絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2017年5月21日(日)絵本レベルアップコース・高科正信先生の授業内容

2017-05-27 20:11:34 | 絵本研究科
絵本レベルアップコースの高科正信先生の授業は、今期最後です。
最後のテーマは「おめでたい絵本」です。

子どもの本はおめでたいものであると言います。
それはなぜか。



今回紹介された本です。

『おめでとう』…作・ふなざきよしひこ/絵・宇野亜吉良
 お誕生日、お正月、クリスマスなどのあらゆるお祝い事を「おめでとう」とうたった絵本。

『くまのプーさん』…作・A.Aミルン/絵・E.Hシェパード 1926年 岩波少年文庫

『たろうとともだち』…作・むらやまけいこ/絵・堀内誠一 1977年 福音館書店

『ロージーのおさんぽ』…作絵・パット=ハッチンス/訳・わたなべしげお 2007年 偕成社

『のまどくん』…作絵・片山健 2010年 文溪堂
 いろんなものを拾い家に持ち帰る自由人の典型のお話。

『よじはんよじはん』…作・ユン・ソクチュン/絵・イ・ヨンギュン/訳・かみやにじ 2007年 福音館書店
 各家庭に時計がまだなかった時代の韓国のお話。「よじはん」と教えてもらい、忘れないように何度も口にしながら帰る途中、寄り道して忘れてしまう。
 大人と子どもの時間の感じ方は違う。子どもの時間は貴重で長く感じる。

『いちにちにへんとおるバス』…作・中川正文/絵・梶山俊夫 1987年 ひかりのくに
 関西弁が何ともゆるやかで軽快。

『クーくん、ツーくんとタコとイカ』…作絵・長新太 2007年 文溪堂

『イカタコつるつる』…作絵・長新太 2004年 講談社
以上です。


子どもの文学の優れたところは、大らかなところです。
大らかで楽しい絵本は読んでいて気持ちが良いですね。

子どもの文学は、大らかに人間を肯定します。
否定せず丸ごと受け止めます。

絵本は人を愛すること、人生は生きるに値するものだと伝える文学です。
絵本で笑うことにより、何もかも失っても何らかの形で、子どもの中に生きる力を与えることができるのではないか。

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最後に高科先生からのお知らせです。
福音館書店から、子どものとも月刊絵本で『はしを わたって しらない まちへ』が出版されます。

今年9月5日(火)〜10日(日)までその絵本の原画展をVieにて開催します!
高科先生と、絵を描かれた中川弘典さんのトークショーとサイン会を9月9日(土)4時〜行う予定です。
制作秘話などが聞ける貴重な機会ですので、ぜひご参加下さいね。

今日で絵話塾全体の授業としましても、今期最後でした。
皆さん、半年間または一年間、お疲れさまでした。ありがとうございました!

来期は、6月末頃より順次スタートします。
WAKKUN先生によるガイダンスも、5月28日(日)と6月11日(日)に開催します。
興味のある方、どうぞお待ちしております。

※
興味のある方はギャラリーvie絵話塾までお問い合わせ下さい。
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Gallery Vie 絵話塾(かいわじゅく)
E-mail:kaiwajuku@galleryvie.jp
〒 650-0022神戸市中央区元町通3-2-15
セントラルビル元町5F
TEL:078-332-5808  FAX:078-332-5807
URL:http://galleryvie.jp/kaiwajuku/k-info.html 
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2017年5月17日(水)イラストベーシックコース・授業内容

2017-05-18 15:59:28 | イラストベーシックコース
イラストベーシックコースも本日が最後の授業です。
最後の授業ですので、記念に残る物ということで、名刺を作ります。

その前に、ボローニャ用に絵を描いてこられた方は発表しました。

三枚一組の絵です。


「一枚目は良かったのに後の二枚がもったいないな」
「全体を塗ってしまわないで、空間を出してもいいし、同じ大きさじゃなく、サイズを変えてもいい」と イヌイ先生。
仕事もしながら三枚完成させてきたのはスゴイ!と イヌイ先生も感心されていました。

隣のギャラリーでは「修了展」が開催されているので、イヌイ先生も10年程前に描いた絵本を持ってきて、みんなに読み聞かせしてくださいました。

 
都会に埋もれた古いビルが、いろんな国を旅していくお話し。
世界を旅したイヌイ先生自身にも似ているお話しでした。


では、名刺を作る作業に入ります。

まず始めに、紙の種類・印刷の種類・加工ソフトについてなどの、印刷に関することの説明をしていただきました。
加工ソフトでは、photshop や illustrator のソフトがお勧めです。
加工ソフトを使って、ポートフォリオ(作品集)を作って持っていると、何かの時に役立ちますよ。

名刺の図案は、印刷してカットされる時に3〜5ミリ切り落とされますので、
それを見越して大きめに描いている方がいいです。



名刺の絵が描けましたら、スキャニングしてデータを作ります。
イヌイ先生が、文字のレイアウトをして、データを作ってくださることに!



データを入稿して、完成された名刺が、後日みなさんのところへ届きます。
授業は今日で終わりですが、名刺が届くまで楽しみがまだ続きますね!

今日は最後でしたので、修了式もしました。
約半数の方が、休まず皆勤でした!みなさん充実した一年でしたか。
イヌイ先生も一年間、楽しい授業をありがとうございました。

「修了展」は、21日(日)までです。
ぜひ一年間の成果を見にいらしてくださいね。








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2017年5月14日(日)絵本レベルアップコース・松田素子さんの授業内容

2017-05-17 17:35:35 | 絵本研究科
編集者の松田素子さんの授業は本日で今期最後です。
見学者もおられたので前半に松田さんのこれまで編集されてきた絵本のお話をしていただいた後
後半は、持参したダミー本の講評を行いました。

写真は、なかやみわさん作『そらまめくんのベッド』のダミーです。
向かって右側が訂正前。左側が訂正後です。
どこが改善されたのか皆さんに質問される松田さん。

作家は出版に至るまでに思考錯誤を繰り返し、ダミーを何度も描き直しています。
出版されている絵本を読んだ時に、作家がこういうことに気を配っているんだと
発見できる人になってほしいということで今回見せて頂きました。 
「見る力」と「作る力」がつながっていることに気づいて作ってほしい、と松田さん。



さて、ダミーの講評に入ります。



・子どもの想像力に負けないで作る。

・読んだ後も、絵本で見た世界がもしかするとこの日常世界にもあるのかもしれない、と匂わせられると良い。

・絵本は結果でなく過程を楽しむもの。課程を経てこそ結果を喜べる。

・作者だけがわかっているのでは説得力に欠ける。

・自分の世界を深めて遊ぶ。

・15見開きのうち、どの部分にどれだけ分使うか割り振りも考慮する。
 見せ場で多めに使うなど計算もしておく。

・作品を作る情熱も必要だが、クールな計算力もいる。どちらも欠かせない。

・「かわいい」という言葉を多用しない。
 便利な言葉であらゆる意味を含む「かわいい」ですが、使った後で「どこが?」と自分に問うのを忘れないこと。
 自分の心と荒っぽく付き合うのはやめて、ひとつひとつ自分に問うこと。その積み重ねが大切。

最後に、まどみちおさんとのエピソードからこんな言葉を。

 葉っぱ一枚、石ころひとつをじっと見つめる。
 1秒しか見なかったものを10秒、1分見てみるとそこに広がる宇宙に広がる。
 日常にこそ目を向けるべき大切なことが溢れているのでは。

松田さん、今期もどうもありがとうございました。








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2017年5月14日(日)絵本レベルアップコース・松田素子さんの授業持ち物

2017-05-12 19:01:27 | 絵本研究科
絵本レベルアップコース

◎5/14(日)松田素子さん 11〜14時(※3時間)
*持ち物…絵本のダミー(15見開き)とDM代500円
それと、高科先生の課題も教室で集めます。(「子どもの時間」というテーマで物語を書く、タイトルは各自で付ける)
以上よろしくお願いします。

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2017年5月6日(土)デッサン基礎クラス・タケウマ先生、たなかしん先生、yamyam先生の授業内容

2017-05-12 12:56:10 | デッサンクラス
デッサン基礎クラス・タケウマ先生のクラスは今日で今期最後です。
ラストは、ゲスト講師をお招きしまして講評会と、後半に講師の方々のお話を伺いました。

まずは、生徒さん達の「オリジナル画」を講評していただきました。
工夫したところ、こういう絵を描きたかったといった話も自分で説明しながら発表します。

今回は絵本作品の方もおられましたので、その際は、絵本作家のたなかしんさんにアドバイスいただきました。




<絵本について>
・絵本は読者に寄り添う見せ方も必要。
・先に結末を決めておく。そこさえ決めて作ればぶれないで描き進められる。
・絵本の原画も出来れば水貼りした紙で描いた方がきれい。していないと、コピーした際にでこぼこした陰影が出てしまう。
 水貼りが苦手だというたなかしんさんは、ボードやキャンバスに描いたりなどしなくても良い方法を取られているそう。

<イラストについて>
・画材の特性を生かす。画材を信頼する。
・失敗を恐れずに描く。絵は失敗して描き直すことを繰り返して上手くなっていく。何枚も描くことで別の構図も思いつくのでは。
・人に見せることを考えて描くと絵が硬くなるので、人に見せると思わずに描き、たまたま上手くできたと思うものを見せれば良い。
・好きで描けるものを好きに描く。描きたくないものは描かなくても良い。(仕事ではないので)
・デフォルメするにしても実際のものを必ず見て描くことは大事。
・自分で完成を決めずにどんどん描くと、どんどん良くなってくる。納得するまで描くのが上手くなる近道。
・短時間で描いたように見せない工夫も実は大事。
・時間の移り変わりも色で表せられると良い。
・集中力が続かなければ一旦、他の絵を描いてまた戻ってくれば良い。

本日はたっぷり3時間授業ですので、休憩をはさんで後半は、講師のお二人のお話へ。




お二人に共通していたのが、
・楽しく、自分の描きたい絵を描くこと
・苦手なこと、やりたくないことは極力避ける
でした。

そのためにはどうすれば?その策はそれぞれで、思い切って勝負に出たり、環境をエイ!と変えたり
考えて行動に移しておられました。
頭の中でぐるぐる考えているだけではだめなんだと、当たり前ですが思い知らされた人も少なくなかったのでは。

お二人の具体的なお話をお聞きできて、とても参考になりました。

たなかしんさん、yamyamさん、本日はありがとうございました。
タケウマ先生、今期も半年間ありがとうございました。

皆さんのオリジナル作品とスケッチノートは西宮市苦楽園にあるギャラリー6cさんで見ることができます。
スケッチノートを開いて、この半年間で得た絵を描く楽しさを感じていただけたらと思います。
この機会にぜひ足をお運び下さい。よろしくお願いいたします。

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ギャラリーVie絵話塾 
絵本・イラストのための基礎クラス第10期生修了 展

『 描く、遊ぶ。 』

◎会 期…2017年6月1日(木)~11日(日)
◎定休日…火・水
◎時 間…12:00~19:00
◎場 所
 galerie 6c 西宮市南越木岩町9-5 パルレ苦楽園3階 306
 0798-61-6131
 最寄り駅…阪急 苦楽園口駅 下車 徒歩3分ほどです。
 http://www.galerie6c.net
◎出品者氏名…ウエスギナオ・enco・Q-enta・すじまる・せきぐちみほ・まつおみゆき・ムラタちか・ゆずのみかん(アイウエオ順)

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