絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2024年11月30日(土)イラストじっくりコース・おさないまこと先生の授業内容

2024-11-30 17:31:40 | イラストじっくり塾

おさないまこと先生の授業では、立体を制作します。

最終的には立体制作をした作品を撮影してカレンダーにしていきます。

 

立体制作だけではなく、半立体のブローチも作っていきます。

ブローチなどは、個展など実際に見に来ていただいた方が、手に取り買っていただけるようなグッズです。作り方を覚えておくといつか役に立ちそうですよね。

 

まずはこれまでに仕事で制作された作品を、生徒さん達に直接触れて見てもらいました。

たくさんの繊細な立体作品がずらり。

登場人物だけではなく、背景などのセットも制作されています。

昔話などのストーリーに沿った小道具だったり、教科書や子ども雑誌の付録で撮影したものであったり、その小さな一つ一つが愛らしいです。

どんな素材を使われているか、制作や撮影の苦労話をお聞きしました。

 

本日はラフスケッチをして成形までします。

おさない先生が、制作の工程を分かりやすくイラストで説明してくださってます。

こちらを参考にしてください。

 

 

立体を作るので、立体の形が分かるように、正面・後ろ・横・真上からのスケッチをします。

では、皆さんもラドール(粘土)を使って制作してみましょう!

 

 

成形が完成したら、次回の授業までに乾燥させておきます。

次回は、研磨で形を整え着色をします。

 

 


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2024年11月27日(水)絵本わくわくコース・太田朋先生の授業内容

2024-11-28 16:51:29 | 絵本わくわく塾

本日は太田朋先生の初回の授業です。

太田朋先生の作品は、シンプルな線で描かれたイラストに温かなことばが添えられています。

先月、ギャラリーvieで作品展されていましたので、皆さんは先に作品とお会いしていましたね。

作品の雰囲気と同じで、穏やかで親しみやすい太田朋先生です。

 

本日の授業は「しりとり絵本」のアイデア出しをしました。

まずは、今までの生徒さんの作品を参考に見せていただきました。

単語でつなげていくのではなく、絵本のように物語になっている作品もあったり、広げたら動物園の案内地図になっているアイデア作品もありました。

土台の紙は、コピー用紙を八つ折りにして、真ん中の部分に切り込みを入れます。

パタパタと折れば、8ページのミニ絵本が完成します。

 

土台が完成したら「しりとり絵本」のアイデア出しを始めましょう。

好きなこと・日頃、気になっていることからイメージを膨らませていくといいですよ。

どんなことば、どんなイラストで繋げていくかを考えて、そのテーマに合う画材を決めます。

見開きに2つ以上の言葉を入れ、ページ割り、構図(言葉や絵の入る位置)も考えてください。

しりとりの最初と最後の文字を大きめに書いたり、色を付けると分かりやすいですね。

ノートやスケッチブックにアイデアを出して、太田先生と相談しながら進めていきました。

 

次回は「しりとり絵本」を発表した後、プラ版画のワークショップをします。

プラ版画にしたいイラストを、ハガキサイズで描いてきてください。

プラ版画は反転するので、出来上がりを反転させたイラストにしてくださいね。

文字を入れる場合は、要注意です!

よろしくお願いいたします。


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2024年11月23日(土)イラストレベルアップコースの授業内容

2024-11-28 15:54:43 | イラストレベルアップコース

今日はイラストレベルアップコース、今期第1回目の授業です。

イラストレベルアップコースでは、イラストのお仕事をこれからしていくためにはどうすれば良いか、イラストのお仕事をされている方はもっとお仕事を増やすためにどうしていけば良いのか、を現役のイラストレーターやデザイナーの先生から学ぶことが出来ます。

 

この講座では、3名の先生がローテーションで授業を行います。

初回の授業はデザイナーの駒井和彬先生(写真右)、イラストレーターのyamyam先生(写真中央)、おかやまたかとし先生(写真左)の合同授業です。

まずは先生方の自己紹介です。

駒井先生

「絵話塾の講師として3年目で、絵話塾には、15年程前に通っていた卒業生でもあります。イラストレーターとしての経験を経て現在はデザイナーをしており、書籍や絵本などのデザインをしています」

yamyam先生

「小さい時から絵を描くことやものづくりが好きで、中学の卒業文集に『イラストレーターになりたい』と書いていたので、今は夢だったイラストレーターのお仕事をしています。仕事内容は雑誌や広告のイラスト、壁画、グッズなどです」

おかやま先生

「似顔絵師のお仕事を約13年していましたが、コロナの影響で似顔絵を描くお仕事がなくなり、自粛期間中にSNSに力を入れ、イラストのお仕事が徐々に増えてきました。妻(イラストレーターのこやまもえさん)も、イラストレーターで、2人とも書籍のお仕事が多いです」

先生方の自己紹介の際には、今まで携わられたお仕事の書籍や雑誌、出来上がって間もない原画も実際に見せて頂きました。

次は、アイスブレイクの意味も込めて、隣の受講生の方と似顔絵を描き合います。

初めましての方とも和気あいあい、お話しながら似顔絵を描いたり、見せ合ったり楽しい時間が流れます。

 

続いて、生徒の皆さんの自己紹介です。

・1人で描いていると、楽しいはずなのに、悩んでしまうので気軽に相談出来たり、話せたりする仲間が欲しくて受講を決めた。

・イラストのお仕事をやっているが、自分の絵を良いと思ってくれる方に実際に会ってみたいのでイベントなどに出展してみたい。

・美大などで絵を学んだことがないけれど、絵を描くのが好きで、説得力のある絵を描きたくて通うことにした。

・認知度を上げたくて、展示を積極的にやっており、1年後に個展を控えているので、それまでにグッズやミニ画集などを作りたい。

 皆さん、それぞれに想いを持って受講されています。授業を通じて、イラストについて話せる仲間になっていけたら良いですね。

 

最後に、それぞれの先生方から次回までの授業課題の発表です。

駒井先生

1.次の授業までに年賀状を2種類以上制作して来て下さい。季節感やオリジナリティ、セットにした時の世界観のまとまりも意識してください。

2.年間を通した課題として、「イラストで売り上げ」を立てて来てください。方法はクライアントワーク、ストックイラスト、原画販売など何でも構いません。そちらは最終授業日に発表です

yamyam先生

12月を想定して、A4サイズの雑誌の扉絵を制作して下さい。タイトルが入ることを想定し、文字が入った上でページがまとまっていること、必ず季節感を出したイラストにしてください。

おかやま先生

次回の授業では

1.今まで携わったお仕事のジャンル・どうやってお仕事が来たか

2.似顔絵の描き方・似せ方をお話しします。似顔絵の授業をするにあたって、授業前までに芸能人・家族など、どなたでも良いので似顔絵を描いて来て下さい。

描きました似顔絵のモデル、写真なども持参ください。

それでは、次回の授業はおかやま先生の担当です。

それでは、皆さん、約10ヶ月楽しく学んでいきましょう!よろしくお願いします!


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2024年11月24日(水)絵本ゆっくりコース・編集者の松田素子さんの授業内容

2024-11-26 18:31:24 | 絵本ゆっくり塾

本日はゲスト講師の編集者・松田素子さんの授業です。

松田さんが編集された絵本が、出版するまでのお話をお聞きしました。

 

長谷川義史さんの2000年に出版されたデビュー作『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』BL出版 の絵本を編集されています。

タウン誌に掲載されていた長谷川義史さんのイラストを見て、絵本を描いたら面白いかもと思って、依頼をされたそうです。

 

『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』は、主人公はおじいちゃんだけではなく時代も主人公。

この絵本で大事なのは、時代がさかのぼって読者がその時代に入っていけること。

絵本は絵が語るので、絵が大事です。

松田さんは時代背景を丁寧に描いてもらえるよう頼み、長谷川義史さんは何度もダミー本を描き直されたそうです。

 

絵本は出版してしまえば、作者から離れていきます。

「あ~、こうしとけば良かった」と思わないように、妥協をせずに納得のいくまで描き直します。

 

作者も編集者も「良い本をつくりたい」という目的は同じです。

「編集者は産婆さんのようなもの」と、松田さんはおっしゃっていました。

 

 

 

◎作者は読者のことを考える

 

『ぼくのかえりみち』 ひがしちから (BL出版)2008年 が出版される前のダミー本を見せていただきました。

ダミー本の段階では、読者は横から主人公を見ている構図になっていましたが、出版された絵本では読者が主人公になって、白線の上を歩いています。

緊張感を持たせ、余計な部分は描き込まない。

読者も一緒にドキドキハラハラし、どれだけ絵本の世界に入れるか、読者に共感させることが大事です。

 

この絵本のように、絵本には流れがあって、白い線が途切れないよう構図を考えられています。

 

 

 

◎ページをめくる大事さ

 

絵本はページをめくるので、次のページへの期待を持たせることも大事です。

『はみがきれっしゃ』くぼまちこ  (アリス館) 2015年 は、次のページをめくると、わ~と盛り上がります。

どう変更されてかダミー本も見せていただきました。

 

 

後半は、ダミー本の講評をしました。

 

松田さんはダミー本を見て、こうしたら良くなる。こうしなさい。とは言いません。

作者に気付いてもらいたい。本人がそうしたいと思ってもらえると信じて、ギリギリのアドバイスをしています。

・なぜこうなるのか?と、自問自答出来る人になってほしい

・どうしたらいいの……と、とことん困ってみる。困ったアンテナを高く出しているとちゃんとキャッチ出来る

・気付きは日常生活の中にありますよ

・出版するより、作家でありつづけることの方が難しい

・説明はいらない。絵で伝える

 

 

松田さんからお話がありました。

SNSは人間が使うものでしたが、今ではSNSに使われている感じがある。

SNSに頼るのではなく「どうして?なぜ?」と問いを見つけることをしてください。

絵本も同じです。深く丁寧に読んでほしいです。読む筋肉を付けてください。

 

そして最後に、月見草の蕾から花が咲くまでをじっと観察し、撮影されたフリップブックを見せていただきました。

「ゆっくり回り道をしないと見つからないことがあります。日常生活が教室なのです」と、松田さんはおっしゃっていました。

気づきの多い授業をありがとうございました。

 

 

 


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2024年11月16日(土)文章たっぷりコース第6期・第1回目の授業内容/高科正信先生

2024-11-22 18:59:23 | 文章たっぷりコース

ずいぶんと秋らしい気候なったこの日、文章たっぷりコース第6期が始まりました。
最初は高科先生から、自己紹介を兼ねて文筆家になった経緯と、著作物について。
続いて受講生の皆さんが、なぜこの教室で学ぼうと思ったかなどを語っていきました。

そして先生から、フランスの詩人ルイ・アラゴンの詩「ストラスブール大学の歌」の一節を教えていただきました。
「教えるとは、希望を語ること
 学ぶとは、誠実を胸に刻むこと」
これからの約一年間、楽しく受講できますように。そして、1回1回の授業が実りのある時間になりますように。

このコースでは、毎回教科書となる本を使って学んでいきます。
今期は、『「書く力」私たちはこうして文章を磨いた』(池上彰・竹内政明 著/朝日新書) を使います。
この本は、NHKで記者やキャスターを務めたジャーナリストの池上さんと、読売新聞のコラム「編集手帳」を長年担当していたコラムニスト竹内さんが、自らの経験から「どうしたら良い文章が書けるのか」を対談形式で語り合うものです。

この日は教科書に入る前に、新聞のコピーを見ていきました。
11月13日付けの朝日新聞「想 夜明けに出て行く船」(詩人の小池昌代さんによる)と、11月1日付けの「天声人語」です。
前者は昨年亡くなった詩人で作家の三木卓さんについて、後者は絵本『おしいれのぼうけん』(古田足日・田端精一)について書かれていました。どちらも簡潔で分かりやすく、魅力的なものに思えました。

それから『書く力』を、始めから読んでいきました。
 ・池上さんによる「はじめに」
 【第一章】構成の秘密 ─「ブリッジ」の作り方
 ・まずはテーマを決める ─ テーマと自分をつなぐブリッジを見つける①
 ・「身近な話」には魅力がある ─ テーマと自分をつなぐブリッジを見つける②
 ・「連想ゲーム」トレーニング ─ テーマと自分をつなぐブリッジを見つける③
 ※「はじめに」に出てくる、吉野弘の詩『祝婚歌』(「ポケット詩集①」田中和雄編/‎ 童話屋) の全文も読みました。

竹内さんによれば、起承転結などにとらわれる前に、「何が書きたいか」をはっきりさせることが重要であると。
書くべきことが見つかれば、まずはよく知っている自分の身近なところ(小さな話)から書き始めて、大きなテーマに至るブリッジを探し、最後は普遍的なものに持って行ければ、読者の興味を引く魅力的な文章になるそうです。
そのトレーニングとして、連想ゲームを行うのが有効で、例えば「三題噺」を書いてみると想像力が鍛えられると言っています。

文章を書くことに関するさまざまな書籍が出ていますが、書くことに正しい答えはなく、いろんな書き方があります。
日々の暮らしていく中で、何でもないことに目を向ける。目を見はる。
何でもないことに耳を傾ける。耳をそばだてる。 そんなことが重要なのかもしれません。

休憩をはさんで後半は、前出の(「ポケット詩集①」田中和雄編/‎ 童話屋)から
長田弘の『言葉のダシの取り方』を読んでいきました。
かつおぶしと言葉を重ね、どうしたら良いダシが取れるのかを手順を追って説明していく詩です。
材料を選び、手順を追って、ていねいに、タイミング良く、作業を進めていく。
注意すべきは、自分の言葉を使うことだ…という具合に。とても分かりやすいです。

その後は、写真家・内藤忠行のサウンドアルバムDRY AND WET』(Trio Records)の「WET サイド」(レコードのため片面ずつ違う内容)をしばらく聴き、思ったこと・感じたことをその場で書いてみるというトレーニングをしました。
即興で思いついたことを素早く書くのは、結構難しいものです。
どのくらい長く聞き続けるのか、どれくらいの長さの文章を書くのか、よくわからないまま進めていくのは、初回にしてはかなり難易度の高い作業でしたが、皆さん黙々と紙に向かってチャレンジしておられました。

そこで今回の課題は、「わたしがいちばん○○だった時」です。
このテーマについての文章であれば、タイトル・形式・長さなど、何でも自由に書いてください。

ただし、提出するのは必ず縦書きの400字詰め原稿用紙に書いたものでお願いします。
パソコンで書く場合も、同じ様式でプリントアウトしてください。

タイトルは2行目の上の方から、名前は4行目の下の方に、本文は6行目から書き出すようにしてください。
文章を書くときは必ず傍らに辞書を置き、分からないことがあれば調べてから書く習慣をつけてください。

いろいろな辞書がありますが、たとえば各新聞社が出てしいる記者が記事を書くときに使う「用字用語集」は、漢字、仮名遣い、送り仮名の付け方、記号の使い方、慣用句、差別語の例など、言葉に迷った時に確認するのに役立ちます。
教室には『記者ハンドブック 第14版: 新聞用字用語集』(共同通信社) を用意していますので、参考にしてください。

では、課題「わたしがいちばん○○だった時」の作品は、次回11月30日(土)の第2回目の授業の時に提出してください。
提出した作品は、高科先生が読んで添削(アドバイス)を書き込み、第3回目の時(12月21日)に返却してもらいます。
このクラスの授業はこのようにして進めていきますので、よろしくお願いいたします。

 


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