絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2023年2月19日(日)絵本ゆっくりコース・荒井良二さんの授業内容

2023-02-23 19:24:21 | 絵本ゆっくり塾

本日は、荒井良二さんの二回目の授業です。

 

荒井良二さんの新刊『みんなたいぽ』 

荒井良二 絵  マヒトゥ・ザ・ピーポー 文  ミシマ社

 

本日は、この『みんなたいぽ』の文を聞いて、絵を描く授業をします。

文を書いているマヒトゥ・ザ・ピーポーさんは、GEZANというパンクバンドのフロントマンです。

荒井さんは以前から、GEZANのファンだったので、依頼を受けて嬉しかったとお話しされていました。

マヒトゥ・ザ・ピーポーさんから、文をいただき絵本にしていくのですが、「たいぽって何?」などの質問は一切せず、文を読み解いて絵を描いていったそうです。

正解かどうか分からないし、作者の思う絵とはずれているかもしれない。

責任重大で緊張するとおっしゃっていました。

想像してビジュアル化する。

行間を読んで、文章に書いていない部分を拾う作業が好きとも

おっしゃっていました。

 

荒井良二さんの絵本を見ていると、絵の部分から文章にない世界を想像して、より深く絵本に入っていく感じがするのは、そういうことだったのかと納得しました。

 

ではワークショップを始めましょう。

『みんなたいぽ』の前半の文章をお見せします。

この文章を読んで、自分なりに絵を描いていってください。

せっかくのなで、GEZAN『あのち』をBGMに流して作業しました。

今回も24ページのミニ絵本を使って創作していきます。

文章の話言葉にも気にして、年齢は?体型は?なども想像しましょう。

ことば・いろ・おとなどの表現が難しいですね。

今回も正解はないですよ。

 

 

では、そろそろ絵本の中身をお見せししょう。

今回の授業で、ビジュアル化されていない文章を読んで、絵で表現するということを体験してほしいかった。と 荒井良二さんはおっしゃっていました。

 

授業が終わってからもサインをいただいたり、和やかな時間が続きます。

 

●ガイダンス(説明会)のお知らせです。

絵話塾にご興味のある方は、ぜひご参加ください。

お待ちしています。

2023年

2月25日(土)・3月25日(土)p.m2:00~

2月26日(日)・3月12日(日)p.m6:00~

3月21日(火祝)p.m2:00〜  p.m5:00〜

3月5日(日)p.m5:00~ 3月26日(日)p.m2:00~ p.m6:00~

 

詳しくはメールkaiwajuku@galleryvie.jp
またはtel.078-332-5808までご連絡ください。

よろしくお願いいたします。

 

 

 


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2023年2月18日(土)イラストじっくりコース・おさないまこと先生の授業内容

2023-02-23 18:41:47 | イラストじっくり塾

おさないまこと先生の2回目の授業です。

前回制作した立体の研磨・着色を行いました。

今回はブローチも制作するので大忙しです。

初めにおさない先生から、作品を制作した後に、その作品をいろんなシチュエーションで撮影をすると楽しいですよ。と写真を見せていただきました。

制作して終わりではなく、制作後も楽しめると思うと、いろんな想像が広がりますね。

 

では、そろそろ作業を始めましょう。

研磨はスポンジ研磨剤を使います。

今回は粗いものから細かいものを用途に合わせて使用していきます。

スポンジなので細かい部分も削りやすいですね。

 

研磨の際は、細かい白い粉が出るのでマスク着用です。

本日は人数が多いので、屋上で作業しました。

曇っていたのが残念でした。

 

つるつるの陶器のような質感に仕上げる人もいれば、動物の毛並みを表現するのに、カッターで削って荒く仕上げる人もいてそれぞれです。

 

ブローチの制作も同時進行で進めます。

ブローチの金具を付けるので、裏面は平らになるように紙やすりを使って削ります。

乾燥すると割れやすくなるので気をつけて作業してくださいね。

整形したあとオーブントースターで10分〜15分焼きます。

お餅を焼いているみたいですね。

  

オーブントースターで焼いたブローチ

 

着色をして完成!

 

立体制作の方も、研磨後アクリル絵の具等で着色しました。

 

頭・手足を単体で作った方は、最後に針金を中に入れて繋げます。

 

 

時間内に完成するのは難しかったですが、頑張って完成した方もいらっしゃいました。

    

各自作業しながら、次回クラス全員で作るカレンダーの話し合いもしました。

 

おさない先生の今後の授業では、皆でひとつのテーマで6場面を作り、写真を撮ってカレンダーを作ります。

今回は『ブレーメンの音楽隊』に決まりました。

3/4(土)までに、おさない先生がお話を6場面に分けてくださるので、次回の授業までに6場面のラフを考えてきてください。

【課題】『ブレーメンの音楽隊』のお話6場面のラフを考えてくる

 

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2023年2月11日(土)文章たっぷりコース第4期・6回目の授業内容/高科正信先生

2023-02-18 22:02:23 | 文章たっぷりコース

今日は「私とはいったい何者か?」ということについてのお話です。

このことは人類が言葉を獲得し、社会的な存在として集団生活を送るようになって以来、最も古くて根源的は問いではないでしょうか。

ゴーギャンの絵(我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか)にもありましたが、

「人間とは何か?」ということを体系的に学問として捉えようとする一番最初は神学でした。

それでも解明しきれないため、哲学が生まれましたが、人間はどんどん複雑化していき、今度は心理学が生まれました。

シュタイナーが人間を4つに分類したりしますが、それでも答えは出ない。

やがて産業革命が起こって、それまでは「子ども」という認識がなかったのが、小さい人たちには知識を与えなければいけない、そんな場所を作る必要があるということになり、ペスタロッチなど教育を追求する学問〜すなわち教育学が生まれました。

近代化が訪れた後も人間はどんどん複雑になっていきます。

現代でも親による子どもへの虐待、その逆などを含め人間の醜い部分も社会現象化していき、人間というものを捉えられなくなっていきます。

そういう時に、例えば1900年頃になって「人間とは何か」「人間とはこういうものである」ということを教えるために児童文学が誕生したのではないか、と今江祥智が言ったそうです。(元々は神父さんが言った言葉だそうです)

「自分はいったい何か?」「どこから来てどこへ行くのか?」という問いに、答えは出ることはありますが見つかった答えが果たして正しいのかというのは、大変難しいことです。

そこで、先生が紹介してくださったのは、楳津かずおの『わたしは真悟』(小学館)です。

小学6年生の悟の父親の町工場に産業用のロボットが来て、悟は工場見学の時に別の学校の少女・真鈴と出会います。やがてロボットたちが意志を持って移動し始め、二人を自分の両親だと思うようになって…というストーリー。「私はいったい何者なのか」「私はどこから来たのか」「私はどこへ行けば良いのか」という問いかけがされていて、1983年に出版されたこの作品は、先生が読んで最も面白いと思った漫画の一つなのだそうです。

  

「わたし」をテーマにした絵本には、谷川俊太郎の文に長新太が絵を付けた『わたし』(初版は1976年・福音館書店

https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=427)や、

2018年1月号の「こどものとも」(福音館書店)に載った五味太郎の『わたしとわたし』

https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=5417#modal-content)という作品もあります。

神沢利子が井上洋介の可愛い絵とともに、古典的で根本的な難しい問題の答えを子どもの文学で出したのが

『くまの子ウーフ』のシリーズ(初版1969年・小学館)です。

彼女は作品の中でいとも簡単に問いの答えを出したり、子どもに考えさせるように仕向けたのです。

 

『はらぺこあおむし』で有名なエリック・カールの『ごちゃまぜカメレオン』(ほるぷ出版 → 偕成社)は

自分以外の何かになりたいカメレオンの話です。が、最後は自分は自分で生きていくしかないというふうになっています。

    

子どものための作品も多いフランスの詩人、ジャック・プレヴェールの書いた詩に「わたしはわたしよ もともとこんなよ」というのがあり、高田渡が曲をつけて歌っているそうです。

   

イエルク・シュタイナーが文を、イエルク・ミュラーが絵を描いた『ぼくはくまのままでいたかったのに…』(ほるぷ出版)は

クマが人間に間違われて、さまざまな仕事をさせられるという不思議なお話です。

これとは逆に、まど・みちおさんの詩集(『まどさんのうた』阪田寛夫 編・童話屋)には

「くまさん」にしろ「うさぎ」にしろ、自分がクマでありウサギであることが嬉しくて仕方がない詩が載っています。

ここで授業の前半が終わりです。次回も違った角度から「わたしとは誰か」というテーマでお話ししましょう。

 

後半はテキスト『文章のみがき方』(辰濃和男 著/岩波新書)の「Ⅱ さあ、書こう」から、

「3. 書きたいことを書く」「4. 正直に飾り気なく書く」のところを皆で音読していきました。

①書きたい気持ちが沸き起こった時に書く。 

②難しい言葉を使うのではなく、誰にでもわかるような文章で組み立てる。

③ただ単に書くだけではなく、内容が深いかどうかが重要。

④③のようなものを書くためには、観察する力・解釈する力が必要であり、見識を深める・広めることが重要。

ベバリィ・クリアリーの『ヘンショーさんへの手紙』(あかね書房)には、主人公の少年が作家のヘンショーさんに

「僕もヘンショーさんのように文章を書く人になりたいです。どうしたらなれますか?」と手紙で尋ねたところ、ヘンショーさんは

「まずよく見る。それからよく聞く。そしてよく考える。それがうまくできようになったら、それから書く」と答えます。

この教科書の中で、著者の辰濃和男が言っていることと同じですね。

文章を書くために、さまざまな見識を深めていくように心がけましょう。

今回の課題は、「秘密」です。(ひみつ・ヒミツ・ヒ❤️ミ❤️ツ、表記方法はなんでも可)

どんな語り口でも構いません。自分の秘密を告白してもいいし、秘密のお話を考えても構いません。スタイルも、長さも自由です。

ということで、次の次あたりで「秘密」についての内容の授業をしようと思います。

「秘密」の提出は、次回25日の授業時です。よろしくお願いします。


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2023年2月15日(水)絵本わくわくコース・高科正信先生の授業内容

2023-02-16 18:44:44 | 絵本わくわく塾

高科正信先生の3回目の授業は「鬼の絵本」がテーマでした。

 

はじめに夢枕獏編著の『鬼譚』からの興味深いお話です。

 

怨霊の祟りにおびえた桓武天皇が鬼封じの為、平安京は四方を中国の象徴的な動物(玄武・白虎・青龍・朱雀)に守護されている空間だそうです。

日本には昔から北を嫌う思想もあり、京都の北には貴船や鞍馬、されに北東(丑寅の方向)比叡山があるというお話でした。

 

ではそろそろ、鬼の絵本の話に入りましょう。

 

昔話にはよく鬼が出てきます。

『桃太郎』『泣いた赤鬼』など、鬼が出てくる絵本は沢山あります。

その中から鬼の絵本を紹介していただきました。

 

『だいくとおにろく』       絵 赤羽末吉  再話 松居直  (福音館書店)1967

『ふくろにいれられたおとこのこ』 絵 堀内誠一  再話 山口智子 (福音館書店)2004

 

『ゼラルダと人喰い鬼』 トミー・ウンゲラー  (評論社) 1977

扉のデザインが素敵ですね。

権力者には都合の悪い者を、鬼として排除したい存在。

 

『島ひきおに』    絵 梶山俊夫  文 山下明生  (偕成社) 1973

『島ひきおに』のように、人を信じて仲良くなりたいと思う鬼に対して、

人間は鬼は悪い者という先入観があり、鬼から逃げていく。

 

『オニとワニ』     絵 飯野和好  文 ねじめ正一  (福音館書店) 2023

 

ここで紹介された絵本でも分かるように、人間の中にある悪を鬼として書いています。

鬼は人の心に巣食うもので、人間の暗の部分、それが鬼の正体なのですね。

 

次回の課題です。

「絵本のテキストを書く」 ※締切4月12日

テーマ「しあわせの絵本」

・絵本ですので、15見開きで考えてください。

・見開きの始めに1~15の番号を入れてください。

 

次回は「死と再生」がテーマです。

 

 

●ガイダンス(説明会)のお知らせです。

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2023年
2月26日(日)・3月12日(日)p.m6:00~

2月23日(木祝)・3月21日(火祝)p.m2:00〜  p.m5:00〜

2月25日(土)・3月25日(土)p.m2:00~

3月5日(日)p.m5:00~ 3月26日(日)p.m2:00~ p.m6:00~

 

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2023年2月4日(土)イラストレベルアップコース・朝野ペコ先生の授業内容

2023-02-16 17:47:36 | イラストレベルアップコース

今日はイラストレーター朝野ペコ先生の2回目の授業です。

今回の授業は、前半に「以前携わった映画のお仕事」、後半は「オリジナリティーについて」です。

まず前半は、2021年公開された映画『花束みたいな恋をした』でペコ先生が劇中のイラストを担当されたお話です。

イラストレーターが映画製作に関わるということはあまり多くないそうですが、製作期間が長期にわたるということもあり、

ペコ先生自身、とても学ぶことが多かったそうです。


●映画のお仕事
「SNSでイラストを見てもらったことがきっかけで「どういった紙を使うか」「どういった感じでイラストを描くのか」といったことから細かくヒアリングして下さり、使うペンや紙を1つずつ選ばせてもらいました。

撮影期間中は、毎週のように撮影に立ち会われ、監督の後ろでイラストを描かれるシーンをチェックしておられたそうです。
「撮影の時にそれが映るかは分からない一瞬のシーンだけれど、しっかり作り込んでいたりして、見えていない部分の作業量が多いんだなと感じました。映画製作に携わっている方は映画愛がある方が多かったです」。
本編の中で使われたペコ先生が制作されたタイトル文字や、撮影で使われた食べ物の写真なども交えてお話し頂きました。

●オリジナリティーについて
自分が影響を受けたもの、例えば子どもの頃に好きだった物はなぜ好きだったのかを研究してみましょう。
ペコ先生は、子どもの頃、映画が好きで、学校から帰ると、映画雑誌のハリウッドスターの似顔絵を描いて過ごしていたそうです。
「子どもの頃に好きだったものは「友達が好きだから好き」「流行っているから好き』というのではなく、

『自分が良いと思っているから好き」が出やすいのでは、と考えています。
また、ヒッチコックの映画も好きだったので、そこから「想像させる」とか「カメラワーク」について影響を受けたように思います。

好きの要因は、1つではなく、いろんなものから吸収してミックスされているので、その作業を繰り返すことでオリジナリティーが生まれていきます。

●ポイント
 皆さんも何が好きなのか、どこに惹かれているのか、自分の「好き」を深堀りしていくために書き出してみてください。
それぞれ子どもの頃のことを振り返って書き出していくと、同じ物が好きな場合でも、「好き」の要因が違っていたりして面白いですね。
書き出したあと、近くの人同士で見せ合ったりして、それぞれのオリジナリティーのヒントが沢山感じられた授業になりました。

では次の授業でお会いしましょう!

 

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