やまめの庭つくり

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ガルゾーニ荘2

2010-11-09 | イタリア庭園紀行
ガルゾーニ荘の庭園は,急な斜面を活かして落ちていく水や花壇など,入り口から正面に見える部分に力が入ったデザインです.

斜面を登り切ると人工的な雰囲気はなりを潜め,風景や自然を楽しむような空間になります.

広くて手が回らなかったんじゃないかと考えてしまいたくなるくらい正面入り口付近の様子とは異なっています.

ただ,当時からこのような感じなのかはわかりません.

昔は水が流れていたんじゃないかと思われるところもあったので,今の時代の維持管理による結果なのかもしれません.



景色はとにかく気持ちいいですkirakira2


石橋からの景色.





ずーーーーっと,遠くまでよく見えます.

空と緑.いい感じです.



となりの敷地にはピノキオ公園があり,巨大ピノキオが見えますyellow25



石積の壁.何故かひとりぼっちの中学生くらいの男の子.



レンガタイルやテラコッタのようなもので出来ている手すり.

上に乗っているだけ?に見えます.こわれたりしないのかなぁ・・・



テラコッタのようなベンチ.



downイタリアで竹林を見るとは思っていませんでした.

アカンサスと.濃い緑の葉っぱと竹の緑,合うと思います.



この土留めの塀は,排水パイプ(下写真右側)がたくさん見えます.

わりと新しく作られたのでしょうか.それとも昔から???





原っぱに社交場?といった感じの石像たち.

ドーナツのようなわっかを持っていたり,仮面を持っています.



斜面には整形式花壇.



下から見上げたガルゾーニ荘.

中央の竹が目立ちますね.

派手なポイントは何もありませんが,突如現れるよくわからない石像にはユーモアも感じられます.





ガルゾーニ荘1

2010-11-08 | イタリア庭園紀行
ペーシャ駅から徒歩で45分,やっとガルゾーニ荘に着きました.



ここは,「イタリア庭園の旅100の悦楽と不思議」noteによれば,

ガンベライア荘と肩を並べるいわば別格の庭,しかもメディチ家とは無関係に生まれたイタリア式庭園の精髄のひとつ

だそうです.

基礎は14世紀後半,ペーシャ出身のガルゾーニ伯爵が築いたが,その後17世紀初めに一族のロマーノが建て替え,しばらくして庭園も完成させたという

ことです.

そして,唐突で奇妙でどこが空疎で,そのうえモダンでさえあるこの庭園の印象は,バロックどころか現代のシュールレアリズムにも通じるところがある・・・と.

この本の著者はとても感覚的な表現で庭園を感じたままに表現するので,旅行前に読んでいてもイマイチ想像できなかったんですけど.



実際に訪れてみると,子供達も遠足に来ているし,何だか広々した公園みたいだなぁ~というのが第一印象でした.

花壇と,噴水池,大きな階段・テラスがあるなぁ・・・・斜面を利用したイタリアの典型的なお庭なのかなぁ.

そんなふうに思いました.



刺繍花壇,トピアリも凝っています.
このデザインにはどんな意味があるんでしょうかね.



斜面を登るのはこんな感じ.

下から見るとものすごく大変そうに見えたのですが,実際に歩いてみるととても歩きやすく,全然大変じゃないんです.



花壇の中にこんな石のモザイクが・・・

一体何を表現しているのかは不明.

なんとなく子供の落書きのようでユニークです.



階段一つ目を登り終えたテラスからの景色.

これを見た時,あぁ,この庭園は上から見下ろすために造ったんだなぁと思いました.

池のせいか,下から見た時より地上が狭く感じませんか??





左右は庭園付属の建物と隣地の一般家庭やお店です,たぶん.



下の景色を気にしながらテラスの階段を登り終えて斜面を振り返ると,今度はド迫力な水の景色が待っています.



下を見るともう公園のような花壇は見えず,別世界の水の景色だけ.

世界が切り替わるように計算されているのでしょう.



流れの真ん中は,下の花壇と同様,たぶん顔などをモザイクで表した物ではないかと思いました.





石だけでなく,大きなガラスも埋め込まれています.

遊び心満載です.確かに唐突で,奇妙・・・



始祖鳥のような鳥たち.



立っていると身体が斜めになってしまいそうな急斜面を流れているのに,この水の落ち方down

素晴らしいと思いました.ちゃんと落ちるところのエッジがサンカクになって水がきれいに落ちるようになっています.

斜面であることを計算して強すぎず,弱すぎず,ほどよく流れ落ちているんだなぁkirakira2,と思いました.



頂上には池があり,そこに向かって女神がピューーーーーッと水を吹いているんです.



かなりの勢いでyellow25symbol5



山の頂上ですよ.

17世紀に完成した庭ですよ.

400年近く前にこの水の仕掛け,どうやって作られたんでしょう????

イタリア庭園の水を操る技術,凄しalienase



ガルゾーニ荘への道2

2010-11-05 | イタリア庭園紀行
さて,ガルゾーニ荘へテクテクテクテクrun歩いていった時に何が楽しかったかというと,道ばたの花を見つける事でした.

名前は残念ながらわからないものが多かったのですが,日本では見ないけど華やかな品種もあって面白いです.

やっぱり道を歩く時はキョロキョロしながら歩かなきゃ!

では,ガルゾーニ荘へ行く前に見かけた花たちを紹介します

濃い朱赤のポピー.結構色々なところで見かけました.

風に揺れてかわいいheart



日本では明るいオレンジのポピーの仲間が繁殖していますが,結構根が深く張るので雑草として嫌がられているようです.イタリアではどうなのかな.




オレンジのかわいい花.



何となくどこかで見たような・・・



ピンクの野バラ,たぶん.





キク科.ニガナの仲間のような・・・?

とてもかわいいレモンイエロー.




ニゲラ.どこからかタネが飛んできたのか,ワイルドフラワーとして繁殖しているのかはわかりませんでした.

ニゲラって強健ですよね.繊細な花姿なのに・・・




これもキク科.鮮やかな黄色の群生です.

自然風の広々した庭だったら,こんな花で一角を作ってみたらいいかも.




マメ科の花,2種.

赤い花はとにかく目立っていました.



マメは食べるのも好きですが,花も美しいですね.

もちろん,食べたら毒になるマメ科植物には要注意ですが.



up見ていて飽きない花の形や色.



ガルゾーニ荘への道

2010-11-04 | イタリア庭園紀行
久しぶりにイタリア旅行のことを書きます.

日本を出発して4日目の5月29日.
フィレンツェから列車に乗り,1時間ちょっと,ペーシャ(Pescia)という駅へ.

イタリアのホームはとても低いので,簡単に線路に降りられます.

日本では考えられない事なので,最初戸惑いましたが,みんな当たり前のように渡っていきます.



それなら,自分たちもkirakira2

これがイタリアか~   な~んてテンション高かったのはこのときだけでしたね.



はい,記念写真まで撮っちゃいました.


しかし!

帰りに同じ事をやったら,電車の中で車掌さんから罰金を取られてしまったのでした

一人5ユーロsanzai
フィレンツェまで4.2ユーロなのに運賃より高い.

人生初の「罰金」で,ねこまたさんと二人,しばらくショックを受けていたのでしたdokuro




ペーシャからはバスで行ける・・予定でいたのですが,何と駅前のバス停はこんな感じdown






どう見てもバスはやって来なそうな感じだったので,意を決して歩く事に.

目指すコッローディ(Collodi)まで3キロくらいということだったので,大丈夫かと思ったのですが,これから45分間,カンカン照りの下,歩道もなく,わきをビュンビュンかっ飛ばしていく車の風圧に耐えながらトボトボ歩くことになったのでした.



狭いし,自動車専用道路のよう・・・




すれ違う人は一人もいませんでした.

人間を見なかったなぁ~

upこんな感じの道が延々続きました.

ねこまたさんが赤い袋を持っていて良かった.

ドライバーの注意を促してくれたんじゃないかと思いました.



少し歩きやすくなったと思うと人家もまばらに.



更に歩いて,3差路を越えて,ひたすら歩く.




山の上に何やら一般家庭ではなさそうな建物群が見えてきました.

あれか・・・・????




俄然元気が出てきて更に歩きました.


結局斜面に見えた建物は,たぶんVilla BASILICAだったようで,ガルゾーニ荘はまだ見えていませんでした.

が,ここまで来ればもう少し.

お店らしきものも一切なく,ノドの乾きに耐えながら,まだまだ歩いたのでした.

続きはまた明日・・・・・


ヨーロッパのナーセリー

2010-08-20 | イタリア庭園紀行
久しぶりにイタリアネタです.

ガルゾーニ荘に行く日で,フィレンツェからペーシャに向かって電車に乗っているとき,どこかはわかりませんが,車窓の風景が突然色々な種類の植木に変わりました.

イトスギ,ツゲ,コニファー,落葉樹・・・・・

大きな植木屋さんだなぁ~と思っていたら,ずーーーーっとこんな風景が続いているんです.

たぶん,3駅分近く,植木の圃場が広がっていたと思います.

広さもすごいけど,みんな鉢植えに見えるんですけど~yellow25ase2









小田原植木の社長さんが以前,ヨーロッパの植木屋さんは日本と違って,圃場の中に立派なクラブハウスのような建物を建て,ワインを楽しんだりしてゆったりとお客さんをもてなすんだよと教えてくれたことを思い出しました.

そう,広大な土地を持っている貴族がオーナーなんですね.

日本だと植木屋さん=(昔なら)紺のはっぴを来た職人肌のおじさん的なイメージだったんですが.(やまめの勝手な想像ですham)

貴族と職人の違いはあっても5年,10年,20年・・・その先の未来を見越して次の世代のために樹木達を育てているのには変わりないですね.

ゆったりと流れる時を相手にしているお仕事です.