しい感じでしたが、
このコースは先生が一人で解説してくださるスタイルですので
画面越しでもさほど不便ということなく授業が進められたようです。

まず、前週にNHKの「こころの時代」という番組に、『ゲド戦記』シリーズの翻訳者である
清水眞砂子さんが出ていたことを話題にされました。
この日は再放送だったそうですが、児童文学に込めた祈りのようなことを話しておられたようです。
「ゲド」繋がりから、スタジオジブリ初の3Dアニメーション『アーヤと魔女』の話もされ
こちらは「ゲド」と同じ宮崎吾郎監督作品ではあるが、結構よく出来ているということでした。
29日に公開されるはずが緊急事態で延期になって、残念なことです。

次に、テキスト『書く力』(池上彰・竹内政明/朝日新書)から
「悪文退治」について見ていきました。
悪文のうまい職種に①裁判官 ②学者 ③新聞記者 があり、それぞれが書く悪文は性質が異なるというのです。
文章は誰かに何かを伝えるためのものなのに、意味が分かりづらいのが即ち悪文の定義です。
先生がとくに気を付けてほしいのは、主語と述語の関係性をはっきりさせることだと言います。
日本語は、英語などと違って主語がなくても意味が通じる言語ですが
ないと分かりにくいものです。
主語を省略したり、主語と述語が極端に離れさせるようなことは止めた方が良いということでした。



著者のお二人が嫌いな・自分では使いたくない言葉がいくつも上がっていて
なるほどな、と納得できることも多かったです。
最近TVなどで、「〜したいと思います」と言っているのをよく耳にしますが
「したい」と「思います」という気持ちを表す言葉が二重に使われているのが気になる、と言うのです。
他には関西の芸人が言い出して、今では一般的になった「(うちの)嫁」「いじる」なども気になります。
言葉は時代につれて変わっていきますので、この先どうなっていくか分かりませんが
自分で書く文章は嫌いな言葉や言い回しを避けて、できるだけ分かりやすく書くように心がけましょう。

この後、悪文の例として新聞に掲載された商品宣伝用の文章を見て
体言止め・用言止めの混在、同じ言い回しの文末や「!」「…」の多用など
ツッコミどころ満載なことを確認しました。
世の中にはさまざまな悪文が出回っているものなのですね。



後半は、前回の課題「詩と、それにまつわる文章を書く」について
それぞれが提出した作品をざっと紹介していただいた後で
阪田寛夫の『まどさんのうた』(童話屋)から、まど・みちおの「はるかな歌ーわが妻の生まれし日のうたー」
を取り上げて、その詩について解説した文章を見ていきました。
坂田さんはまどさんのファンで、ていねいに取材をしてからこの解説を書いたのだそうです。

他には、高科先生が若いころ参加していた『凪と嵐』と言う同人誌から
1988年6月号に掲載された「また・シェフのシアワセ」という自作の文章を紹介してもらいましたが
同作には石垣りんの「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」が」引用されていました。

ひと口に「詩の引用で文章を書く」と言っても、さまざまな書き方があるのが興味い課題でした。



最後に、新聞に投稿された70代の男性の悩み相談を読んでいったのですが
これのどこが悪文なのかと考えていたら、なんと今回の課題はこの悩みに回答するということでした。
他人の悩みの相談ですから、真面目に答えてもいいし、軽いジョークで答えてもいい。
正解はなく、責任を取る必要もないので、気軽に書いてくださればいいのですが
読後に腑に落ちて、「なるほどな」と思えるものが良いかもしれません。
元のお悩みが560字程度ですので、答えは同じくらい〜1000字くらいで書いてください。
文章にはタイトル(見出し)や短い小見出しがあっても良いです。
頑張って書いて見てくださいね。

一般的に、子どもの本には人生の手引きになるようなことが書かれている場合が多く
しかもそれは多様性に富んでいます。
ものごとの正解は一つだけではなく、いくつも存在していて
人それぞれで良いということを教えてくれるのです。

毎回違った角度から文章を書くやり方を行っている文章たっぷりコース。
得手・不得手はあるでしょうが、「こんなテーマなら(いくらでも)書ける!」というのが見つかれば
どんどん書いていくというのも、文章上達のために役に立つのではないでしょうか。

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*4月・春のわくわくガイダンス

・4月29日(木祝) ①14:00〜16:00 ②17:00〜19:00

なお平日も午後1:00以降ならお好きな時間にガイダンスを行いますので、
参加ご希望の方は来られる日時をお知らせください(ガイダンスの所要時間は1時間30分程度です)。

お問い合わせやガイダンスに参加をご希望の方は TEL078-332-5808または、
こちらのメールフォーム からお願いします。


よろしくお願いいたします。


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2021年4月24日(土)イラストじっくりコース・寺田順三先生の授業内容

2021-04-24 18:38:33 | イラストじっくり塾
本日は寺田順三先生の特別授業でした。

3つのキーワードを出して、そのキーワードから連想してイラストを描きます。

まずは
・ふわふわ  ・ぴかぴか  ・ひらひら

このキーワードを聞いて、まずは何も考えず直感で描いていきましょう。

 

次は
・奇妙   ・コロナ   ・愛情

3つの言葉を聞いて連想しましょう。
本の装画を描くときは、このように内容に関連する言葉を出して考えるといいですね。

 

最後は
・青春の輝き  ・カエルのうた  ・SUN

この3つの音楽から連想して描きます。



普段からこのように3つのキーワードを組み合わせてイラストを描いてみてください。
頭を柔軟にして、手を動かす練習になります。



皆さんがどんな発想をしてイラストを描いているのかを見るのも勉強になりますね。

    

2週間授業はお休みです。
休み明け、元気でお会いしましょう!

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2021年4月18日(日)絵本ゆっくりコース・製本教室

2021-04-22 14:40:33 | 絵本ゆっくり塾
本日は上製本(ハードカバー)の製本をしました。

製本出来る絵本の原画コピーを持って来ている方は、ご自分の絵本で製本していきます。
用意されていない方は、無地のコピー用紙を使って製本します。

絵本の原画を描く時には、実際のサイズより3ミリほど大きく描き、
カットする時に必要なトンボを忘れないようにしてくださいね。



製本作業では、カッターナイフを使います。
カッターや定規の使い方など、普段分からない事があると思いますので、
この注意点も説明していきました。



本文のページが出来ましたら、ページの裏側にスプレーのりをし、きっちりと貼り合わせ、きれいに天地と小口をカットしていきます。
スプレーのりは、貼り合わせた後すぐにでしたら張り直しも出来、シワにもなりにくいです。
カッターや定規の使い方も慣れていない方が多いですので、手を切らないように気を付けましょう。

 



本文が完成したら、表紙(カバー)を作ります。これからが本番。

台紙は2ミリ厚のイラストレーションボードを使用しますが、
今回は建築模型を作るスチレンボードを使用します。





カットが出来ましたら、表紙の裏面に貼り付けます。
この時もスプレーのりを使うときれいに貼ることが出来ます。



台紙が貼れましたら、角をカッターで斜めにカットします。
台紙から1.5ミリ程空けてカットすると内側に折った時に角がきれいに仕上がります。
ここはきれいに仕上げるポイントです!



台紙の周りは木工用ボンドで薄く丁寧に塗って、内側に折り貼り付けます。

あとは本文に見返しを付け表紙とのり付けすると出来上がります。
カットが出来ましたら、表紙の裏面に貼り付けます。
この時もスプレーのりを使うときれいに貼ることが出来ます。



段取りや制作工程など、一人で制作するには難しいと思いますが、
みんなで出来ると大変な作業も楽しい時間になりました。

修了展もありますので、時間があれば上製本で製本してみてくださいね!
約5時間の授業、お疲れさまでした。

*4月・春のわくわくガイダンス

・4月29日(木祝) ①14:00〜16:00 ②17:00〜19:00

なお平日も午後1:00以降ならお好きな時間にガイダンスを行いますので、
参加ご希望の方は来られる日時をお知らせください(ガイダンスの所要時間は1時間30分程度です)。

お問い合わせやガイダンスに参加をご希望の方は TEL078-332-5808または、
こちらのメールフォームからお願いします。

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2021年4月17日(土)イラストレベルアップコース・山内庸資先生の授業内容

2021-04-21 16:06:54 | イラストレベルアップコース
イラストレベルアップコース・山内庸資先生の授業では、ゲスト講師のお話をお聞きする回があります。

今回は、皆さんがギャラリーへ行く機会があまり無いというので、大阪のiTohenでの課外授業をすることになりました。
そしてゲスト講師として、iTohenオーナーでグラフィックデザイナーの鰺坂兼光さんにお話をお聞きします。



2003年にiTohenはオープンします。
今年で18年ですね。今までの展示では18才〜71才の方がされていて約450回されているそうです。

お客さまから見ると喫茶店のマスターとして親しまれていますが、ギャラリーの裏には仕事部屋もありグラフィックデザイナーとして活躍されています。



最近では毎日絵を一枚描いてインスタグラムにアップされていて、
忙しい中でも楽しいことを見つける方なんだなと思いました。

iTohenでは沢山の出会いがあります。
絵話塾の卒業生のマメイケダさんがスタッフで働いています。
それだけでも贅沢な空間です。

今では大活躍されているミロコマチコさんも、iTohenでグループ展をされたのがきっかけで、
絵本作家になりたい!と思ったそうです。
その後、鰺坂さんと自費出版で制作した『やまのいえで』1000部限定で出版されました。
それが11年前です。



ミロコマチコさんの絵は、上手ではなく惹きつけられる何かがあったそうです。

展覧会を沢山するうちにお仕事に繋がっていくと、
クライアントも展覧会の絵が好きで依頼するので、絵を描く方もストレスがないです。
なので展覧会をして絵を見ていただくということは大事。と鰺坂さんはおっしゃっていました。



何かをするというチャレンジも「出来ないかも」「お金がない」という不安は出ると思いますが、
このバリケードを外してみましょう。

こうしたいと思ったら動いてみる。
どうしようかと考える前に行動する。

トライアンドエラーで失敗を恐れず行動していきましょう!

鰺坂さんから前向きになるお話をたくさんお聞きしました。



最後にそれぞれの作品も見ていただき、講評をいただきました。
鰺坂さん、山内さん、ありがとうございました。


*4月・春のわくわくガイダンス

・4月29日(木祝) ①14:00〜16:00 ②17:00〜19:00

なお平日も午後1:00以降ならお好きな時間にガイダンスを行いますので、
参加ご希望の方は来られる日時をお知らせください(ガイダンスの所要時間は1時間30分程度です)。

お問い合わせやガイダンスに参加をご希望の方は TEL078-332-5808または、
こちらのメールフォームからお願いします。

よろしくお願いいたします。


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