今日,TBS「噂の!東京マガジン」で,多くの時間を割いて「300本の樹木伐採~小田原城~秋の陣~」というコーナーをやっていました.
やまめも小田原城については全く知らないといっていいくらいの知識レベルでしたが,小田原在住のねこまたさんの縁で小田原城について少しだけ勉強し,小田原城址公園の樹木伐採について考え,見学する機会を得ました.
10月初旬のことです.
小田原城というと新幹線から見える天守閣しか知らなかったのですが,現状は市民の憩いの公園となっているという事で,今までも学校があったり,動物園があったり,イベントが開かれたり,野球場だったこともある,つまり市民生活にしっかり根を張って親しまれている場所になっている経緯があります.
一方,史跡としての小田原城もかなり価値の高いものであり,室町時代の1495年に北條早雲が奪取してから上杉,武田と関東の支配を争い,豊臣の侵攻に備えてどんどん土塁を拡大し,城だけでなく町そのものを取り込む事で他に類を見ない難攻不落の城になったという事です.
この土塁の跡地・地形も町の中であちこち見かけられ,立派な樹木がその後生えているところもありました.
近世の城閣構造になったのは江戸時代になってからで,江戸城の西の守りを任されていた時代もありますが,謀反の疑いで一部徳川に破壊されたり,地震や噴火の災害に遭ったり,明治時代には廃城となって解体,売却されたものもあったりと長い間に色々な事がありました.
こうして歴史の変遷を見てみると,一概に一足飛びに江戸時代に戻るべきとは思えません.
だって確かに,歴史的な建造物ですが,その時の状況やニーズによってすでに大幅に変わってきているという「歴史」があるわけですから.
番組で樹木伐採推進派の方が言うには,お城は本来見せるために造られたんだから邪魔な樹木は切るべきだという事で,更に樹木なんて鳥のフンから生えてきたものだから価値なんてない,また植えればいいとの発言をされていました.
また,史跡は非常に貴重なもので,後世に伝えていかなければならないから現在使用している人たちは我慢してでも史跡の保存を優先するべき,ということも.
テレビだから,極端に編集されてしまったのかもしれませんが・・・
一方,学識者の先生は歴史的建造物と樹木が一体となって素晴らしく,風情のある景観を作っているので両方をうまく活かす事が大切というようなコメントがありました.
そう,樹木も歴史のひとつですからね.
やまめとしては,実際に小田原城を見てきた感想ですが,やはり歴史建造物には時間の重みを感じさせてくれる空間を演出するためにも大きな樹木を大切にした方がいいと思いました.
そもそも昭和30年代に立てられたコンクリート製のレプリカ天守閣なので,樹木より新しいわけですし.
ただ,一切伐採するべきではない,という強硬な意見ではありません.
樹木は適正に管理して枝下ろしもきちんとやってこその美しい景観が維持できるのです.
そう,ねこまたさんがブログで何度も訴えている造園的な目で景色を見る,樹木を美しく維持する,そんなことが出来てこそ,市民や観光客の人たちが喜び,史跡の素晴らしさも伝えられるのでは・・・
テレビではマツを幹の半分くらいからパツッと伐ってしまった映像が流れていましたが,痛々しいと,みんな思ったのではないでしょうか・
これからどんな風に市と市民の間で話し合いが行われていくのかはわかりませんが,じっくり考えて緑の中のお城になったらいいなぁと個人的には思います.
小田原城に行った時に一番いいなぁと思った景色は天守閣の東側,現駐車場横の土塁の上に生えているクスの大木が織りなす光景です.
天守閣に向かう橋の上から見ると,前方に小山があるような景色です.
これがすぐ後ろにある公園の外のビルなどを隠し,別世界の景色を守っているわけです.
実際に言ってみるとクスの大木が連なっています.
もと野球場だった観客席のコンクリートをクスの根が侵食.
ものともせず大木になりました.
真ん中に人がいるのがわかりますか?
日本でなかなか見られない「絵」になる光景だと思いませんか?
ちなみにこれらのクス達もすべて伐採対象になっているそうです.
もったいない・・,あまりにも,もったいないと思います
やまめも小田原城については全く知らないといっていいくらいの知識レベルでしたが,小田原在住のねこまたさんの縁で小田原城について少しだけ勉強し,小田原城址公園の樹木伐採について考え,見学する機会を得ました.
10月初旬のことです.
小田原城というと新幹線から見える天守閣しか知らなかったのですが,現状は市民の憩いの公園となっているという事で,今までも学校があったり,動物園があったり,イベントが開かれたり,野球場だったこともある,つまり市民生活にしっかり根を張って親しまれている場所になっている経緯があります.
一方,史跡としての小田原城もかなり価値の高いものであり,室町時代の1495年に北條早雲が奪取してから上杉,武田と関東の支配を争い,豊臣の侵攻に備えてどんどん土塁を拡大し,城だけでなく町そのものを取り込む事で他に類を見ない難攻不落の城になったという事です.
この土塁の跡地・地形も町の中であちこち見かけられ,立派な樹木がその後生えているところもありました.
近世の城閣構造になったのは江戸時代になってからで,江戸城の西の守りを任されていた時代もありますが,謀反の疑いで一部徳川に破壊されたり,地震や噴火の災害に遭ったり,明治時代には廃城となって解体,売却されたものもあったりと長い間に色々な事がありました.
こうして歴史の変遷を見てみると,一概に一足飛びに江戸時代に戻るべきとは思えません.
だって確かに,歴史的な建造物ですが,その時の状況やニーズによってすでに大幅に変わってきているという「歴史」があるわけですから.
番組で樹木伐採推進派の方が言うには,お城は本来見せるために造られたんだから邪魔な樹木は切るべきだという事で,更に樹木なんて鳥のフンから生えてきたものだから価値なんてない,また植えればいいとの発言をされていました.
また,史跡は非常に貴重なもので,後世に伝えていかなければならないから現在使用している人たちは我慢してでも史跡の保存を優先するべき,ということも.
テレビだから,極端に編集されてしまったのかもしれませんが・・・
一方,学識者の先生は歴史的建造物と樹木が一体となって素晴らしく,風情のある景観を作っているので両方をうまく活かす事が大切というようなコメントがありました.
そう,樹木も歴史のひとつですからね.
やまめとしては,実際に小田原城を見てきた感想ですが,やはり歴史建造物には時間の重みを感じさせてくれる空間を演出するためにも大きな樹木を大切にした方がいいと思いました.
そもそも昭和30年代に立てられたコンクリート製のレプリカ天守閣なので,樹木より新しいわけですし.
ただ,一切伐採するべきではない,という強硬な意見ではありません.
樹木は適正に管理して枝下ろしもきちんとやってこその美しい景観が維持できるのです.
そう,ねこまたさんがブログで何度も訴えている造園的な目で景色を見る,樹木を美しく維持する,そんなことが出来てこそ,市民や観光客の人たちが喜び,史跡の素晴らしさも伝えられるのでは・・・
テレビではマツを幹の半分くらいからパツッと伐ってしまった映像が流れていましたが,痛々しいと,みんな思ったのではないでしょうか・
これからどんな風に市と市民の間で話し合いが行われていくのかはわかりませんが,じっくり考えて緑の中のお城になったらいいなぁと個人的には思います.
小田原城に行った時に一番いいなぁと思った景色は天守閣の東側,現駐車場横の土塁の上に生えているクスの大木が織りなす光景です.
天守閣に向かう橋の上から見ると,前方に小山があるような景色です.
これがすぐ後ろにある公園の外のビルなどを隠し,別世界の景色を守っているわけです.
実際に言ってみるとクスの大木が連なっています.
もと野球場だった観客席のコンクリートをクスの根が侵食.
ものともせず大木になりました.
真ん中に人がいるのがわかりますか?
日本でなかなか見られない「絵」になる光景だと思いませんか?
ちなみにこれらのクス達もすべて伐採対象になっているそうです.
もったいない・・,あまりにも,もったいないと思います