やまめの庭つくり

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シュウメイギク

2012-10-27 | 植物
今,庭では白のシュウメイギクが満開です.

昔鎌倉のあるお寺で立派なシュウメイギクを見て,そのころはシュウメイギク自体をあまり知らなかったので,大株で茎がまっすぐにたくさん伸びてあふれるように咲いている様子が本当のシュウメイギクというものなんだと,長いこと信じていました.

が,どちらかというと,自由に茎が倒れたり,斜めになったり,まっすぐだったり・・・

自然な感じの植物なんだなぁ~と思い出したのはここ数年のことです.

庭のシュウメイギクはすべて鉢植えですが,毎年真夏に水切れしてツボミがろくに上がってこないのですが,今年は頑張った甲斐あって,いつになく美しく自由に咲いています.




咲いている全体像の画像がないのですが,可憐で美しい花を見ていると,野生のバラに似ているなぁと今日感じました.

この白花シュウメイギク,2007年にガーデンショーで使おうと思って購入したのですが,たった一日の水管理を失敗したせいで枯れ枯れになってしまい,ショーには使えませんでした.

瀕死の状態になった株を最後引き取って面倒を見るつもりが翌年元気になって今年で丸5年.

毎年この時期になるとこの花が咲くたびに,必死になって頑張ったあの年のこと,思い出します.


明日から3泊4日で念願の京都へ,有名庭園巡りの旅に行ってきます.

初日は雨のようで気が重いのですが,朝9時過ぎに京都に着いて,夜まで頑張って出来るだけたくさんの庭を見て回ります.

庭だけでなく,通り,町屋,建築,そしておいしいもの!もちろんスイーツも!

造園の勉強をしてから初めて訪れる京都で,昔,若かりし頃に訪れたときとはまったく違う視点で色々なものを見てきたいと思います.

きっと,たくさん得られるものがあるはずkirakira2


楽しいミニガーデン4

2012-10-25 | 造園
今日は埼玉のミニガーデンに,これから春までの花壇を作るため,下見と軽いメンテナンスに行ってきました.

前回伺ったときは7月の中旬,緑の濃い時期でモナルダが満開でした.

今回は色々な花がほぼ終わってしまっていて少し淋しい感じですが,秋らしく,シュウメイギクとホトトギスが咲き,ブルーベリーの紅葉が始まっていて,しっとり落ち着いた様子になっていました.



タイムがレンガの舗装の上まで伸びているのですが,それがレンガの舗装を自然に道のように演出しています.

奥さんが植えたカラーリーフのアルテラナンテラが,良いアクセントになっていますね.



upアルミフェンスに伸びて絡まっていたクレマチスアーマンディをほどいて誘引し直し.

ブルーベリーも少し伸びたものはフェンス側に誘引しておきました.



階段横はハーブ類を多めに植えてありましたが,ムスクマロウやヒソップはどうやら消えてしまったようですdokuroase

空いた場所には定番のビオラやストックなどを植えようかと思いますが,小さくて繊細なお花や茶花として活けられるような花が好きな奥様のために,もう一工夫してみたいものです.


シュウメイギクも玄関に活け花になっていました.

やさしい風情です.



ユーカリが元気よく枝を出していて,そこにはカマキリが卵を産み付けていました.



益虫ですから,大事にしてあげてくださいね,お庭に自然のサイクルが出来てきたんですねと話したら,ちょっと恐る恐るではありますが,「わかりました,今度からは庭の外に出て行ってもらわないようにします・・・・yellow22」とのお返事.

庭は,身近な生き物に頻繁に接触する小さな自然の入口のようなものですね.





庭の生き物

2012-10-24 | 植物の病気・虫の話
庭の生き物といえば,やはり昆虫系が一番多いですね.

秋は繁殖の季節.冬に向かって卵を産むためにみんな頑張っています.

一番多いのは「蚊」です.

庭に出ると手や顔にぶつかってくるくらいで,ふと手を見ると4,5匹並んでいたりします.

たくさん血を吸って卵を産まなきゃ・・・と思っているのでしょう.



次に多いのはイモムシ系.

チュウレンジハバチや蛾の幼虫.

葉の裏によくいるので,日に透かして見たりします.

昨日発見した黒い陰.



よく見たら生まれている~yellow12



即,撤去しました.


今度は,何となく視線が・・・alienase



大きなカマキリが思いっきりこちらを警戒して首をぐるぐる回していました.



今年もどこかに卵を産むんだね・・・



日本庭園の現場見学会3

2012-10-23 | 造園
今日はいよいよ,高崎先生が全力で取り組んでいる滝~流れにかけての石組みの様子を紹介したいと思います.

全体の大きな構造はこのような感じになっています.

左よりの大きな立石は日本庭園の門です.

滝は中心より右よりの石山から左に向かっていったん流れ,途中でやや右に流れを振りながら下流に向かいます.



この滝~流れの石はミカホ石という三波石に似た群馬県の青石で,切り立った石から湧き出す多摩川の源流部の様子を表しているそうです.



源流部を表現する石は地中に埋まっている分も考えると倍くらいの大きさもあるのかなぁと思うのですが,大体7~9トンくらいの石を使っているそうです.

世田谷区の都市公園なので,安全を見込んで石を据えた後,コンクリートによる根巻きをしなければならなかったとのこと.

昔はそんなことをもちろんしていなかったと思うのですが,公共工事なので,避けては通れない事なのかも知れません.



up水が石のどこから流れていくのかイメージを説明する先生.

この石のすぐ下には沢渡の飛び石が.
完成したらここも歩けるようになるそうです.



かなり急な下りになっています.

水も勢いよく流れ落ちそう.



池の方から見上げたところ.

手前のコンクリート躯体は滝から落ちてきた水が池に注いでいく流れ.



クレーンで吊った石をうまく納めるため,職人さんに指示しているところ.




やっぱり,違う石にしようということになったらしい・・・

新しい石がクレーンで吊られているところ.



玉掛けの事故はとても多いそうなので,クレーン操縦者も,石の下で位置決めする職人さん達も気を張って作業していると思います.

指示を出す先生はもっと気を張って,強い気持ちと熱意を持っていないとやり直したり,違う石にしたいと伝えたりできないのでは,と思いました.

正解というものがないと思うので,職人さんに仕事をしてもらうように気持ちを伝えること,信頼関係を得ることが「石組み」で特に大切なことのように感じました.


滝の向こうには完成すると駅からのアプローチから日本庭園に直結する門が出来るようです.

ここにはドーーンと大きな立石.

密かに「茶柱門」と呼び,訪れた人がこの門を見ると茶柱が立ったときのように何かいいことがある,そんな門にしたいという願いを抱いているそうです.

何かに「見立てる」ということも,楽しいことですね.



公園の隣のタワーマンション横を通るアプローチ.駅方面を望む.



振り返って,公園方面を見たところ.

舗装はもう完成しています.



そのうち,この多摩川の河川敷ともつながって区民の人たちが憩う場所になることでしょう.



また完成したら見学に来て,今の状態と比べて見たいと思います.





日本庭園の現場見学会2

2012-10-23 | 造園
二子玉川公園(仮称)内日本庭園の見学の続き.

まず,滝石組みの近くまで行くと,石工のウエダさんという若い親方が石工が使う仕事道具の紹介をしてくれました.

まず玉掛けの道具,ワイヤーロープです.



up3分(サンブ)ワイヤー,4分(ヨンブ)ワイヤー.

1トンクラスの石を持ち上げるのに使います.

1分は3mmの縒り合わさったワイヤーで,だいたい600~700kgの重量に耐えると言われているそうです.

やまめも玉掛けの免許を実は持っているので,講習会を受けたのですが,すっかり忘れています~yellow22symbol6

downこれは,9トン,10トンクラスの石を持ち上げるときに使う極太のワイヤーロープ.



後ろの滝石が,ちょうどこのワイヤーを使うレベルの石です.




ワイヤーロープは毎日作業前に点検して,変なクセがついたり,ほつれるような状態になったら,もったいないけれど廃棄しているそうです.(といっても鉄として再生するんですけどね)

何故そんなに厳しくチェックするかというと,この作業の人身事故確率が非常に高いからなんです.
そうそう,講習会でもワイヤーの点検をしっかりするように言われたっけ・・・

クレーンで石の下に通しただけのワイヤーを持ち上げるのですから,バランス命だし,途中でワイヤーが切れたら本当に大事故ですものね.

しかし,さっさと石の重心を見極めて吊っていく職人さんの技は本当に神業に見えてしまいます.


細かい石達は,こんなワイヤーネットで一気に運ぶそうです.



次は石を現場で加工する道具.

downコヤスケと石頭(セットウ)です.



自然石なので,色々な形ですが,石組みをして邪魔なコブなどがある場合,コヤスケを石に当てて,セットウでたたいて細かく取っていきます.


downもっと大きく石を加工したいときはゲンノウ.

先端は超合金で非常に丈夫だそうです.




試しに割ってみてといわれてデモンストレーションをしてくれました.

上手な職人さんはこの程度の石をまっぷたつに出来るそうです.ス,スゴイ・・・



ツキ棒は,石の下に差し込んで動かしたり,



地面をつき,ならす「タコ」

懐かしい・・・

実習でよく使ったなぁ~yellow11

意外と好きでした.タコで地面をドーーン,ドーーンと突きならすこと.



大きなクレーン以外は,意外とこんな感じのシンプルで昔ながらの道具を使って,石組みがされているということに昔からの技術の継承を感じます.